'09.08.11 「みうらじゅんのDSショー」@PARCO劇場
TBSサービスより出版されたMJことみうらじゅんの本「十五歳」 その本の帯についてる応募券をハガキに貼り、本の感想を書いて送付。抽選で400名をご招待という企画イベント。こうして記事を書いているということは見事当選したわけです! しかもbaruも当選! 素晴らしい!!
今回出版の「十五歳」、CSで放送中(?)の「みうらじゅんDS」、そして8月15日公開の映画『色即ぜねれいしょん』(22日鑑賞予定)の合同イベント。今回出版された「十五歳」は、MJがまさに十五歳だった頃、編集長となって自ら設定した締め切りに毎日追われながら書き溜めた詩やエッセイをまとめたもの。ちょうどそんな詩やエッセイを書いているDT(童貞)をこじらせていた青春時代を描いた自伝的小説の映画化したのが『色即ぜねれいしょん』 そして、この詩やエッセイを声優の羽佐間道夫とドラゴンボール野沢雅子が朗読し、MJが解説する番組「みうらじゅんDS」と、まさにMJの青春時代てんこ盛り企画(笑)
第1部は『色即ぜねれいしょん』の監督田口トモロヲを迎えてのトーク。まずは映画の予告編を鑑賞。主演の渡辺大知は高校時代のMJに似ているとのこと。たしかにそうかも。MJは今でも太ってはいないけれど、やはり顔の輪郭などが・・・ だけど、少年時代のMJはホントに細くて、目もキラキラしてて、わりとかわいい顔をしている。残念ながらその年頃の女子にモテるタイプではないけれど・・・ もちろん世代が違うのでよく分からないけれど、フォーク・ブームの中、ボブ・ディランや吉田拓郎に憧れてギター片手に曲を作り、女子にモテたい一心でバカなことをする。彼女を作ろうと友達とユースホステルに行く夏休みを中心に描かれるらしい。これは良さそう。青春時代って後から振り返ると楽しかったりするけれど、その当時は結構辛かったりする。まぁ、青春時代に限らず、人生の大半はわりとそんな感じだったりするけど。その、青春時代本人は真面目にやっていることが、後から振り返るとバカだったという感じが良さそう。MJ&田口トモロヲ監督は前作『アイデン&ティティ』がすごく良くて好きだったので、これは期待大。すでにbaruから誕生日プレゼントとして、本人達が映画の見どころを紹介したカセット・テープつき前売券をゲットしている!
予告編の後、田口トモロヲ登場。光沢あるグレーのスーツの中にはブロンソンTシャツ! カッコイイ! トモロヲさんとMJはチャールズ・ブロンソン好きとしてブロンソンズというユニットを組んでいる。たしかCSで放送していた「なまはげ兄弟」(KKKの岩手県のご当地ソング。旅館の一室のようなセットで浴衣姿のKKKがゆるく進行する番組)だったと思うけど、『大脱走』のテーマに直訳したような日本語歌詞を乗せてゆるく歌っているPVを見た。スゴイ好きだった。ということで、ブロンソンTシャツを着てきたにもかかわらず、全然気づかないMJ。素敵です。まぁ確かに分かりずらかったけれど(笑) トモロヲ監督は現在、全国キャンペーン中とのこと。行く先々で、主演の現役高校生渡辺大知の秘密を暴露してしまい、最初はおもしろがっていたけれど、ちょっとヒドイことしたかもと反省してやめたのに、お父さん役のリリー・フランキーが別の記者会見で言ってしまったのだそう。話としてはとっても楽しかったのだけど、かわいそうなのでここでは伏せておきますが、まぁ勘の良い人ならお気づきかと(笑) MJの地元京都では先行公開されている。その舞台挨拶にはMJとリリー・フランキーも出席。リリーさんと飲んでいたMJは急に実父に会わせようと思いついたらしく、夜の11時過ぎに実家に電話し寝ていたお父さんを起こし、父親役リリーと対面させたのだそう。お父さん同士話していたとMJはおもしろがっていたけれど、2人とも困っただろうな(笑)
記者会見で渡辺大知が映画のことを「僕の青春時代そのものという感じです」と語るのを聞き、これは俺の青春なのにとカチンときたMJが、予告編を編集。純役の部分を自ら出演。オトンとオカンの出演シーンは両親の写真処理で対応。映像を作る際、最も安い手法が写真処理だそうで、トモロヲ監督にはバカにされていたけれど、両親に出演してもらう時間がなかったらしい。この予告編はよかった。ユースホステルのシーンでは、安齋さんも登場。急に純がMJになってしまうことに違和感ありなのがすごくおもしろいし、あえてのチープさがいい。そしてラストMJのジャンプで終わるけれど、ジャンプ力がないなぁと思いツッコミながら笑っていたら、トモロヲ監督も同じツッコミを入れていたので、うれしかった(笑) ということで、この予告編をもって第1部は終了。
