「42 世界を変えた男」
1947年のアメリカ。ニグロチームで活躍していたジャッキー・ロビンソンは、ブルックリン・ドジャーズのGMであるリッキーにスカウトされ、黒人初のメジャーリーガーとなる。それは大きな波乱を呼び、ジャッキーはチームメイトやファンからも差別的な扱いを受けるが…
追悼チャドウィック・ボーズマン
突然すぎる訃報に、今なおショックと悲しみは薄れぬままです享年43歳。あまりにも若すぎる。ガンで闘病中だったことも、ファンはまったく知らなかった。まるで神隠しにでもあったように消えてしまったチャドウィック。いまだに信じられない、信じたくない気持ち。もうすぐブラックパンサー2や、その他の新作でまた彼に…は、もう会えないのですね。そろそろその現実を受け入れねばなりません。大好きだったチャドウィック哀悼の意で、未見だった彼の旧作を観ていきたいと思っています。この作品は、チャドウィックがメジャーリーグ史上初の黒人選手を演じた作品。彼にとっては記念すべき初主演映画です。
今では考えられないような露骨で過激な差別的扱いを受けながらも、実力と不屈の精神でドリームロードを切り拓いていったヒーロー役。チャドウィックのためにあるような役でした。傷つき悲しみながらも、過酷な宿命の中で夢も希望も誇りも捨てず闘うチャドウィックasジャッキーは、ブラックパンサーのティ・チャラ陛下とカブりました。チャドウィックが演じるヒーローは、他のスターたちが演じるヒーローとは違うんですよね~。ヒーローにありがちなナルシズムや自己陶酔が全然なくて、静謐で穏やかな威厳と、深い悲しみがあるところが好きです。理不尽で非道なことをされたり言われたりしても、ぐっと我慢して瞋恚の炎を燃やすチャドウィックの表情に胸キュン試合中にあまりといえばあまりな侮辱を受けて、人前ではこらえたけど独りにはると怒りを爆発させる激情、深く傷ついた涙の演技が迫真で圧倒されました。チャドウィックの笑顔も素敵だけど、悲しそうな顔はもっとチャーミング。ハッピーなイケメンよりも、チャドウィックのように不幸が似合うイケメンのほうが好き
当時35,6歳のチャドウィック、ブラックパンサーの時も40過ぎには見えなかったけど、さらに若いので可愛くもあります。爽やかな青年っぽさが。今の嵐とかと同じ年頃ですが、あの人たち全然もう青年っぽさなんかないもんね。野球のユニフォームも40年代アメリカンファッションも、まるでモデルのように着こなしてます。「ブラックパンサー」や「マーシャル」でも思ったけど、チャドウィックって何着ても似合ってて、スタイリッシュなんですよ!演技といいルックスといい、間違いなく近い将来黒人俳優ナンバーワン、第二のデンゼル・ワシントンになるはずだったのに、かえすがえすも惜しい。もし若き日のワシントン氏がジャッキーを演じてたら、もっと屈折した攻撃的なヒーローになってたでしょう。チャドウィックの真面目さと心優しさのほうが、今の軽薄で冷たい時代に沁みる魅力なのでは。
強く優しく誇り高く、才能があってしかもイケメン。ジャッキーといい陛下といい、チャドウィックもかなり理想的というよりドリーミーなヒーロー役者でした。ジャッキーもほとんど聖人な男。ほんとはもっと汚い醜い部分もあったはず。アメリカでも日本でも、神格化されてる人物はキレイキレイにしか描けませんよね。長嶋茂雄氏や王貞治氏の物語を映画化したら、きっと忖度だらけな内容になるでしょうし。ジャッキーの人間的な面はリアルに描かれてはいませんでしたが、アメリカ社会といえばの黒人差別偏見のエゲツなさは容赦なくこれでもか!とばかりに。
