■ 「小出裕章(京大原子炉実験所助教)非公式まとめ」のコメントから転載です。
『4年前からお百姓を始めました。原発事故以来、このサイトをよりどころにして、暮らしております。
小出先生の福島の1次産業を守るために50歳以上の人間は、放射能汚染された物も食べるべきだとのお考えについて、実際に農業をやっているもの一人として、考えを述べたいと思い投稿しました。
先日、福島から私の住む地方へ全てを捨てて、新たに農業を始めるために来られた方の話を聞く会に参加しました。数十年間、有機栽培の野菜を生協等で、販売して来られた篤農家で70歳位の方でした。後継者の息子さんの家族も一緒です。仲間の農家も誘ったが、来なかったというので、何故あえて全てを捨てて来られたかを、聞いてみました。答えは「売れる野菜が作れないから」と言うものでした。
最初は、意味がよく分からなかったのですが、じっくり聴いてゆくと、正常な市場で他の農産物と競争して適正な価格で、販売できる農産物がもう作れないと言う意味だと納得しました。私がもし、同じ立場だとしたら同様に考えたと思います。私も栽培や販売方法を工夫して、付加価値を高めた作物を個人のお客様に直接販売する事で農業で生きて行こうとしています。美味しくてより安全なものを一生懸命作る事で、お客様に少し高い価格でも喜んで買っていただける農産物作りが目標であり、やりがいでもあります。放射能で汚染された自分で食べたくないものはやはり人にも売りたくありません。農業をやる以上、経済的な意味でも業として成り立つものでない限り、そこに生きがいも生まれてこないと思うのです。
もうすぐ、我が家も収穫時期なので、悩んだ末思い切って検査機関に作物を送りました。この地域の汚染レベルからすれば、検査しなくとも売れるでしょうし、もし万が一高い値が出れば、農業収入の大半が失われるかもしれません。農業収入だけで食べていけていない我が家だから出来た決断かもしれませんが。
微量でも検出されれば、お客様にどう伝えるかも非常に悩みました。汚染度を正直に伝えて販売し、判断はお客様にお任せしようと決心しての行動でした。幸い結果は1Bq/kgも検出されませんでしたが、農業と原発は相容れないものとつくづく実感し、今まで原発を許してきた自分を反省しています。
自分としてはやはり、福島の農家の方には、各地には遊休農地も多いので、代替農地や移転に伴う費用や損害の補償を十分に東電・政府がして、希望する農家には移転してもらうのが最も良い方法に思われます。もちろん高齢など様々のの理由で、移転できない方には金銭補償しか出来ないのかもしれませんが。やはり汚染のひどい地域での農業は農業者としてはやりたくないと思うのです。もちろん、国の政策として実施するには対象地域の線引き等難しい問題があるのは承知していますが。
消費者の立場としては、原発を許し、恩恵を被って来た私のような年配の人間が、日本中が放射能汚染から無縁で無くなった今、汚染された物も食べるべきという小出先生の主張はわかるのですが、未だにその覚悟が出来ない自分がいます。
この問題について農業者からの意見があまり聞かれないように思ったので、真意が解っていただけたか自信が無いのですが、新米百姓の個人的見解ですが投稿しました。』(2011.9.1)
国と○○が引き起こした人災で、なにも責任のない農業や漁業を営んでいる人たち等に、再び上記のような「いのちと暮らしを脅かす」ようなことを発生させないでほしい。福島第一原発事故の教訓(真実を徹底究明して)を今後に生かしてほしいと思いますが、昨日誕生した「ドジョウ内閣」(野田政権)は、事故収束とその先に対しどう取り組んでいくのか?スピード感を持って、課題解決に進んで行く所信を表明されていましたが、国民生活にかかわる原発・エネルギー(脱原発依存)、増税(?)などの政策実現で、また国民の期待を裏切らないでいただきたい。リーダーとして、一国の命運・歴史を好転させる決断ができるかどうか?