第2部は「みうらじゅんDS」 通常番組では羽佐間道夫と野沢雅子お二人の朗読は別録りで、セットにはMJしかおらず、今読まれた詩もしくはエッセイについて解説している。今回はこれを全て舞台上で行われる。イスが3つ並べられ、真ん中にMJ、客席側から見て右手が野沢さん、左手に羽佐間さんが座る。観客が知らされるのはタイトルと書かれた日付、その当時のMJの学年のみ。基本、朗読は1本ずつ交代で読む。野沢さんか羽佐間さんのどちらかが朗読している間、他の2人の席は暗転。読み終わると照明がつき、MJが解説したり、後ろのスクリーンに映し出されるスタッフからの質問に答えるというもの。書いた当時、中学生~高校生なのだから、やっぱり圧倒的に知識は不足しているし、何しろDTである当時のMJが女とはこういうものじゃないかと想像して書いたりしているのだから、ものすごくおかしな内容となっている。ちなみにDSとはどうかしているという意味。だから、もちろん読まれる詩もどうかしているものばかり。そもそも番組の主旨としては、スタッフ選りすぐりのどうかしている作品を紹介していくというものだった(笑)
トータルで10本くらい紹介したかな・・・。すべてDSだった(笑) でも、それが素晴らしいわけです! しかもほとんどの作品は試験前に勉強もしないで書かれている。現実逃避だった部分もあったりするのかも(笑) いろいろあったけど、とってもおもしろかったのは、元スケ番だった女子中学生が男の先生の愛情ある指導で立ち直ったものの、先生が別の女性と結婚してしまい失恋、そして卒業と2つの別れを経験するという小説。主人公目線で書かれているので、もちろん女性です(笑) お母さんの再婚相手にいたずらされそうになったりと、かなり辛い生い立ちの美和子。そんな美和子を映画や絵を描きに連れ出してくれた先生。彼に恋心を抱くも、先生は別の人と結婚してしまう。卒業式の日、先生は美和子に落合恵子の小説を手渡す。その中に先生からの手紙が入ってた。というこの小説、元スケ番であるという部分を除くと、MJの実体験なのだそう。完全な文科系男子で、体育会系の爽やかな男子にもなれず、家ではMJを一切否定しない両親に反抗することもない青春時代をすごしたMJは、いじめられていたわけでも孤立していたわけでもないけれど、教室で1人締め切りに追われている詩やエッセイを書いている事が多かったとのことで、多分先生はそれを心配したのではないかと・・・。中学から6年間男子校で過ごし、リアルな女性は学食のおばちゃんと、母親くらいだったMJにとって、憧れの対象はこの先生だった部分もあるらしい。
全てがこんな感じで、その時々MJが感じていたことを、時には架空の彼女を登場させたりしつつエッセイにしていく。文科系男子であったMJにとってそれは青春時代のおかしなエネルギーの発散場所だったんだなぁと思ったりする。そして、当時のMJはそんなことを意識してはいなかったと思うけれど、それが現在のMJの土台となっていることは間違いない。発想とか思ったことを素直に表現することとか・・・。単純にテレビ番組になったり、本になったりしているだけでも立派な糧ですが(笑) でも、そういうことじゃなくて、その時には単にモテたい一心でしていた事が、大きく軌道をずれていたけれど、今もMJがモテたいと思ってやっていることにも繋がっているというか・・・。何を言ってるのか分からなくなってきた(笑) でも、仏像にしてもMJが小学生の頃から続けてきた趣味。それが今仕事になっているわけだし、そう考えると子供の頃に興味を持つことって大切なんだと思う。そして、自分の好きな事は誰に何と言われても貫くべきなんだと思う。
第2部は「勇気」という詩を朗読。それに当時のMJが曲をつけ高い声で歌っている音源に、大人になったMJが描いたイラストのPVを流して終了。頭にパーマをあてて剃り込みを入れたヤンキー目線で語られるこの詩は、このヤンキーがこんな悪い事をしてやるという描写が続いた後、実はそんな人達を遠くから離れて見て、母親相手に凄んでいる"勇気凛々みうらくん"というオチで終わるという、なかなか良くできた詩?だったりする。かなりのワルであるこの男は、ふわふわした男が連れている女性をSEX、強姦、愛撫してやると言うわけですが、当時DTだったMJは、愛撫がとっても悪いことだと思っていたため、順番を間違ってしまっているわけです(笑) そのことが、オチ以上におもしろかったりする。そこをあえて皆で笑っちゃおうというのが素晴らしい! この曲とPVは以前見た事があるけれど、MJの絵が昔のアニメのようにカクカクしたコマ割で動く感じがいい。
