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【cinema】『フラガール』

2006-09-02 23:43:08 | cinema
'06.08.31 Mッスと『フラガール』試写会@科学技術館サイエンスホール

またもMッスが当選! ホントよく当たる。おこぼれにあずかって行ってきた。南海キャンディーズのしずちゃんがフラダンスを踊るってことしか予備知識がなかったので、てっきりコメディーなのかと思っていたけど違った。

「昭和40年、福島県いわき市の炭鉱では大規模なリストラが進んでいた。会社が打ち出したのは常磐ハワイアンセンターの建設。その目玉として炭鉱の女性たちによるフラダンスチームが結成される。ド素人の彼女たちを指導するため東京から講師がやってくるのだが・・・」という話。王道なストーリー展開でクサイセリフ満載だったにもかかわらずホロリとしてしまった。

講師のまどか役が松雪泰子。この先生がスゴイ(笑) '60年ファッション(これかっこいい!)に身を包み、タバコは吸うし、酒はあおるし、屈強な炭鉱の男たちにも喧嘩を売る(笑) 松雪泰子ピッタリという感じ。よく知らないけど(笑) 目の下の隈も含め大熱演です。銭湯の男湯に乗り込み高橋克己演じる生徒の父親に殴りかかるシーンは圧巻。先生の都会的センスや男らしい(?)生き方が炭鉱町に影響を与えていく。そもそも地方は排他的で変化を受け入れない傾向がある。その気持ちも分かるし、でも変化していかなければならない事もあるとも思う。その葛藤がよく分かる。変化を全く受け入れられない人もいるけど、頭では受け入れなくてはならない現実を感じている人たちもいる。そういう人たちは口では先生を悪く言いながらも気になって仕方がない。豊川悦司演じる洋二郎もその一人。多分、詳しく描かれないけど二人は後に恋愛関係になるのでしょう。

最初に集まった生徒は4人。この中にしずちゃんもいる。しずちゃんデカイ! フラガールの主役紀美子役は蒼井優。正直、炭鉱の娘には全く見えない。でも、鼻っ柱の強さや、思春期特有の自分の感情を素直に出せない感じは良かったと思う。紀美子をフラガールに誘う親友役の徳永えりが良かった。特別演技が上手いとは思わなかったけど青春映画はそんな感じがいいこともある。全員そんなじゃ困るけど(笑)

いわき市に炭鉱があったなんて全く知らなかった。実は舞台になった常磐炭鉱は本州最大の炭鉱だったらしい。そんな感じだから炭鉱の暮らしもさっぱり分からない。正直、こんなに貧しいかな?と思ったけど、昭和40年といえば高度成長期で都会はともかく地方都市はまだまだ貧しかったのかも。それにしても戦後か?というくらい貧しい。そんな貧しい町の少女たちが家族のためとか、ここから抜け出したいという悲壮な思いでフラにかける感じは王道ながら感動。

早苗のエピソードも王道ながらホロリ。早苗の父親(先述の高橋克己)は変化を受け入れられないタイプ。危機感は感じているのだろうけど、結局自分を変えられなかった。当時はまだ母親を亡くした娘が幼い弟や妹を置いて自分の道を歩むことは難しかったのかもしれないけど、やっぱり父親を横暴だと思うのは自分勝手に生きている私のわがままなのかも。早苗の選んだ道は間違ってはいないと思うけど、そこから一歩踏み出さないととも思ってしまう。同時に「時代」も感じる。「自由」を主張して自分勝手に生きるのも違うとも思うし・・・。

炭鉱での悲劇的な出来事や、紀美子と母親の関係、村人と先生の対立、先生と生徒の関係、そして感動のラストまでホント王道中の王道! クサイセリフ満載! でも感動してしまった。不思議・・・。フラダンスシーンは良かった。どこまで本人たちが踊っているのか分からないけどスゴイ。ダンスシーンでよくある上半身ばかり映して足元映さないって不満もあまりなかった。フラシーンは見る価値ありかも。


『フラガール』公式サイト

コメント (1)
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