まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

西国三十三所めぐり3巡目~もう何が目的なのやら、名古屋経由で谷汲山を目指す

2021年07月21日 | 西国三十三所

7月の大相撲名古屋場所は横綱白鵬が6場所連続休場明けからの復活で45回目の優勝、それも全勝優勝という結果になった。そして綱取りを目指す照ノ富士も、千秋楽で白鵬との全勝対決には敗れたものの、14勝1敗の好成績で、先場所、先々場所の優勝と合わせて場所後の横綱昇進を決めた。

白鵬の取り口への賛否両論はあるが、千秋楽の両者の一番はお互いの意地がぶつかる激しい相撲で、実に見ごたえがあった。千秋楽当日は朝から出かけていたのだが(それはまた書くことに)、早めに切り上げて帰宅して、その時をテレビ桟敷で観ることができてよかった。

さて、その名古屋場所だが中盤、7日目の観戦にわざわざ出かけた。観戦記は以前の記事にしたのでさておき、ここからはこれに絡めての話である。

7日目の7月10日は名古屋で相撲観戦して1泊、翌11日は西国三十三所第33番・華厳寺に向かうということで、西国三十三所めぐりと大相撲名古屋場所を絡めるぜいたくなお出かけだ。もっとも、華厳寺に行った後はそのままそそくさと早い時間の新幹線で広島に戻るつもりである。

その名古屋場所の開場は13時。館内飲食禁止のため事前に昼食をすませるとしても、午前中には名古屋に着いておきたい。広島から新幹線で行けば済むことだが、ここでふと、大阪から名古屋まで近鉄特急に乗ろうという気になった。デビューから1年が過ぎ、現在名阪特急「アーバンライナー」全列車で運行となった「ひのとり」である。到着から逆算して、大阪難波9時発がちょうどいいかな。そしてどうせ乗るならプレミアムシートだ。「ひのとり」はデビュー当時の3月、プレミアムシート、レギュラーシートの両方に乗ったが、あの快適な乗り心地をまた味わいたい。

近鉄特急券の発売日だが、従来は1ヶ月前からだったのが、コロナ対策で2週間前からに変更されている。感染状況次第で列車本数が変更される場合があるための措置である。その発売日にネットから申し込んだのだが、それでもプレミアムシートはほぼ満席だった。かろうじて、名古屋寄り先頭車の1人用シートを押さえる。

さて、大阪難波9時発となると、広島からの「こだま」では間に合わず、「新幹線直前割きっぷ」も使えない。「のぞみ」で行こうかとも思ったが、ここは2週間前と同様、9日夜発の夜行バスで出かけることにする。こちらは直前の照会でも席に余裕があり、無事に確保する。

これには価格面以外の理由もある。この直前、7月7日~8日にかけて中国地方にも豪雨の被害があり、広島県内のJRが8日~9日にかけて福山周辺を除いて全線で運転を見合わせた。自宅周辺も、広電は通常運転だったがJR山陽線はまる2日運休した。10日の始発から運転再開とあったが、上記のように「のぞみ」に乗るとしても、点検や何やらで山陽線の運転再開が遅れれば間に合わない恐れもある。

ならば9日夜からバスで出てしまおう。ということで、結局広電でガタコトと広島駅まで直接やって来た。

JRのコンコースに上がると、この日も全線運休だったことで改札口もロックされていた。なかなかお目にかかれない光景である。

さて、広島駅23時15分発の「グランドリーム大阪2号」に乗る。名古屋に行くことだけが目的ならば名古屋行きの夜行バスもあるのだが、予約サイトでは4列シートとある。夜行便だとちょっと抵抗があるのだが、いずれこのバスに乗る機会があるかもしれない。

今回、前方の席は埋まっていたので最後尾の座席を選ぶ。とりあえず前と横は空席のままなので、ある程度周りを気にせず移動することができそうだ。

広島バスセンター、不動院前、中筋駅と停まる。山陽自動車道に乗り、いったん消灯される。この後、深夜1時前に八幡パーキングエリアでドア開放の休憩があるのだが、そのまま気づかずに過ぎたようである。実際には休憩したのだろうが、最後尾なので前面の様子がほとんどわからず、それで気づかなかったようだ。まあ、これは夜行バスの後部座席の特徴だろう。ただ、エンジン音は響く。気になる人は気になるだろう。

やはり目覚めたのは、兵庫県に入った白鳥パーキングエリア。前と横の客がいないのでちょっと楽な体勢を取らせてもらう。これで多少はぐっすり眠れるだろう。

案内放送が入り、大阪駅に到着。次の湊町バスターミナルで下車。定刻の6時23分より若干早く着いた。

次に乗る近鉄特急は9時発。2週間前の8時発の南海特急より時間はある。そこでその時と同様、「グランドサウナ心斎橋」に向かう。夜行バスを選んだのは、この朝風呂を楽しみたいというところもあった。朝から汗を落とし、今回は休憩室でしばらく横になることもできた。朝のニュース番組では、九州南部の豪雨について中継も交えて伝えていた。

朝食は松屋のセットで済ませ、大阪難波駅に向かう。奈良線の列車が次々に発車するのを待ち、8時55分、桜川方面から「ひのとり」が入線。ホームからカメラやスマホが向けられる。この列車、プレミアムシートは満席、レギュラーシートも結構な入りだったようだ。

ハイデッカーの車内にはクリーム色の本革張りのシートが並ぶ。リクライニング、レッグレストをそれぞれ別に操作することができるし、リクライニングも前面にスライドするバックシェルタイプなので、後ろの席の客を気にすることもない。私の前に座った客もフルにリクライニングさせたが、全く気にならない。

通路の間から前方の景色をのぞくうちに、大和八木に到着。ここで最前列から3列目までの客が乗って来た。同じ年輩のグループのようだ。展望席の造りになっているとは知らなかったようで、口々に賞賛していた。

こちらは夜行バス、朝風呂の影響もありまったりしながら過ごす。大和から伊賀、伊勢に入り、伊勢中川の短絡線から名古屋線に入る。

濃尾三川を渡って愛知県に入り、名古屋に到着。久しぶりの近鉄特急を楽しむことができた。

さて、名古屋場所の開場まで時間があるので、それまでに昼食だ。いわゆる名古屋めしがいろいろ頭に浮かび、どうしようかと思ったが手軽に済ませようと、JR名古屋駅構内の「名古屋うまいもん通り」に向かう。

さまざまなジャンルの店があるが、味噌カツでビールがいいかなと・・・。選んだのは、「キッチンなごや」という店。いかにも、出張帰りでちょっと飯を食おうか、一杯やろうかというところである。味噌カツと海老フライがセットになった「金しゃち定食」を注文し、ジョッキのビールをあおる。

かくしてこちらも上機嫌になり、地下鉄を乗り継いで場所入りするのであった・・・。

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