まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

夢ぢゃ夢でござる~☆

2008-10-02 | 日本のドラマ(単発)
 録画してたスペシャル時代劇「柳生一族の陰謀」を、まったり観ました...
 二代将軍秀忠が毒殺され、その後継をめぐって嫡男家光派と次男忠長派が対立。柳生但馬守宗矩は息子の十兵衛に、家光擁立のため策動するよう命じるが...
 サニー千葉主演のドラマや、深作欣二監督の映画でも有名な柳生一族ですが、21世紀のリメイク版は...
 かなり、ていうか、めちゃくちゃ笑えました。ほとんどギャグです!
 話も展開も時代考証もキャラも、かなりハチャメチャで粗雑。脚本と演出が、びっくりするほど破綻してます。日本の時代劇に、ワイアーアクションはやめてほしいなあ。本格的な殺陣で魅せてほしかった。ヘンなショボいCGも、何だかなあ。
 余計なキャラや設定が多いのも興ざめ。出雲の阿国と十兵衛の恋愛なんて、要らない!いや、あってもいいけど、韓ドラみたいな純愛じゃあ、返って十兵衛をつまんない男にして逆効果。
 そもそも主人公であるはずの十兵衛が、何だか影が薄かった。見せ場が少ない!せっかく見た目はカッコよかったのに。もったいない!十兵衛の敵キャラが何だかショボいのも、いかがなものか。
     
 とまあ、時代劇ファンを嘆かせるほど、作品の質じたいは低いのですが...お笑いドラマとしては、近年まれな衝撃作だったかも。作り手の意図とは違った方向で、大成功してると言っていいドラマかもしれません。二人の俳優が、笑撃の功労者となっています。
 まず、柳生但馬守宗矩役の松方弘樹。
 実質の主役かも?十兵衛より出番が多かったような。さすが松方さん、時代劇とはこうぞ!な演技は、若手の学芸会を観慣れてる目に、何だか安心感を与えてくれます。が、貫禄はあってもソツのない演技は、ラストになって大爆発!あの狂乱シーン、何度観ても笑える~!「篤姫」での中村梅雀の『畏れ入り奉りまする~!』リフレインも笑えたけど、松方さんの壊れたレコード針みたいな『夢で夢で夢で夢夢夢夢で夢でござる~!』は、さらにブっとんでて爆笑!あの演出と編集は、ちゃんと松方さんの許可をとってるのか心配です。しかしホント、笑わせてもらいました!でもあれって、笑えるかフザケンナ!のどっちかだろうなあ
 そして、徳川家光役の高橋和也。
 初登場シーンから、イっちゃってます!女中を殴る蹴る&家臣を手討、のシーンは、ラストフレンズのそーすけなんか敵じゃない狂気のDV男っぷり!中盤、改心して真人間になっちゃってつまんないなあ、と思ったら。油断してました!ラスト、炸裂する異常性格!ヌハハハハハヒャヒャヒャアァア~!あの笑い方&表情ときたら!生首な末路といい、こっちまで大笑いでした♪それにしても彼、元ジャニーズとは思えないほど良い役者になりましたよね。
 松方弘樹と高橋和也の怪演は、まさに永久保存版!悲しい時、欝な時に観ると、元気が出そうです♪
 主演の上川隆也は、40過ぎには見えないほど風貌も雰囲気も若々しいし、端正な演技も素敵なんですが、真面目すぎる優等生キャラと見せ場の少なさで、ファンにはちょっとガッカリかも。もっと野獣なキャラで大暴れ、にしてほしかったなあ。
     
 忠長役の石垣佑磨が、カッコかわいかった!貴公子役にしては、ちょっと逞しすぎるというか、ガッチリしすぎ?着物姿でも分かるマッチョなユーマくんです。可哀想な役で涙
 怪演、というより怪存在だったのが、公家役の佐野史郎&火野正平。志村けんのバカ殿かよ!な白塗りがキモ笑!
 内山理名と佐藤藍子が、ちょっと???なキャスティングでしたが、おおむね地味だけど味のある役者がそろってたのも良かったです。
 生首ゴロンとか片腕ボトリとか、女・子供含め村人大虐殺など、今時TVでは珍しい猟奇(だけどショボい)シーンも強烈なインパクト。
 蛇足ですが...映画版の柳生一族も観たくなって、さっそくレンタル店に行くと、あらら!貸し出し中!同じこと考える人、やっぱいました
 
 
 
コメント
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