■ 特別養護老人ホームの医師、中村仁一氏が著した「大往生したけりゃ医療とかかわるな」(2012.1 幻冬舎新書)を読んでみました。
「死という自然の営みは、本来、穏やかで安らかだったはずです。それを、医療が濃厚に関与することで、より悲惨で、より非人間的なものに変貌させてしまったのです。
ガンでさえも、何の手出しもしなければ全く痛まず、穏やかに死んでいきます。以前から「死ぬのはガンに限る」と思っていましたが、年寄りのガンの自然死、60~70例を経験した今は、確信に変わりました。…」
60歳を過ぎ仕事を引退する年齢あたりから、「病院に行かない」、ガン検診など「定期健診は受けない」、「人間ドッグは受診しない」ほうが良いとまで言っている。
安静とか自覚症状にあわせた用心をして、それなりの時間をかけて治癒するのを待つ、といった。…
自然治癒力を信じ、良いにしろ悪いにしろ、それに任せたほうが良いとのことのようです。
そういえば、3年弱前に経験した「頚椎椎間板ヘルニア」も、当初は整形外科医からもらった鎮痛剤を飲んでいましたが、胃が荒れたので数回飲んだだけ、あとは姿勢に注意して時間が経つとともに何でもなくなって、以後再発は無し。
自然治癒でした!!
腰も3年近く慢性痛みたいでしたが、姿勢に注意していたら、このところ何でもなくなっています。
暮らし方や、食事・睡眠・運動・姿勢など生活習慣を見直すだけで、たいていの病気や故障は治るようです。
それでも、もっと高齢になって何か障害が出ても、あまり薬を飲んだり病院にいったりしないほうが良いらしい。寿命のきた年寄りにおける過剰医療、人工延命など、ひいては生き方などまで考えさせる本である。
あまり医療に頼らず、死が近づいても、じたばたと救急車を呼んだり医者を呼んだりしないで、死ぬべき時期に、自ら選んで老衰死、自然死に身を任したほうが穏やかな死を迎えられる。
ということらしい!!
扱っている内容はマジメなものですが、思わず笑いが吹き出してしまうようなタッチで書かれています。
医療によって心身をいじりまわされずに大往生するためには、終末期医療や死までの10日間あたりの常識を、ちょっと考え直す必要がありそうですね~。