第3部は歌。ホントはもう少し時間を取って何曲か披露する予定だったみたいだけれど、全体的に話しすぎたとのことで、2曲のみとなってしまった。もちろんこれもDT期に作られた曲。MJはこの時期、実は詩人、エッセイストだけではなく、漫画家、ミュージシャンとしても活動し、締め切りに追われる毎日だったのだとか(笑) 「冬から春へ」というフォークというかちょっと演歌調でもあるこの曲のテーマは、おなじみの試験。さっきチラリと触れたけれど、MJは試験前になるとよりいっそう締め切りに追われていたようで、そんな時作られた作品のテーマの多くは試験だった。この曲はMJのお気に入りなのか、何度かイベントなどで聴いたことがある。いろいろな事が自分の思う通りには行かない感じを、季節の移り変わりに乗せて歌うちょっと切ない感じの曲ですが、結局歌っている事は期末試験のことであるというのがいい(笑) まぁ、よく考えれば15歳くらいの少年の世界なんてそんなものなんじゃないかと。それを"自分探し"なんてタイトルつけて頭でっかちになっているから余計辛いわけで、自分なんて30過ぎたって見つからない。そして、別に見つけなくてもいいと思う。DSな曲を真剣に作ってきたMJだって、こうして立派にDSな大人になれたわけだし(笑)
応募の際の感想にも書いたけれど、とにかく中学、高校時代にこんなに作品を書いたという事実もすごいし、それをきちんと取ってあるということもスゴイ。だけど、MJの素晴らしさはそのDSな事を、50歳過ぎた今何の迷いもなく世間に向けて発表できるということなんだと改めて思った。やっぱりMJは偉大です!
「みうらじゅんDS」(TBSチャンネル)
miurajun.net
TBSサービスより出版されたMJことみうらじゅんの本「十五歳」 その本の帯についてる応募券をハガキに貼り、本の感想を書いて送付。抽選で400名をご招待という企画イベント。こうして記事を書いているということは見事当選したわけです! しかもbaruも当選! 素晴らしい!!
今回出版の「十五歳」、CSで放送中(?)の「みうらじゅんDS」、そして8月15日公開の映画『色即ぜねれいしょん』(22日鑑賞予定)の合同イベント。今回出版された「十五歳」は、MJがまさに十五歳だった頃、編集長となって自ら設定した締め切りに毎日追われながら書き溜めた詩やエッセイをまとめたもの。ちょうどそんな詩やエッセイを書いているDT(童貞)をこじらせていた青春時代を描いた自伝的小説の映画化したのが『色即ぜねれいしょん』 そして、この詩やエッセイを声優の羽佐間道夫とドラゴンボール野沢雅子が朗読し、MJが解説する番組「みうらじゅんDS」と、まさにMJの青春時代てんこ盛り企画(笑)
第1部は『色即ぜねれいしょん』の監督田口トモロヲを迎えてのトーク。まずは映画の予告編を鑑賞。主演の渡辺大知は高校時代のMJに似ているとのこと。たしかにそうかも。MJは今でも太ってはいないけれど、やはり顔の輪郭などが・・・ だけど、少年時代のMJはホントに細くて、目もキラキラしてて、わりとかわいい顔をしている。残念ながらその年頃の女子にモテるタイプではないけれど・・・ もちろん世代が違うのでよく分からないけれど、フォーク・ブームの中、ボブ・ディランや吉田拓郎に憧れてギター片手に曲を作り、女子にモテたい一心でバカなことをする。彼女を作ろうと友達とユースホステルに行く夏休みを中心に描かれるらしい。これは良さそう。青春時代って後から振り返ると楽しかったりするけれど、その当時は結構辛かったりする。まぁ、青春時代に限らず、人生の大半はわりとそんな感じだったりするけど。その、青春時代本人は真面目にやっていることが、後から振り返るとバカだったという感じが良さそう。MJ&田口トモロヲ監督は前作『アイデン&ティティ』がすごく良くて好きだったので、これは期待大。すでにbaruから誕生日プレゼントとして、本人達が映画の見どころを紹介したカセット・テープつき前売券をゲットしている!
