気ままに

大船での気ままな生活日誌

郡上八幡の盆踊り 

2012-08-16 11:29:31 | Weblog
一度は行ってみたかった盆踊り、”郡上おどり”。人生の終盤になって(笑)、ようやく実現のはこびになりやした。盆踊りといっても、お盆のときだけ踊るわけじゃない。なななんと、7月14日から始まり、32夜も、踊り通すというスケールの大きさ。とりわけ、8月13日から16日までの間は、盂蘭盆会で”徹夜踊り”、夜明けまで踊り明かそう、なのだ。

14日に訪れた。お昼前に郡上八幡に着いたら、雨があがっていて、気分よく、名水の城下町をぶらり散策。古い町並み。職人町、鍛冶屋町、新町があったりして、家内の故郷、熊本の旧市街の町名とそっくり。そして、町並みの風情は、4年前、訪ねた、”おわら風の盆”の越中八尾の風情にそっくり。あそこも夜通し、踊るんでごわす。

街の真ん中を長良川の支流、吉田川が流れ、街の道路脇には水路が縦横に。そこで、野菜を洗ったりもでき、生活水にもなっている。”いがわこみち”という水路には、大きな鯉が気持ちよさそうに身をくねらせている。名水百選の湧水、”宗祇水”もある。あの連歌師の宗祇が郡上領主とここで、歌を詠み交わしたという史実がある。名水の城下町と云われるゆえんである。

そして、郡上八幡博覧会で、郡上おどりのお勉強。ベテランのお姉さんが、十種ほどある踊りを実演しながら、説明してくれる。「かわさき」「春駒」「三百」「ヤッチク」「古調かわさき」「げんげんばらばら」「猫の子」「さわぎ」「甚句」「まつざか」の10曲あり、それぞれ、踊りがちがう。でも、いずれも下駄を鳴らす。土の中にいるご先祖さまとの交信の意味があるのだそうだ。軽やかな響きが心地よい。三味線、太鼓、笛の伴奏が基本だが、ひとつ楽器を抜かしたり、囃子のないものもある。夜通しやるので、楽器隊もときどき、休ませてあげるらしい。郡上おどりの歴史についても、ここで知ることができる。

夜8時になると、囃子の一団が乗っている屋形から郡上節が流れ始める。そして踊り手が屋形の回りを、そして、踊りの列は四方の道へと流れてゆく。時間が経つにつれて、踊り手の数は増えてゆく。二重、三重と。道もそんなに広くないので、ほとんど踊り手でいっぱいになる。観光客は軒下を歩いて、見物する。郡上おどりは、見物にくるものではなく、踊りにくるのが原則だから、阿波踊りのような見物席なんていうものはない。

だから、踊り手の服装も自由気まま。浴衣もいれば、普段着で踊っている人もいる。おわら風の盆のように、町内会ごとの揃いの浴衣なんてものもない。こんど来るときには、踊らなきゃ、と思う。時々、雨もぱらついたが、10時ちかくまで、おどりも曲を楽しみ、輪の外で踊ったりした(汗)。十曲の中では、”春駒”が気に入った。動きも激しいし、下駄も力強く、鳴る。”はるこま、はるこま、はるこま はるこま”の掛け声がなんとも心地よい。

今、”春駒”をユーチューブで聞きながら、これを書いている。







町並み




宗祇水


郡上八幡城


司馬良太郎が、一番うつくしい山城と讃えた。


郡上は日本一の食品サンプル生産地。ビールもサンプル。


近藤正臣さんが司会する安養寺の上方落語会のポスターが。いつかテレビで紹介されていた。永六輔さんが司会を務め、32年続いた江戸落語の”郡上八幡大寄席”が6年前に閉幕。これを惜しんだ、京都生まれで、郡上に家をもつ近藤さんが一昨年からはじめたものだ。




はじめての街は新鮮でいいですな。いい蕎麦屋もみつけたし。ああ、又、行きたい。落語会に合わせてもいい(汗)。

今、ユーチューブは、”かわさき”に変わっている。♪郡上の八幡出て行く時は雨も降らぬに袖しぼる♪


コメント
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