気ままに

大船での気ままな生活日誌

疫病を越えて人は何を描いてきたか 日曜美術館

2020-04-27 11:25:48 | Weblog

おはようございます。

録画しておいたNHKの日曜美術館を昨日、見た。テーマが、疫病を越えて人は何を描いてきたか。コロナに苦しむ現代に格好な話題。それぞれ疫病に苦しんだ時代の日本美術、西洋美術をとりあげ、人はどのように疫病とと向かい合い、乗り越えてきたのかを探る。

日本美術史の山本聡美さんは、国宝・ 辟邪絵(へきじゃえ)を例に、疫病を鬼の姿で表し、可視化することによって、病気と折り合おうとしたのでは、と語る。病という現実を受け止め、それでも生き続けていこう、と。ここでは、鬼を食いちぎり、酢につけて食べる善神が描かれている。

融通念仏縁起絵巻(清涼寺本)

道場の前に集まっている疫病(鬼)たちに、これだけの人が念仏していて署名しているのだから、帰れと談判する。

一方、厳島神社に納められた国宝・平家納経。疫病で悩まされた時代、不安や怖れが、豪華で、美麗なものを求めた。

さて、西洋美術ではどうか。小池寿子さんは中世ペスト期のイタリア壁画を読み解き、疫病の流行を経て、ルネサンスが準備されたと語る。

ピサの斜塔のある聖堂カンポサントのフレスコ画。死の凱旋。蝙蝠のような悪魔が死体から魂を抜き去る。コロナも蝙蝠由来。

この絵のメッセージは、疫病のまん延で神への不信に傾きがちな人々に、悪いのは罪深き人間だ、ひたすら神に祈る生活をと。

こんな恐い絵も。死の舞踏。

苦難の時代のあと、ルネサンスの時代へ。

フィリッポ・リッピ聖母子と天使

ボッティチェリの柘榴の聖母

そして、最後に疫病を追い払う妖怪アマビエの新作も紹介されました。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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