ひどい、ひどすぎるあんなことが当たり前だった時代、怖すぎるわ。飛行機に乗れないとかトイレ使えないとか、今では考えられない差別ですが、でも今でも実はそんなに改善はされてないんですよね。トランプさんの言動とか、頻繁に伝わってくる悲劇的なニュースとかが、不変の差別の現状を教えてくれます。対戦チームの監督のジャッキーへの執拗な侮蔑的挑発が、特に非道すぎて醜悪すぎてほとんど笑えたレベル。ユダヤ人を虐げるナチス役もだけど、民度の低い下劣な人種差別主義者の役も、演じててさぞや辛いだろうな~。怖いのは、別に悪意とか憎悪があるのではなく、彼らにとって差別は交通ルールを守るのと同じような慣習になってるところです。
差別も偏見も、実力と清廉な人柄でねじ伏せていくジャッキーでしたが。ほとんどの有色人種は見た目も中身も凡庸で、ジャッキーみたいな偉人はまれ。この映画のジャッキーを見て勇気づけられる黒人っているのかなあ。平凡な人間って結局は無力。所詮ジャッキーの栄光は夢物語に過ぎないのかもしれません。
ジャッキーの周囲にはレイシストばかりではなく、味方のほうが多かったので不快感はそんなに感じずにすみました。最大の味方、球団GMのリッキーを演じてるのは私の幼い頃のヒーロー、インディ・ジョーンズことハリソン・フォード。すっかり爺さんになりましたが、ひょうひょうとかくしゃくとしてて豪快。いつまでもお元気で、若い俳優を叱咤激励したり引き立てたりするポジションで今後は活躍してほしいものです。それにしても。今でもハリソン爺さんは壮健なのに、チャドウィックは…人間の命ってほんとわからないものですね…
↑ まさかこの時、自分より先にチャドウィックが逝くとはハリソン爺、思ってなかったでしょうね…ブラックパンサー2は実現しなかったけど、チャドウィックが遺した日本公開待ち映画はいくつかあるようなので、悲しみと共に観たいと思いますあらためてMay he rest in peace😢
1947年のアメリカ。ニグロチームで活躍していたジャッキー・ロビンソンは、ブルックリン・ドジャーズのGMであるリッキーにスカウトされ、黒人初のメジャーリーガーとなる。それは大きな波乱を呼び、ジャッキーはチームメイトやファンからも差別的な扱いを受けるが…
追悼チャドウィック・ボーズマン
突然すぎる訃報に、今なおショックと悲しみは薄れぬままです享年43歳。あまりにも若すぎる。ガンで闘病中だったことも、ファンはまったく知らなかった。まるで神隠しにでもあったように消えてしまったチャドウィック。いまだに信じられない、信じたくない気持ち。もうすぐブラックパンサー2や、その他の新作でまた彼に…は、もう会えないのですね。そろそろその現実を受け入れねばなりません。大好きだったチャドウィック哀悼の意で、未見だった彼の旧作を観ていきたいと思っています。この作品は、チャドウィックがメジャーリーグ史上初の黒人選手を演じた作品。彼にとっては記念すべき初主演映画です。
今では考えられないような露骨で過激な差別的扱いを受けながらも、実力と不屈の精神でドリームロードを切り拓いていったヒーロー役。チャドウィックのためにあるような役でした。傷つき悲しみながらも、過酷な宿命の中で夢も希望も誇りも捨てず闘うチャドウィックasジャッキーは、ブラックパンサーのティ・チャラ陛下とカブりました。チャドウィックが演じるヒーローは、他のスターたちが演じるヒーローとは違うんですよね~。ヒーローにありがちなナルシズムや自己陶酔が全然なくて、静謐で穏やかな威厳と、深い悲しみがあるところが好きです。理不尽で非道なことをされたり言われたりしても、ぐっと我慢して瞋恚の炎を燃やすチャドウィックの表情に胸キュン試合中にあまりといえばあまりな侮辱を受けて、人前ではこらえたけど独りにはると怒りを爆発させる激情、深く傷ついた涙の演技が迫真で圧倒されました。チャドウィックの笑顔も素敵だけど、悲しそうな顔はもっとチャーミング。ハッピーなイケメンよりも、チャドウィックのように不幸が似合うイケメンのほうが好き
