まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

夏は海!君は全裸!

2020-09-11 | 日本映画
 「ぐらんぶる」
 キラキラなキャンパスライフを夢見て島の大学にやって来た伊織は、ある朝大学の構内で目覚める。彼は全裸で、前夜の記憶がなかった。服と記憶を求めて全裸でキャンパス内を駆けずり回る伊織の前に、彼と同じ状況にある耕平が現れ…
 始まって5分ぐらいで、何でこんな映画を観に来てしまったんだろう…と、後悔と自己嫌悪が脳内をぐるぐるしましたが、観てるうちにだんだんとその延々と続くくだらなさに慣れてきてしまい、気づくと最後まで退屈することなく観ることができました。少なくとも感動押し売りなお涙ちょうだい系邦画よりは、こっちのほうが好きです。でも、しょーもないシーンや台詞には、正直ほとんど笑えませんでした。こういう精神年齢の低い笑いを楽しむには、私はもう年を取りすぎてます。ここは笑うところ!と言わんばかりなギャグシーンがかなりしつこく、冒頭のタイムリープしてるみたいな繰り返しとか、VAMOS踊りとか、くどいな~と辟易したのも事実。

 ただひたすら、若い男たちが全裸になってドタバタ大騒ぎするだけの内容は、映画というより深夜ドラマみたいでした。昔の深夜ドラマではセクシーギャルがお色気担当でしたが、この映画ではそれが若い男、というのがまあ斬新というか独特ではありました。若い男の全裸をイヤというほど堪能したい人にはおすすめできる作品です。
 くだらない内容ですが、すごく一生懸命、体を張って笑わせようと頑張ってることはいじらしいほど伝わってきて、最近の何だか鼻につくだけの上から目線なお笑い芸人には感じない好感、爽やかさを感じました。くだらなさ、しょーもなさを笑えなかったのは残念でしたが、みんな楽しそうで元気いっぱい、その底抜けの明るさは、コロナ禍で余儀なくされている不安や閉塞感を、ちょっとだけ拭ってくれました。

 この映画で最も良かった点は、ベタベタしい友情とか、暑苦しいスポ根とか、甘々な恋愛とか、ありきたりすぎる幼稚で陳腐なネタがほとんどなく、ただもうほんとにバカやってるだけ、元気なだけだったところ。それがむしろ潔かったです。
 主演の竜星涼と犬飼貴丈のハイテンションおバカ演技&全裸には、なかなかの役者魂を感じました。この映画に出るの、さぞや捨て身の勇気が要ったことでしょう。若手俳優としてもイケメンとしても、そこまでずば抜けた存在ではない俳優にしか演じられない役、といえば失礼でしょうかいまいちブレイクできない現状を打破、というより、もうヤケクソ自暴自棄に近かったのでは。ここまで若い男優がすっぽんぽんに、なるだけでなく、すっぽんぽんで珍奇な動きやポーズをするのを見たのは初めてです。仕事とはいえ、よーやったわと感嘆。

 伊織役は「賢者の愛」とか「テセウスの船」とか、ドラマでちょこちょこ見かける竜星涼くん。どちらかといえば冷たい暗い役のほうが多そうですが、この映画ではトンマでお人好しな役と、とっちゃん坊や顔が可愛かったです。耕平役の犬飼くんは「美しき罠」で田中麗奈の弟役だった子?きれいな顔ですが、年取ったら崩れそう。二人とも背が高くて服を着てたらスタイルが良くてカッコいいのですが、肝心の全裸は肉体美ってほどではないです。痩せすぎ色白すぎ。これが韓流俳優だったら、さぞや眼福なセクシー筋肉祭りだったことでしょう。ダイビングサークルのメンバーはみんなムキムキでしたが。主役二人は、仲良しだけどイマドキの若者らしいドライな個人主義というか、イチャイチャベタベタはせず、BLのかほりが全然しなかったのも残念なポイント。二人のVAMOS踊りはすごく可愛かったです。伊織の叔父さん役、高嶋政宏のVAMOS踊りは衝撃と戦慄!高嶋さんも、あれよくやったな~。

 ダイビングサークルなのにダイビングシーンはほとんどありません。ラストにあるダイビングシーンでの海が、すごくきれいで清涼感あり。潜ってみたくなりますが、ダイビングってすごく体力が要るんですよね~。私、沖縄に行った時に一度だけ経験しましたが、楽しかったというよりただもう疲れた。なのであれが最初で最後
コメント (4)
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