MAKIKYUが12月に対馬を訪問した際には、対馬の南北を移動するだけでも相当な時間を要する事から、対馬入りの際には厳原に入港したものの、北部の比田勝まで足を伸ばした後に対馬を離れる際には、北部の比田勝港から出航する航路を利用したものでした。
(比田勝まで足を伸ばした後、また厳原に戻るのは結構な労力を要しますので…)
ただ比田勝では午前中にレンタサイクルで韓国展望台などを廻った後、名物上対馬とんちゃんの昼食を済ませても、比田勝港から乗船予定の船が出航する時間まではまだ余裕があり、当日有効の対馬交通の1日フリー乗車券も手元にあった事から、比田勝を起点に片道1時間弱、島の東側を南下する舟志・小鹿線を往復乗車したものでした。
充当車両は対馬交通の主流となっているいすず中型車トップドア車ながらも、自家用バスの様な風貌をした車両で、貸切車の如くサイズの大きな前面窓や、引違い式の側面窓などは、他の中型路線車に比べるとやや高級感があります。
車内も右前方に荷物置きが設けられているのをはじめ、座席は対馬交通らしいビニールながら、背もたれ部分が一人づつ分かれているなど、外見だけでなく車内もやや高級な印象を受けたものでした。
路線に関してはさほど期待していなかったのですが、結構な狭路を走る区間が多い上に、その中には「もみじ街道」と称する対馬一の紅葉名所も通るなど、車窓面でも予想以上でした。
MAKIKYUが乗車した時には、バスの乗客は指の数も居ない状況で、紅葉は終わり頃と言った雰囲気でしたが、それでも外国人観光客の団体がもみじ街道を散策し、団体を乗せてきたと見受けられる観光バスが何台か停車している姿も見かけたものでした。
(MAKIKYUが舟志・小鹿線に乗車した際には、外国人と見受けられる乗客の姿はなかったものの、比田勝港に掲出された外国人向けの韓国語による案内の中には、フリー乗車券(外国人は毎日利用可能)利用のモデルプランの一つとして、大浦のショッピングセンター訪問と共に、舟志・小鹿線に比田勝から途中まで乗車してもみじ街道を散策し、小鹿から戻ってきたバスに乗車して比田勝へ戻るルートが紹介されていた程です)
運賃は全区間を乗り通すと片道1000円以上を要する路線ですので、フリー乗車券などがなければなかなか乗車は…という印象ですが、平日・土曜ダイヤでは4往復、日・祝日でも2往復運行しており、夕方に比田勝を出航する航路に乗船する場合、当日有効のフリー乗車券が手元にあり、空き時間があれば乗車価値はあると感じる路線でした。
またこの路線はフリー乗車券利用による往復乗車するだけでなく、本数こそ限られて結構な乗継待ち時間が生じるものの、ダイヤによっては小鹿からは仁位へ抜ける路線バスに乗り継ぐ事も出来ますので、縦貫線とは異なる東廻りで比田勝→仁位を移動したい方にも、注目の路線かと思います。
(その気になれば日没後の移動になるものの、更に仁位で厳原行最終便に乗り継ぐ事も可能です)
現ダイヤで逆方向の仁位→比田勝では、同日中に乗継可能なダイヤが皆無の状況で、運賃の高さ故にフリー乗車券かフリーパスポート(1ヶ月有効の全線定期券)でもないと、このルートを辿るのもかなり厳しいのですが…