久々に試写会に行ってきました♪
上映前に、中国放送の女子アナの朗読会が。和佐由紀子アナ、TV同様かわいかったです。いい年してちょっと乙女趣味な服だったが。
朗読されたのは、「赤毛のアン」「星の王子様」「走れメロス」の一部。試写会応募のハガキに、“あなたの人生を変えた小説の文”というの必須要項があって、その中で最も多かった作品がこの3作だとか。どれも名作ですが(読んだことないけど)ありがちといえばありがち?朗読の内容も、仕事帰りで疲れてる心には睡眠誘導的。チャタレイ夫人とか団鬼六先生のSMものとかなら、笑いながら聞けたことでしょうに。ちなみに私はハガキに、三島由紀夫の「禁色」からの文を。とても朗読できる内容ではありません♪
映画の最中、私の右隣のおじさんが...Lサイズのポップコーンを食ってて、うるさい&くさい。やっと食べ終えたかと思うと、今度は握り寿司みたいなのを取り出して、ムシャムシャ。よく食うなあ。帰って食えよ。
左隣のおねえさんは、ず~っとオイオイ泣いてる。ここでなぜ?と思うような場面でさえ。この人、タイタニックでも号泣したクチだろうなあ。いいなあ、こんなに簡単に感動できて。冷血人間の私は、羨ましいかぎりでした。
「愛を読むひと」
ケイト・ウィンスレットが今年のアカデミー賞で主演女優賞を獲得した、「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」などの名匠スティーブン・ダルドリー監督作品。原作は、ベストセラーとなったベルンハルト・シュリンクの「朗読者」。私も映画を観る前に読んでみました。あんまし感動しなかった。私って筋金入りの冷血人間...
1958年のドイツ・ベルリン。15歳の少年マイケルは、路面電車の車掌をしている女性ハンナと出会い、恋に落ちる。ハンナには誰にも言えない秘密があった...
「タイタニック」みたいなロマンチックでスウィートな感動を期待すると、ガーンとなるので要注意♪とってもヘヴィで救いようのない話で、観終えると欝な気分になります。
ハンナとマイケルの関係を、愛とか恋とかいったsweetな言葉で言い表すと何となく違和感を覚えます。しっくりくるのは“悲しい悪縁”かなあ。いくら愛し合っても、年齢、時代、過去、価値観、すべてにおいて絶対しあわせになれない暗い壁と深い隔たりがあって、出逢わなかったらどんなに幸せだっただろうか、と思わせる二人だったし。
あそこまで誰かに強い影響を与え、人生を変えてしまえるなんて、怖いです。ハンナとマイケルが互いに与え残したものは、もう誰も愛せなくする、前を向いて歩けなくする、死ぬまで消えないトラウマみたいだった。
ハンナがあそこまで頑なで融通がきかない女じゃなかったら。マイケルがもうちょっと強かったら。とは思うけど、邦画や韓国ドラマみたいに愛のチカラで克服♪なんてスウィートな展開にさせない二人の性格と立場こそ、話を面白く深くしているのも事実です。スウィート思考で観ると、ハンナにどんな恐ろしい過去や秘密があろうと、マイケルは彼女を親身に支えて守ってほしかった!となるかもしれませんが、それはあの時代あの国のことを解かってなさすぎだからかも。私がマイケルでも、愛と同じぐらいのわだかまり、抵抗感をハンナに感じるだろうし。愛してるから!と全てを打っ棄ることができるほど、軽い問題じゃないもんね。愛があっても越えられないものって、あるよなあ。
ハンナとマイケルの愛に暗く重い翳を落とす、ナチス戦犯への裁き。戦争の傷跡に暗澹とさせられます。今でも決して癒えない消えないシコリなんだろうなあ。
ハンナにとどめをさしたのは、法律でも罪の意識でもなく、マイケルの優しさと弱さだったのも、ほんと悲劇的だったよなあ。マイケルこそ、ハンナにとっては犯した罪への神の与えし罰だったのでしょうか。愛が希望も救いも奪うなんて、悲しすぎますよねえ。
ハンナ役を熱演、というより怪演?し、めでたくオスカー受賞となったケイト・ウィンスレット。いや~おケイさんって、ほんとスゴい女優だなあ~と今さらながらに感嘆。今回も、女優魂が爆裂してました。可哀相な女、悲しい女、というより、ちょっと病んだ女、グロテスクでさえある女、というキャラにしてしまっていて、強烈なインパクト。鬼みたいな厳めしい顔、のしのしガニ股歩き、そして一糸まとわぬスッポンポン!この全裸がまた、エロを通り越してグロいんですよ。肉の付き具合・崩れ具合や、乳首の色や腋毛など、生々しすぎ。とても女優とは思えぬリアリティが圧巻です。きれいに見せようなんて、ぜんぜん考えてなさそう(お顔じたいは、やっぱ美人ですが)。男優でもあそこまでできないぞ!
