まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

地獄の貴公子!

2020-09-14 | イギリス、アイルランド映画
 「高慢と偏見とゾンビ」
 18世紀末のイギリス。謎のウィルスが蔓延し人々はゾンビ化。田舎で暮らすベネット家の5人姉妹は、金持ちの男性との結婚を母親からせっつかれながらも、ゾンビとの闘いのための武術の修練に勤しんでいた。そんな中、次女のエリザベスはダーシーという大富豪の騎士と出会うが…
 日本でも人気のジェイン・オースティン原作の小説とその映画化作品ですが。私は正直ちょっと苦手なんですよね~。当時の英国の上流階級と中産階級の生活や価値観、文化はとても興味深いのですが、内容が何となく上品になった橋田寿賀子先生のドラマっぽいというか、結婚だの財産だのと世知辛くてセコく、出てくる男女にも共感しづらくイラっとさせられるんですよね~。私のようなおっさんには向いてないということなのでしょう。コリン・ファース版の「高慢と偏見」は好き。キーラ・ナイトレイ版の「プライドと偏見」は好きじゃない。内容は一緒なのですが、どこが違うのでしょう。

 それはやはり、出演者でしょう。イギリスの時代劇には、必ず美青年や美熟年の俳優が出てるので観逃せないんですよね~。キーラ版がイマイチだったのは、その法則に反していたからでしょうか(単にキーラが苦手で私のタイプなイケメンが出てなかっただけ)。コリン・ファースのダーシーは、もう彼以外考えられない!な名演でしたよね~。そしてこの作品、高慢と偏見をゾンビ映画にするというトンデモ映画、滑稽なイロモノ級パロディかと思ってたのですが、すごく面白かった!オリジナルより好きかも結婚結婚とギャーギャー大騒ぎせず、特異な設定の中でゾンビとの闘いをメインにしていたのが良かったのかも。なので、原作ファン、そして草葉の陰のジェイン・オースティンが観たら、こんなの高慢と偏見じゃねー!と怒りで泡を吹くかもしれません。奇想天外、荒唐無稽な話ですが、素敵なイケメンが出てるので無問題、そして高得点!高慢と偏見といえばもちろんダーシー、この映画のダーシーを演じた俳優もカッコよかった!

 サム・ライリー、初めてお目にかかりましたが、カッコイイ、ていうか、カワイイ!思わず瞠目、最近鈍くなってるMYイケメンレーダーが久々にビビビとなりました。可愛い童顔なのですが、ものすごく暗いどよよ~んとした雰囲気と傲然とした表情。媚売りまくりな営業スマイルタレントを見慣れてる目には、とても魅力的に映りました。エレガントで慇懃無礼な紳士の物腰、物言いは、やはり英国俳優じゃないとしっくりきません。すらっとした長身に、黒い衣装が似合う。颯爽と敏捷な身のこなしでゾンビをぶった斬るクールでニヒルなダークヒーローが、ふとした瞬間に見せるハニカミや微笑がこれまた可愛い!お気に俳優リスト入りのサム・ライリー、他の出演作も観ねば!


 ダーシーの親友ビングリー役は、「ライオット・クラブ」でゲスいイケメンお坊ちゃまを演じてたダグラス・ブース。今回の彼もめっちゃキラキラなイケメン!明るくて性格が善くて、ちょっとヘタレなところも可愛かったです。根暗イケメンと陽気イケメン、かなり絵になるサムとダグラスのツーショット、姉妹と恋するよりもこの二人がBL関係になればいいのに!と心底思った私、やはり病的な腐ですねでもゾンビ映画にできるぐらいなら、BL映画にだってできるでしょ!高慢と偏見BL版、ぜひ製作してほしいです。

 5人姉妹役の女優たちも、みんな美人で可愛かったです。エリザベス役のリリー・ジェームズは、現代的すぎるというか、ドレスよりも水着のほうが似合いそうなセクシー美女でしたが。5人姉妹がきれいなドレス姿で華麗に豪快にゾンビ退治する姿が痛快でした。上流階級の女子は日本で、中流女子は中国で剣術を学ぶ、という設定も面白かったです。男なんかに頼らなくても、あんなに強けりゃ結婚しなくたっていいと思う。ていうか、あんなゾンビワールドで家柄だのお金だの言ってるほうが変じゃないでしょうか。

 ↑ サム・ライリー、1980年生まれ現在40歳(に見えんぞ!)。「マレフィセント」シリーズにも出てる!観ねば!
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