ここ最近「MAKIKYUのページ」で取り上げた韓国のバスに関する記事では、忠清南道・禮山(Yesan)郡を走るバスの写真を多数用いていますが、それ以外にも幾つかの写真を撮影しており、日本で取り上げられる機会は余りないかと思いますので、取り上げたいと思います。
禮山のバスターミナルは、禮山総合バスターミナルと名乗っている事もあり、市内バスと市外バス(都市間バス)の双方が発着する禮山郡随一の交通拠点となっていますが、市内バスの一部はターミナル内へは入らず、周辺道路に設けられたバス停から発着しています。
ターミナル自体は韓国の地方都市にある典型的なバスターミナルと言った雰囲気で、日本の感覚から見ると結構大きい部類に入るかと思いますが、韓国のバスターミナルにしては中程度と言った所です。
ハングルを解読できる方は気付かれたかもしれませんが、24時サウナの案内表記も出ており、ターミナル地下には仮眠宿泊可能なサウナもある辺りも、バス大国の韓国らしい所で、韓国では地方の鉄道駅周辺は閑散としているものの、バスターミナル周辺は余所者がふらりと訪れても、食事や宿泊は不自由しないという事が多いです。
(中にはバスターミナルが移転し、ターミナル周辺が閑散としている都市などもありますので、必ずしもバスターミナル周辺が至便と言う訳ではないのですが…)
周囲には高層住宅が立ち並ぶ姿も見受けられ、日本の地方にある田舎町でこの様な光景を目にする機会は少ないと思いますが、韓国では地方でも高層住宅がひしめく姿は特に珍しいものではなく、ありふれた地方の一風景といった所です。
このターミナルを発着する市内バスは、先日の記事で取り上げた車両をはじめ、車体長がやや短い大型ショートとでも言うべき車両が大半を占めており、現代・大宇双方の新旧車両を目撃していますが、写真の塗装を纏った車両が最もよく出没したものでした。
中には見慣れない雰囲気の白と赤・青の塗装を纏った現代車や、釜山の急行バスと同種塗装の大宇大型車なども目撃しており、後者は温泉地としても有名で、広域電鉄への乗り換えも可能な温陽(Onyang)へ向かう便です。
市外バスは禮山を拠点としている忠南(Chungnam)高速の車両が大勢を占めており、同社の市外バス車両が何台も停車している姿を目撃したものでした。
忠南高速の車両は、見かけたのは現代製と起亜製の新旧車両で、停車している車両の他に、発着する市外バスも過半数は同社便と言う状況でした。
現代車はAEROSPACEやUNIVERSEなどが活躍していますが、UNIVERSEは前面窓下の塗り分けも影響してか、見栄えは悪くないと感じます。
(前面窓下のブラック部分が「涎掛け」の様な雰囲気になっている塗り分けは、個人的には余り好みではありませんので…)
起亜車も比較的新しいグランバードは、日本のバスとは異なる雰囲気が感じられ、以前他社優等高速バスで乗車した際にも結構好感を受けたものでしたが、一世代前の車種はこれに比べると…という印象を受けます。
忠南高速以外の市外バスは、錦南(Keumnam)高速や三興(Samheung)高速、漢陽(Hanyang)高速の便などが乗り入れており、写真は韓陽高速の市外バスですが、錦南高速も同じ装いとなっています。
MAKIKYUが昨年末に禮山を訪問した際には、このターミナルから市外バスにも乗車したのですが、その際に乗車した市外バスに関しても、近日中に追って別記事で取り上げたいと思います。