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『4年前からお百姓を始めました。原発事故以来、このサイトをよりどころにして、暮らしております。
小出先生の福島の1次産業を守るために50歳以上の人間は、放射能汚染された物も食べるべきだとのお考えについて、実際に農業をやっているもの一人として、考えを述べたいと思い投稿しました。
先日、福島から私の住む地方へ全てを捨てて、新たに農業を始めるために来られた方の話を聞く会に参加しました。数十年間、有機栽培の野菜を生協等で、販売して来られた篤農家で70歳位の方でした。後継者の息子さんの家族も一緒です。仲間の農家も誘ったが、来なかったというので、何故あえて全てを捨てて来られたかを、聞いてみました。
答えは「売れる野菜が作れないから」と言うものでした。
最初は、意味がよく分からなかったのですが、じっくり聴いてゆくと、正常な市場で他の農産物と競争して適正な価格で、販売できる農産物がもう作れないと言う意味だと納得しました。私がもし、同じ立場だとしたら同様に考えたと思います。私も栽培や販売方法を工夫して、付加価値を高めた作物を個人のお客様に直接販売する事で農業で生きて行こうとしています。美味しくてより安全なものを一生懸命作る事で、お客様に少し高い価格でも喜んで買っていただける農産物作りが目標であり、やりがいでもあります。放射能で汚染された自分で食べたくないものはやはり人にも売りたくありません。農業をやる以上、経済的な意味でも業として成り立つものでない限り、そこに生きがいも生まれてこないと思うのです。
もうすぐ、我が家も収穫時期なので、悩んだ末思い切って検査機関に作物を送りました。この地域の汚染レベルからすれば、検査しなくとも売れるでしょうし、もし万が一高い値が出れば、農業収入の大半が失われるかもしれません。農業収入だけで食べていけていない我が家だから出来た決断かもしれませんが。
微量でも検出されれば、お客様にどう伝えるかも非常に悩みました。汚染度を正直に伝えて販売し、判断はお客様にお任せしようと決心しての行動でした。幸い結果は1Bq/kgも検出されませんでしたが、農業と原発は相容れないものとつくづく実感し、今まで原発を許してきた自分を反省しています。
自分としてはやはり、福島の農家の方には、各地には遊休農地も多いので、代替農地や移転に伴う費用や損害の補償を十分に東電・政府がして、希望する農家には移転してもらうのが最も良い方法に思われます。もちろん高齢など様々のの理由で、移転できない方には金銭補償しか出来ないのかもしれませんが。やはり汚染のひどい地域での農業は農業者としてはやりたくないと思うのです。もちろん、国の政策として実施するには対象地域の線引き等難しい問題があるのは承知していますが。
消費者の立場としては、原発を許し、恩恵を被って来た私のような年配の人間が、日本中が放射能汚染から無縁で無くなった今、汚染された物も食べるべきという小出先生の主張はわかるのですが、未だにその覚悟が出来ない自分がいます。
この問題について農業者からの意見があまり聞かれないように思ったので、真意が解っていただけたか自信が無いのですが、新米百姓の個人的見解ですが投稿しました。』(2011.9.1)
国と○○が引き起こした人災で、なにも責任のない農業や漁業を営んでいる人たち等に、再び上記のような「いのちと暮らしを脅かす」ようなことを発生させないでほしい。
福島第一原発事故の教訓(真実を徹底究明して)を今後に生かしてほしいと思いますが、昨日誕生した「ドジョウ内閣」(野田政権)は、事故収束とその先に対しどう取り組んでいくのか?
スピード感を持って、課題解決に進んで行く所信を表明されていましたが、国民生活にかかわる原発・エネルギー(脱原発依存)、増税(?)などの政策実現で、また国民の期待を裏切らないでいただきたい。
リーダーとして、一国の命運・歴史を好転させる決断ができるかどうか?