まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ジェリーと愛ランド

2008-10-09 | 北米映画 08~14
 「幸せの1ページ」
 人気冒険小説家のアレクサンドラは、部屋から一歩も出られない潔癖症&対人恐怖症。そんな彼女に、はるか南の島で暮らす少女ニムからSOSメールが届く。海洋学者の父が海に出たまま行方不明となり、独りぼっちになったニムを救うため、アレクサンドラは外へ出る決意を...
 家族みんなで観られる、子供向けの楽しい映画でした。大人な私としては、ロマンスとかサスペンスなテイストがあるアドベンチャー映画のほうが好きだけど。
 南の島のフローネが好きだった私なので、現代社会に毒されてないニムの暮らしに憧れます。最高に健康的でエコな生活ですが、あのままずっと島にいるのも、ニムにとってはどうなんだろう?とも思った。教育とか社会常識などは、もう有毒物の一部だからそんなに必要ないとは思うけど、いろんな人と出会うことがないのは、ちょっと寂しいかも。島に上陸しようとする他者を排除し、社会からの自由な隔絶を死守しようとするニムは、ある意味引きこもり人間?
 もうひとりのヒロイン、アレクサンドラは典型的な引きこもり人間。あんな性癖で、よく冒険小説なんか書けるよなあと感心。すごい妄想力なんでしょう。あんなんじゃ、いくらベストセラー小説家になっても、人生楽しくないよなあ。金の使い道もないし。
 島の動物たちの活躍が、奇想天外で愉快です。トド、トカゲ、ペリカン(?)が、まるでバビル2世に仕える下部のように、ニムを助けるのが笑えます。でも、トカゲたちを飛ばして観光客を追っ払うのは、ちょっと動物虐待に近かったかも...
 アレクサンドラ役を、ジョディ・フォスターが楽しそうに好演。最強の女、というイメージなジョディなので、かなりイメチェンな役かと思いきや、やっぱメチャクチャ強そうなんですよねえ。対人恐怖症じゃなくても、あんな無謀な旅は無理だし。ジョディのちょっとオーバーでアブないアホな演技は、すごく新鮮でした。
 ニム役は、「リトル・ミス・サンシャイン」でオスカー候補になった天才子役、アビゲイル・プレスリン。ちょっと成長してて、可愛くなってます。天才子役の大先輩ジョディを見習って、大物女優になってほしいものです。ダコ太よりは将来性、あるのでは?
 
 ニムの父&アレクサンドラの小説のヒーローの二役、ジェラルド・バトラーが、めちゃんこカッチョE~
 ほんと逞しくてワイルドなジェリー。今の映画界では希少貴重な男らしさです。でも、ナルシーな俺様マッチョ野郎ではなく、素朴で優しそうでユーモアがあるところが、ジェリーの魅力。屈強なジェリーですが、さすがにハリウッドの大女優ジョディ兄貴の前では、貫禄負けというか格の違いというか、ちょっと可愛く見えたのもご愛嬌。そのせいか、アレクサンドラとニムのパパのロマンスを予感させるラスト、すげー違和感!カメラが回ってない時は『ジェリー、撮影が終わったらロスの美味い店に連れてってやるよ』『押忍!楽しみにしてます!ジョディ兄貴!』と、野郎同士の会話してそうな二人だもんね。
 
 ジョディ兄貴、そして「P.S.アイラヴユー」ではヒラ雄さん。男より男らしい女傑の相手役は、軟弱なイケメン若造では務まらない!
 
コメント
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