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【art】「大阪の日本画 JAPANESE PAINTINGS of MODERN」鑑賞 @ 東京ステーションギャラリー

2023-09-18 18:26:31 | art

【art】「大阪の日本画 JAPANESE PAINTINGS of MODERN」鑑賞 @ 東京ステーションギャラリー

 

 

2023年5月19日鑑賞。

 

東京や京都の画壇の陰に隠れがちである大阪の日本画。その大規模展覧会が初めて開催されるということで、これは見たいと思っていた。

 

いろいろ書きたいことはあるのだけど、見てから4ヶ月以上経ってしまったし、他にも書きたい記事が溜まっているので、感想ポストに追記する形で記事として残しておく。

 

 

 

チラシによると大阪は商工業都市として発展したため、東京や京都とは異なる独自の文化圏を形成したそうで、個性的で優れた美術作品を生み出してきたのだそう。

 

いわゆる吉本芸人に代表されるコテコテをイメージしていたのだけど、そういう感じではなくて、確かに独特の風情がある作品が多く興味深かった。

 

 

ポスター①(中村貞以「失題」)

 

ポスターになっている「失題」の作者である中村貞以(Wikipedia)については名前は知っていたけど、よく知らなかった。このインパクトの強さにビックリした。

 

添えられていた説明によると、肩や腰などに丸みを持たせ、全体的に円を描くような構図になっているとのこと。たしかに🤔 腰がどっしりしていることもあるけれど、とにかく迫力があって画面が盛り上がっているかのようだった。これはスゴイ!

 

島成園「祭りのよそおい」

 

島成園(Wikipedia)も知らなかったのだけど、女流画家だそう。大阪の女流画家といえば上村松園だけど、女性の画号には"園"をつける風習があったのかな?🤔

 

今作は成園が21歳の時の作品で、祭りの装いをしている4人の少女を描いている。左の3人が足袋を履き化粧をしているのに、右側の少女は素足で着物も粗末であることから、身分の差を描いているのだそう。

 

右の子は3人を遠巻きに見ており、3人は彼女に無頓着。その感じが"身分の差"に含まれているあれこれを感じさせてとても切なくなった。それを21歳で表現できるってすごい才能! もっと作品を見てみたい。

 

ポスター②(生田花朝「天神祭」(部分))

 

 

 

ポスター③(北野恒富「宝恵籠」)

 

今回のお目当ては北野恒富(Wikipedia)だった。以前『あやしい絵展』(感想はコチラ)と『コレクター福富太郎の眼』(感想はコチラ)で見た「道行」が強烈な印象で、是非他の作品も見たみたいと思ったので。

 

チラシによると妖艶で退廃的なが作風で人気を博したものの「悪魔派」などと揶揄されてしまったらしい。たしかにそういった作品が多かったけれど、4種類あるポスターの1つになっている「宝恵籠」がとても良かった。

 

「宝恵籠」というのは商売繁盛を願って、十日戎に芸妓を色駕篭に乗せて今宮戎にお参りする行事だそうで、となるとこの娘さんは籠に載せられた舞妓さんなのかな? 恥じらいを帯びた顔の初々しい美しさと、ほのかな色香。とてもいい。

 

 

 

飛行機が登場したとはいえ、今でも大阪へ向かう手段は東京駅から新幹線が主流なのではないかな? そういう意味では東京駅構内の東京ステーションギャラリーで見るというのは、とても意味がある気がしてニヤリだった😀

 

 

お土産はポストカード2種。右の橋本花乃の「七夕」もとってもかわいらしかった。

 

おそらく以前も見たことはあったのだと思うけれど、大阪の絵師や画家の作品だと意識して見たことはなかった。こういう風にカテゴライズされると、たしかに特徴があって興味深かった。

 

大阪の日本画 JAPANESE PAINTINGS of MODERN:2023年4月15日ー6月11日 @ 東京ステーションギャラリー

大阪の日本画 JAPANESE PAINTINGS of MODERN


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