まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

妄愛サインはJ!

2007-04-03 | イギリス、アイルランド映画
 涙の数だけ強くなれるよ~♪なんて歌が、むかし流行ったけど...
 涙って流し過ぎると、強くなるどころか、心は湿気てカビが生えて、ボロボロ腐ってしまうのではないかなあ、なんて眠れぬ夜に沈思してしまいます。
 そーいや私、もう何年も泣いたことないなあ。いつもジメジメ湿った心と、ゴビ砂漠のようにカラカラな心、どっちが嘆かわしいのでしょうか...

 「Jの悲劇」
 新007ことダニエル・クレイグ主演のサスペンス。
 気球船の事故に遭遇した、主人公の大学教授。救出中に死人が出たことで、密かに罪悪感を抱いていた彼の前に、同じく救出に加わった男が現れ...
 全体的にカッタルい感じで、ちょっとだけウトウトしてしまいましたが、ストーカーに悩まされ、そのせいで主人公がだんだんコワレ始め出すと、面白くなりました。
 この映画が特異なのは、ストーカーするのもされるのも男、という点。とにかく、リス・エバンズ演じるストーカー男が、キモい!

 別に危害は加えてこないけど、主人公の行く先々に出没しては執拗に、『気づいてるだろ?』とか『思わせぶりなことしないでくれ』とか、ワケのわからないことを言い、ついには愛の告白&要求まで。しかも、公衆の面前でするので、迷惑困惑以外のナニモノでもない。主人公には全く身に覚えがないし、相手が美少年・美青年ならまだしも、見るからに怪しいキモ男なので、戦慄倍増!
 このストーキング行為、気球事故と何か関連があるのかな?と思ってたら、そうではないようで、他人の言動を自分への好意と思い込んでしまう、一種の精神病らしい。
 誰にだって、多かれ少なかれ、思い込み・勘違いはある。あの人の微笑み、ひょっとして私への好意?とか。それを病的に肥大させると、ストーカーになってしまうんですね。
 主人公の場合、事故の時に親切にしてやったことが、男に勘違いさせる引き金に。カーテンの開け閉めを、あれは僕を愛してるという合図だ!とか、あれは彼女が留守だという合図だ!とか、勝手に解釈される始末。いい加減にしろ!とか、ふざけんな!と激怒しても、『分かってるよ』と、また勝手に解釈されてしまうのが、怖いけど笑える。恐怖と不快感に苛まれ、いつの間にか主人公も、ある意味ストーカー男以上に錯乱、オカシクなっていく姿が、面白いです。
 主人公役のダニエル・クレイグ、かなり神経症チックな迫真の演技。まともな時は、知的でシブい!

 やっぱ彼って、すごくオシャレ?何でもないジーパンやジャケットでも、さりげなくてカッコいいんだよなあ。同じ格好でも、キアヌ・リーブスとかだったら、ダサいモサいはずだし。
 ラスト、ダニクレとエバンズの対決シーンが、あうう、激キモ!オエェ~!YAOIな私でも、いや、YAOIな私だからこそ、あれはアカンわ!でもダニクレ、キスが上手そう
 「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッチェル監督作品。そーいや、ノッティングヒルでも、キモ男役だったよなあ、リス・エバンズ。あれは笑えたけど、今回はキモすぎて笑えません。
 イギリスの美しい田舎で、ピクニックしてみたい!
 
コメント (2)
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