9月6日(木)、天気がよかったので、旧軽井沢に出かけたついでに、赤いバスに乗って碓氷峠の見晴台に行ってみることにした。
最後に行ったのは25年近く前で、下の息子がまだ4、5歳だった。
歩いて往復したのだが、帰り道で息子はへばってしまい、仕方なく女房とお交代でおんぶしながら遊歩道を下った記憶がある。
さらにその数年前にも、上の息子を連れて、峠で力餅を食べたこともあった。
観光会館(旧郵便局前)で見晴台行きの赤バスの時間を問い合わせると、ちょうど5分後に出るという。
まっすぐ峠に向かうのかと思ったら、万平ホテルに寄ってから再び旧道に戻り、双子橋から山道を登るというルートだった。
確かにこれでは4、5歳の息子にはきつかっただろうと思った。
峠の頂上に到着し、熊野神社にお参りしてから、見晴らし台に向かう。
秋晴れの空に、心地よい風が吹いていた。まさに大滝詠一の“風立ちぬ”のイントロが心に聞こえてくるような風にすすきがそよいでいた。
近くに妙義山、八ヶ岳から、遠くには秩父や南アルプスの山並みが濃淡のある青色で眺められる。(妙義山以外の山の名前はあてずっぽうである。地理には疎いので。)
右手には、わが浅間山と離山も見えていた(冒頭の写真)。
正午少し前で、老舗という茶屋は見晴らしの良い席は満席、しかも苦手な犬を連れた先客もあったので、少し先の“見晴亭”というところで、餡子とずんだの力餅を食べる。
信州では、餅にも蕎麦にも漬物と茶がついてくる。
下の写真は、ついでに追分そば茶屋の天せいろ。
12時35分発の下りバスで旧道に戻る。
下の写真は、見晴らし台バス停と赤バスの切符。往復800円だった。
不思議だったのは、この見晴台行きの赤いバスの運転席上部には、チェ・ゲバラの肖像画2枚と(おそらく)キューバ国旗が飾ってある。
運転手に聞こうと思ったが、後ろからたくさん乗客が続いて降りようとしていたので、聞きそびれた。
このバスはユニークな形をしたボンネット・バスだが、ひょっとしたらキューバ製なのだろうか。
9月に入ったせいもあるだろうが、ショッピング・モールに客を取られたのだろう、旧道は人影もまばらで寂しい。
ただし、昭和30年代の旧軽井沢も、8月20日の諏訪神社のお祭りと花火が終わると一気に寂しくなったような気がする。
最後の写真は、いつも車をとめる神宮寺。
亡父の友人だった美術史家が、毎夏この寺の庫裏に滞在しており、亡父が彼を訪ねるのについて行ったりしたので、旧軽で車をとめるのはこのお寺の駐車場と決めている。
旧道の三陽商会の売店の横に門柱があり、石畳の路地が続いている。たぶん、昔は小松ストアがあったところだと思う。
2018/9/14 記