予告編の後、田口トモロヲ登場。光沢あるグレーのスーツの中にはブロンソンTシャツ! カッコイイ! トモロヲさんとMJはチャールズ・ブロンソン好きとしてブロンソンズというユニットを組んでいる。たしかCSで放送していた「なまはげ兄弟」(KKKの岩手県のご当地ソング。旅館の一室のようなセットで浴衣姿のKKKがゆるく進行する番組)だったと思うけど、『大脱走』のテーマに直訳したような日本語歌詞を乗せてゆるく歌っているPVを見た。スゴイ好きだった。ということで、ブロンソンTシャツを着てきたにもかかわらず、全然気づかないMJ。素敵です。まぁ確かに分かりずらかったけれど(笑) トモロヲ監督は現在、全国キャンペーン中とのこと。行く先々で、主演の現役高校生渡辺大知の秘密を暴露してしまい、最初はおもしろがっていたけれど、ちょっとヒドイことしたかもと反省してやめたのに、お父さん役のリリー・フランキーが別の記者会見で言ってしまったのだそう。話としてはとっても楽しかったのだけど、かわいそうなのでここでは伏せておきますが、まぁ勘の良い人ならお気づきかと(笑) MJの地元京都では先行公開されている。その舞台挨拶にはMJとリリー・フランキーも出席。リリーさんと飲んでいたMJは急に実父に会わせようと思いついたらしく、夜の11時過ぎに実家に電話し寝ていたお父さんを起こし、父親役リリーと対面させたのだそう。お父さん同士話していたとMJはおもしろがっていたけれど、2人とも困っただろうな(笑)
記者会見で渡辺大知が映画のことを「僕の青春時代そのものという感じです」と語るのを聞き、これは俺の青春なのにとカチンときたMJが、予告編を編集。純役の部分を自ら出演。オトンとオカンの出演シーンは両親の写真処理で対応。映像を作る際、最も安い手法が写真処理だそうで、トモロヲ監督にはバカにされていたけれど、両親に出演してもらう時間がなかったらしい。この予告編はよかった。ユースホステルのシーンでは、安齋さんも登場。急に純がMJになってしまうことに違和感ありなのがすごくおもしろいし、あえてのチープさがいい。そしてラストMJのジャンプで終わるけれど、ジャンプ力がないなぁと思いツッコミながら笑っていたら、トモロヲ監督も同じツッコミを入れていたので、うれしかった(笑) ということで、この予告編をもって第1部は終了。
第2部は「みうらじゅんDS」 通常番組では羽佐間道夫と野沢雅子お二人の朗読は別録りで、セットにはMJしかおらず、今読まれた詩もしくはエッセイについて解説している。今回はこれを全て舞台上で行われる。イスが3つ並べられ、真ん中にMJ、客席側から見て右手が野沢さん、左手に羽佐間さんが座る。観客が知らされるのはタイトルと書かれた日付、その当時のMJの学年のみ。基本、朗読は1本ずつ交代で読む。野沢さんか羽佐間さんのどちらかが朗読している間、他の2人の席は暗転。読み終わると照明がつき、MJが解説したり、後ろのスクリーンに映し出されるスタッフからの質問に答えるというもの。書いた当時、中学生~高校生なのだから、やっぱり圧倒的に知識は不足しているし、何しろDTである当時のMJが女とはこういうものじゃないかと想像して書いたりしているのだから、ものすごくおかしな内容となっている。ちなみにDSとはどうかしているという意味。だから、もちろん読まれる詩もどうかしているものばかり。そもそも番組の主旨としては、スタッフ選りすぐりのどうかしている作品を紹介していくというものだった(笑)
トータルで10本くらい紹介したかな・・・。すべてDSだった(笑) でも、それが素晴らしいわけです! しかもほとんどの作品は試験前に勉強もしないで書かれている。現実逃避だった部分もあったりするのかも(笑) いろいろあったけど、とってもおもしろかったのは、元スケ番だった女子中学生が男の先生の愛情ある指導で立ち直ったものの、先生が別の女性と結婚してしまい失恋、そして卒業と2つの別れを経験するという小説。主人公目線で書かれているので、もちろん女性です(笑) お母さんの再婚相手にいたずらされそうになったりと、かなり辛い生い立ちの美和子。そんな美和子を映画や絵を描きに連れ出してくれた先生。彼に恋心を抱くも、先生は別の人と結婚してしまう。卒業式の日、先生は美和子に落合恵子の小説を手渡す。その中に先生からの手紙が入ってた。というこの小説、元スケ番であるという部分を除くと、MJの実体験なのだそう。完全な文科系男子で、体育会系の爽やかな男子にもなれず、家ではMJを一切否定しない両親に反抗することもない青春時代をすごしたMJは、いじめられていたわけでも孤立していたわけでもないけれど、教室で1人締め切りに追われている詩やエッセイを書いている事が多かったとのことで、多分先生はそれを心配したのではないかと・・・。中学から6年間男子校で過ごし、リアルな女性は学食のおばちゃんと、母親くらいだったMJにとって、憧れの対象はこの先生だった部分もあるらしい。
