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レンタサイクルで巡る国境の町・比田勝(1)~韓国展望台見学

2014-02-06 | 日本国内その他

12月にMAKIKYUが長崎県の対馬を訪問した際には、島の中心都市・厳原で1泊した後に縦貫線路線バスで比田勝へ向かい、比田勝から出航する航路で対馬を離れる旅程でしたが、縦貫線の乗車バス時刻は決めておらず、当日の気分次第で…という状況でした。
(ただ縦貫線のバス自体が1日4往復しかなく、比田勝からの航路出航時刻も考えると、厳原発7時台か11時台の便しか選択肢がないのですが…)

そして比田勝へのバス乗車当日を迎え、早めに出発しても支障ない状況でしたので、朝は少々早いものの、7時過ぎには厳原のホテルをチェックアウト、縦貫線の始発便で比田勝へ向かい、比田勝には9時半過ぎに到着したものでした。

比田勝での航路出航は夕方という事もあり、それまでは周辺観光を…という所ですが、離島・対馬の中でも中心都市・厳原からは遠く離れた町で、厳原~比田勝間を結ぶ路線バスも4往復しかない地という事もあり、当然ながら比田勝周辺の公共交通機関に関しても、利便性は芳しくない状況です。
(路線バス利用だと、一度バスを降りてしまうと次のバスまで相当な時間が空いたり、バス停と見所の間の移動距離だけでも相当な状況だったりと、周辺観光には使い難く、地域の生活交通として最小限度の便が確保されている程度なのが現状です)

比田勝は町内にコンビニ(離島では町内にコンビニがある町といえば、そこそこ大きい部類に入ります)もないと言えば、結構な田舎町という事が容易に推測できるかと思いますが、そんな比田勝でも町内でレンタサイクルを営業している店が存在します。


レンタサイクルと言っても、専業店舗や自転車屋ではなく、「フラワーショップしまい」という花屋が、兼業でレンタサイクルを営業しているのですが、同店は対馬交通上県営業所(比田勝バス停)から比田勝港へ向かって歩いていくとすぐの所にあり、縦貫線などの路線バスを下車した後にレンタサイクルを借りるにも比較的至便な場所にあります。

MAKIKYUはここでレンタサイクルを借り、公共交通の便が芳しいとは言い難い比田勝の町を巡ったのですが、同店では通常の自転車と電動自転車の双方を取り扱っています。


町の郊外では結構なアップダウンがある事から、郊外へ足を伸ばすのであれば値段は少々割高(1日1500円)になるものの、電動自転車の方が良いかと思います。

ちなみにレンタサイクル借用時には、氏名と共に連絡先電話番号などを申告し、手続き後に周辺地図を渡されるのですが、土地柄もあってか利用者の大半は外国人との事(日本人の利用も月に数件程度はある様ですが…)で、渡された周辺地図は韓国語併記のものでした。


そしてレンタサイクルに乗車し、まずは韓国展望台を目指したのですが、ツシマヤマネコ飛び出し注意の看板や、ハングル併記の案内標識などは、他の離島では余り見られない対馬らしい光景と感じます。

韓国展望台までは所要30分強、電動自転車でも結構な距離と感じ、電動でなければとても…という印象を受けたものでした。


韓国展望台からは、天気が良いと50km程度離れた釜山の街を望む事もできる様ですが、MAKIKYUの訪問時には残念ながら遠くは霞んでおり、異国を眺める事は叶いませんでした。
(最近中国の大気汚染が問題化し、日本でも首都圏より九州の方が空気が悪いという話も聞きますので、もしかしたらその影響も出ているのかもしれません)


ただ対馬北方の海域には、大型貨物船が複数航行している姿も見受けられ、世界有数の港町・釜山のすぐ近くに居るという事を実感させられもので、対馬が日本の他の離島とは異なり、異国のすぐ近くにある国境の島である事を改めて認識させられたものでした。

韓国展望台滞在中には、貸切バス利用の韓国人団体も多数押し寄せ、近年対馬を訪れる韓国人が増えている事や、韓国人向けの訪問先の定番になっている事も実感させられ、訪問者は日本人よりも韓国人の方が多いのでは…と感じたものでした。


この韓国展望台のすぐそばには、300年程前に韓国から対馬へ向かう途中、鰐浦沖で遭難して亡くなった方々の慰霊碑も建立されていますが、今日に至るまで対馬は韓国と近い土地と言う事もあり、様々な面で交流の深い島である事を実感させられます。

韓国展望台の見学を終えたら、今度は展望台からさほど遠くない豊砲台跡も見学したのですが、こちらに関しては近日中に続編記事で取り上げたいと思います。