最近のスピルバーグの映画ってとりあえず楽しめるけど何故か心に残らないものが多い気がする。 細かなギャグとかたまにあざといと思いつつも笑っちゃったりするし、ホロリとする場面もある。 でも何も残らないっていう感じ・・・。
祖国でクーデターが起こったためにアメリカから入国拒否されるビクター。 空港管理責任者の思惑に反してある約束を果たす為に9ヶ月間空港にとどまることになる。 さまざまな人たちと触れ合って、最初は彼をやっかいものと思っていた人たちの心をとらえていくっていうお話。 ビクターが言葉の通じない空港の中で右往左往する様や、お金の稼ぎ方を覚えて生活が少しづつ安定してきたり、友達が出来たりする過程は楽しめる。 だけどある事件をきっかけに空港内のアイドルのようになってしまったり、ラストにしてもどうも御伽噺的だよなぁ・・・。 ビクターの約束を果たさせる為にインド人の友人の行動とか空港内大行列とか・・・。 ビクターの果たしたい約束っていうのは感動とまでいかないけどいい話だとは思うし、ジーンとこないではなかった。 それはわざわざ来ないとダメなのか?と思ってしまったりもするが・・・。 ただねぇ・・・。 ラスト直前のあの御伽というか昔の青春ドラマみたいな感じで興ざめしてしまった。
ビクターはトム・ハンクス。 上手いとは思う。 ただ私の中で演技は上手いと思うんだけどちょっとあざとい気がする俳優っていうのがいる。 例えばロビン・ウィリアムスとか。 トム・ハンクスもちょっとそんな香りがするんだよなぁ・・・。 でもビクターがトム・ハンクスだったからまぁまぁ楽しめたのか、別の人がやっていたらもっと楽しめたのかって考えると微妙に分からないけど・・・。
映画は娯楽って考えるとこういう感じのものがあってもいいとは思う。 何も残らないけど・・・。