当時35,6歳のチャドウィック、ブラックパンサーの時も40過ぎには見えなかったけど、さらに若いので可愛くもあります。爽やかな青年っぽさが。今の嵐とかと同じ年頃ですが、あの人たち全然もう青年っぽさなんかないもんね。野球のユニフォームも40年代アメリカンファッションも、まるでモデルのように着こなしてます。「ブラックパンサー」や「マーシャル」でも思ったけど、チャドウィックって何着ても似合ってて、スタイリッシュなんですよ!演技といいルックスといい、間違いなく近い将来黒人俳優ナンバーワン、第二のデンゼル・ワシントンになるはずだったのに、かえすがえすも惜しい。もし若き日のワシントン氏がジャッキーを演じてたら、もっと屈折した攻撃的なヒーローになってたでしょう。チャドウィックの真面目さと心優しさのほうが、今の軽薄で冷たい時代に沁みる魅力なのでは。
強く優しく誇り高く、才能があってしかもイケメン。ジャッキーといい陛下といい、チャドウィックもかなり理想的というよりドリーミーなヒーロー役者でした。ジャッキーもほとんど聖人な男。ほんとはもっと汚い醜い部分もあったはず。アメリカでも日本でも、神格化されてる人物はキレイキレイにしか描けませんよね。長嶋茂雄氏や王貞治氏の物語を映画化したら、きっと忖度だらけな内容になるでしょうし。ジャッキーの人間的な面はリアルに描かれてはいませんでしたが、アメリカ社会といえばの黒人差別偏見のエゲツなさは容赦なくこれでもか!とばかりに。
ひどい、ひどすぎるあんなことが当たり前だった時代、怖すぎるわ。飛行機に乗れないとかトイレ使えないとか、今では考えられない差別ですが、でも今でも実はそんなに改善はされてないんですよね。トランプさんの言動とか、頻繁に伝わってくる悲劇的なニュースとかが、不変の差別の現状を教えてくれます。対戦チームの監督のジャッキーへの執拗な侮蔑的挑発が、特に非道すぎて醜悪すぎてほとんど笑えたレベル。ユダヤ人を虐げるナチス役もだけど、民度の低い下劣な人種差別主義者の役も、演じててさぞや辛いだろうな~。怖いのは、別に悪意とか憎悪があるのではなく、彼らにとって差別は交通ルールを守るのと同じような慣習になってるところです。
差別も偏見も、実力と清廉な人柄でねじ伏せていくジャッキーでしたが。ほとんどの有色人種は見た目も中身も凡庸で、ジャッキーみたいな偉人はまれ。この映画のジャッキーを見て勇気づけられる黒人っているのかなあ。平凡な人間って結局は無力。所詮ジャッキーの栄光は夢物語に過ぎないのかもしれません。
ジャッキーの周囲にはレイシストばかりではなく、味方のほうが多かったので不快感はそんなに感じずにすみました。最大の味方、球団GMのリッキーを演じてるのは私の幼い頃のヒーロー、インディ・ジョーンズことハリソン・フォード。すっかり爺さんになりましたが、ひょうひょうとかくしゃくとしてて豪快。いつまでもお元気で、若い俳優を叱咤激励したり引き立てたりするポジションで今後は活躍してほしいものです。それにしても。今でもハリソン爺さんは壮健なのに、チャドウィックは…人間の命ってほんとわからないものですね…
↑ まさかこの時、自分より先にチャドウィックが逝くとはハリソン爺、思ってなかったでしょうね…ブラックパンサー2は実現しなかったけど、チャドウィックが遺した日本公開待ち映画はいくつかあるようなので、悲しみと共に観たいと思いますあらためてMay he rest in peace😢