ハンナさん、やっぱ危ない女だよなあ。出会ったばかりの15歳の少年と速攻で淫行だもんね。戦犯以前に、ショタコン性犯罪者です!もじもじしながら風呂に入るマイケルを視姦してる無表情とか、いきなり全裸でマイケルに迫る姿など、こ、怖い~マイケル早く逃げてー!みたいな。ともかくラブシーンには、イケメン男子とエッチなんて羨まし~!くはならない悲痛さがあります。それだけでも、CMで稼ぐために仕方なくドラマや映画に出てるような日本の自称女優には、死んでもできない果敢なチャレンジ。映画史に、人々の心に残るのは、おケイさんのような真の、そして偉大な女優だけ!
おケイさんと同じぐらい讃えたいのが、少年期のマイケルを演じたドイツの若手俳優、デヴィッド・クロス。いわゆる美男子、イケメンではないけど、フツーっぽくて愛嬌があって可愛い。覚えたばかりのセックスに猿と化す姿が微笑ましかった。おケイさんに勝るとも劣らぬスッポンポンぶりも天晴れ!ほんと頑張ってたなあ。彼って実際には何歳なの?ホントに未成年だったら、性的虐待に近いと問題視されそうなほど脱がされてたし。顔だけでなく、背は高いけど体つきも未発達な少年なので、熟女との全裸セックスシーンはやっぱヤバヤバ感満点です。ドイツ人なのに文学を英語で朗読するシーンが多い、というところも賞賛に値するクロスくんです。
大人になったマイケル役は、レイフ・ファインズ。彼も哀感ある好演を披露しています。収容所生存者役のレナ・オリン、大学教授役のブルーノ・ガンツなど、味のあるヨーロッパの名優の起用も映画に深みを。あと、ハンナひとりに罪をおっ被せる戦犯おばはんどもが、みんな憎々しい~
戦争犯罪以上にハンナが発覚を恐れていた、あの秘密。クロード・シャブロル監督の傑作「沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇」のサンドリーヌ・ボネールも、同じ強烈なコンプレックスを抱えてましたよね。深刻だとは思うけど、あそこまで頑強に隠さねばならないものなのでしょうか。
↑おケイさん、横綱昇進おめでと~どすこい女優魂、今後も見せまくってくださいね♪
↑劇中でも母と息子に間違えられた二人ですが。リアルでも母子ですねえ。年上のレオといても姉にしか見えないし、おケイさん30半ばで既に完熟トマトです
上映前に、中国放送の女子アナの朗読会が。和佐由紀子アナ、TV同様かわいかったです。いい年してちょっと乙女趣味な服だったが。
朗読されたのは、「赤毛のアン」「星の王子様」「走れメロス」の一部。試写会応募のハガキに、“あなたの人生を変えた小説の文”というの必須要項があって、その中で最も多かった作品がこの3作だとか。どれも名作ですが(読んだことないけど)ありがちといえばありがち?朗読の内容も、仕事帰りで疲れてる心には睡眠誘導的。チャタレイ夫人とか団鬼六先生のSMものとかなら、笑いながら聞けたことでしょうに。ちなみに私はハガキに、三島由紀夫の「禁色」からの文を。とても朗読できる内容ではありません♪
映画の最中、私の右隣のおじさんが...Lサイズのポップコーンを食ってて、うるさい&くさい。やっと食べ終えたかと思うと、今度は握り寿司みたいなのを取り出して、ムシャムシャ。よく食うなあ。帰って食えよ。
左隣のおねえさんは、ず~っとオイオイ泣いてる。ここでなぜ?と思うような場面でさえ。この人、タイタニックでも号泣したクチだろうなあ。いいなあ、こんなに簡単に感動できて。冷血人間の私は、羨ましいかぎりでした。
「愛を読むひと」
ケイト・ウィンスレットが今年のアカデミー賞で主演女優賞を獲得した、「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」などの名匠スティーブン・ダルドリー監督作品。原作は、ベストセラーとなったベルンハルト・シュリンクの「朗読者」。私も映画を観る前に読んでみました。あんまし感動しなかった。私って筋金入りの冷血人間...
1958年のドイツ・ベルリン。15歳の少年マイケルは、路面電車の車掌をしている女性ハンナと出会い、恋に落ちる。ハンナには誰にも言えない秘密があった...