全てがこんな感じで、その時々MJが感じていたことを、時には架空の彼女を登場させたりしつつエッセイにしていく。文科系男子であったMJにとってそれは青春時代のおかしなエネルギーの発散場所だったんだなぁと思ったりする。そして、当時のMJはそんなことを意識してはいなかったと思うけれど、それが現在のMJの土台となっていることは間違いない。発想とか思ったことを素直に表現することとか・・・。単純にテレビ番組になったり、本になったりしているだけでも立派な糧ですが(笑) でも、そういうことじゃなくて、その時には単にモテたい一心でしていた事が、大きく軌道をずれていたけれど、今もMJがモテたいと思ってやっていることにも繋がっているというか・・・。何を言ってるのか分からなくなってきた(笑) でも、仏像にしてもMJが小学生の頃から続けてきた趣味。それが今仕事になっているわけだし、そう考えると子供の頃に興味を持つことって大切なんだと思う。そして、自分の好きな事は誰に何と言われても貫くべきなんだと思う。
第2部は「勇気」という詩を朗読。それに当時のMJが曲をつけ高い声で歌っている音源に、大人になったMJが描いたイラストのPVを流して終了。頭にパーマをあてて剃り込みを入れたヤンキー目線で語られるこの詩は、このヤンキーがこんな悪い事をしてやるという描写が続いた後、実はそんな人達を遠くから離れて見て、母親相手に凄んでいる"勇気凛々みうらくん"というオチで終わるという、なかなか良くできた詩?だったりする。かなりのワルであるこの男は、ふわふわした男が連れている女性をSEX、強姦、愛撫してやると言うわけですが、当時DTだったMJは、愛撫がとっても悪いことだと思っていたため、順番を間違ってしまっているわけです(笑) そのことが、オチ以上におもしろかったりする。そこをあえて皆で笑っちゃおうというのが素晴らしい! この曲とPVは以前見た事があるけれど、MJの絵が昔のアニメのようにカクカクしたコマ割で動く感じがいい。
第3部は歌。ホントはもう少し時間を取って何曲か披露する予定だったみたいだけれど、全体的に話しすぎたとのことで、2曲のみとなってしまった。もちろんこれもDT期に作られた曲。MJはこの時期、実は詩人、エッセイストだけではなく、漫画家、ミュージシャンとしても活動し、締め切りに追われる毎日だったのだとか(笑) 「冬から春へ」というフォークというかちょっと演歌調でもあるこの曲のテーマは、おなじみの試験。さっきチラリと触れたけれど、MJは試験前になるとよりいっそう締め切りに追われていたようで、そんな時作られた作品のテーマの多くは試験だった。この曲はMJのお気に入りなのか、何度かイベントなどで聴いたことがある。いろいろな事が自分の思う通りには行かない感じを、季節の移り変わりに乗せて歌うちょっと切ない感じの曲ですが、結局歌っている事は期末試験のことであるというのがいい(笑) まぁ、よく考えれば15歳くらいの少年の世界なんてそんなものなんじゃないかと。それを"自分探し"なんてタイトルつけて頭でっかちになっているから余計辛いわけで、自分なんて30過ぎたって見つからない。そして、別に見つけなくてもいいと思う。DSな曲を真剣に作ってきたMJだって、こうして立派にDSな大人になれたわけだし(笑)
応募の際の感想にも書いたけれど、とにかく中学、高校時代にこんなに作品を書いたという事実もすごいし、それをきちんと取ってあるということもスゴイ。だけど、MJの素晴らしさはそのDSな事を、50歳過ぎた今何の迷いもなく世間に向けて発表できるということなんだと改めて思った。やっぱりMJは偉大です!
「みうらじゅんDS」(TBSチャンネル)
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