「タイタニック」みたいなロマンチックでスウィートな感動を期待すると、ガーンとなるので要注意♪とってもヘヴィで救いようのない話で、観終えると欝な気分になります。
ハンナとマイケルの関係を、愛とか恋とかいったsweetな言葉で言い表すと何となく違和感を覚えます。しっくりくるのは“悲しい悪縁”かなあ。いくら愛し合っても、年齢、時代、過去、価値観、すべてにおいて絶対しあわせになれない暗い壁と深い隔たりがあって、出逢わなかったらどんなに幸せだっただろうか、と思わせる二人だったし。
あそこまで誰かに強い影響を与え、人生を変えてしまえるなんて、怖いです。ハンナとマイケルが互いに与え残したものは、もう誰も愛せなくする、前を向いて歩けなくする、死ぬまで消えないトラウマみたいだった。
ハンナがあそこまで頑なで融通がきかない女じゃなかったら。マイケルがもうちょっと強かったら。とは思うけど、邦画や韓国ドラマみたいに愛のチカラで克服♪なんてスウィートな展開にさせない二人の性格と立場こそ、話を面白く深くしているのも事実です。スウィート思考で観ると、ハンナにどんな恐ろしい過去や秘密があろうと、マイケルは彼女を親身に支えて守ってほしかった!となるかもしれませんが、それはあの時代あの国のことを解かってなさすぎだからかも。私がマイケルでも、愛と同じぐらいのわだかまり、抵抗感をハンナに感じるだろうし。愛してるから!と全てを打っ棄ることができるほど、軽い問題じゃないもんね。愛があっても越えられないものって、あるよなあ。
ハンナとマイケルの愛に暗く重い翳を落とす、ナチス戦犯への裁き。戦争の傷跡に暗澹とさせられます。今でも決して癒えない消えないシコリなんだろうなあ。
ハンナにとどめをさしたのは、法律でも罪の意識でもなく、マイケルの優しさと弱さだったのも、ほんと悲劇的だったよなあ。マイケルこそ、ハンナにとっては犯した罪への神の与えし罰だったのでしょうか。愛が希望も救いも奪うなんて、悲しすぎますよねえ。
ハンナ役を熱演、というより怪演?し、めでたくオスカー受賞となったケイト・ウィンスレット。いや~おケイさんって、ほんとスゴい女優だなあ~と今さらながらに感嘆。今回も、女優魂が爆裂してました。可哀相な女、悲しい女、というより、ちょっと病んだ女、グロテスクでさえある女、というキャラにしてしまっていて、強烈なインパクト。鬼みたいな厳めしい顔、のしのしガニ股歩き、そして一糸まとわぬスッポンポン!この全裸がまた、エロを通り越してグロいんですよ。肉の付き具合・崩れ具合や、乳首の色や腋毛など、生々しすぎ。とても女優とは思えぬリアリティが圧巻です。きれいに見せようなんて、ぜんぜん考えてなさそう(お顔じたいは、やっぱ美人ですが)。男優でもあそこまでできないぞ!
ハンナさん、やっぱ危ない女だよなあ。出会ったばかりの15歳の少年と速攻で淫行だもんね。戦犯以前に、ショタコン性犯罪者です!もじもじしながら風呂に入るマイケルを視姦してる無表情とか、いきなり全裸でマイケルに迫る姿など、こ、怖い~マイケル早く逃げてー!みたいな。ともかくラブシーンには、イケメン男子とエッチなんて羨まし~!くはならない悲痛さがあります。それだけでも、CMで稼ぐために仕方なくドラマや映画に出てるような日本の自称女優には、死んでもできない果敢なチャレンジ。映画史に、人々の心に残るのは、おケイさんのような真の、そして偉大な女優だけ!
おケイさんと同じぐらい讃えたいのが、少年期のマイケルを演じたドイツの若手俳優、デヴィッド・クロス。いわゆる美男子、イケメンではないけど、フツーっぽくて愛嬌があって可愛い。覚えたばかりのセックスに猿と化す姿が微笑ましかった。おケイさんに勝るとも劣らぬスッポンポンぶりも天晴れ!ほんと頑張ってたなあ。彼って実際には何歳なの?ホントに未成年だったら、性的虐待に近いと問題視されそうなほど脱がされてたし。顔だけでなく、背は高いけど体つきも未発達な少年なので、熟女との全裸セックスシーンはやっぱヤバヤバ感満点です。ドイツ人なのに文学を英語で朗読するシーンが多い、というところも賞賛に値するクロスくんです。
大人になったマイケル役は、レイフ・ファインズ。彼も哀感ある好演を披露しています。収容所生存者役のレナ・オリン、大学教授役のブルーノ・ガンツなど、味のあるヨーロッパの名優の起用も映画に深みを。あと、ハンナひとりに罪をおっ被せる戦犯おばはんどもが、みんな憎々しい~
戦争犯罪以上にハンナが発覚を恐れていた、あの秘密。クロード・シャブロル監督の傑作「沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇」のサンドリーヌ・ボネールも、同じ強烈なコンプレックスを抱えてましたよね。深刻だとは思うけど、あそこまで頑強に隠さねばならないものなのでしょうか。
↑おケイさん、横綱昇進おめでと~どすこい女優魂、今後も見せまくってくださいね♪
↑劇中でも母と息子に間違えられた二人ですが。リアルでも母子ですねえ。年上のレオといても姉にしか見えないし、おケイさん30半ばで既に完熟トマトです