まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

besame mucho!小悪魔4姉妹

2008-04-07 | スペイン映画
 恐怖!春の侵入者!
 真夜中、寝床に入ってウツラウツラと眠りに落ちようとした頃、どこからかブーンブーンという妙な音が。な、何!?霊のラップ音?!電気をつけ、天井を見上げると、げげげっ!でっかい蜂が!!無視して寝ることなど、もちろんできるわけがない。窓を開けても出て行ってくれないので、仕方ない。殺生はしたくないが、安眠のために死んでもらうことに。殺虫スプレーがなかったので、窓拭きスプレーをかけたら、すぐに落下してきました。往生しなっせ~!分厚い辞書でトドメを刺して、合掌。ティッシュにくるんでトイレで水葬してあげました。蜂やゴキブリには入って来てほしくないけど、ガエルとかユチョンみたいな男の夜這いなら大歓迎なのになあ。
 暖かくなると、家中のいたるところに、虫の出没・侵入が懸念されます。虫以上に、泥棒や性犯罪者にも注意!無用心に窓を開けたまま寝てはダメよ!Spring is such a dangerous season!
 
 「ベルエポック」
 93年のアカデミー賞外国語映画賞受賞のスペイン映画。
 王政から共和制へと時代が変わろうとしている混乱のスペイン。軍から脱走し、ある田舎町に逃げ込んだ若者フェルナンドは、ひょんなことで知り合った老人の屋敷に滞在することになる。そこに、老人の美しい4人娘が帰省してきて...
 え~!?これがアカデミー外国語映画賞作品!?と、かなり意外に思った。オスカーの外国語映画賞って、シリアスで重い内容の作品ばかりってイメージなので、こんな軽いノーテンキな映画が何故?といっても、決して駄作ではありません。すごく楽しい佳作です。人生と愛、セックスの歓びを軽やかに、そしてエッチに賛歌しています。
 フェルナンドを誘惑・翻弄しまくる4人娘が、ほんとエッチで愉快な小悪魔!それぞれ独特な手法で、青年をハアハア&ガーンとさせて笑わせてくれます。
 まず、オナベの次女。祭りで女装したフェルナンドに欲情。男装の彼女に、フェルナンドは納屋で犯され?ちゃいます。翌朝、彼女に結婚を申し込むフェルナンドですが、男には興味ない彼女に冷たく拒絶されて、ガーン。
 次は、婚約者のいる三女。マザコン男のフィアンセにウンザリしてるところをフェルナンドに慰められて、衝動的に彼とエッチ。でも、自分と結婚する気などサラサラない彼女にフェルナンドは、またまたガーン。
 さらに、未亡人の長女。夫を亡くして寂しい&欲求不満だった彼女は、フェルナンドに押し倒されることに成功!夫の溺死した湖の辺でアオカン。もちろん彼女も、フェルナンドと深い関係になる気は、毛頭ありません。
 最後に、末っ子の四女。娘たちの中で唯一、フェルナンドに本気で恋をしている彼女は、姉たちのように彼を誘惑できなくて、つい子供っぽくジェラシー。それがまた、フェルナンドを困惑させて...
   
 とまあエロ4姉妹が、アノ手コノ手で男をギンギンにさせ萎えさせる姿が、コミカルに陽気に描かれています。ひとつ屋根の下で、姉妹が同じ男と肉体関係をもって暮らすなんて、かなりドロドロ淫靡でインモラルはずなのに、そんな暗いネチネチした背徳っぽさなど微塵もなく、みんなアッケラカンと楽しそうなのが驚き。ひとりの男をめぐって争うどころか、ツマミ食いした美味しい果実の味を仲良く評定し合ってるようなエッチ姉妹が、豪快かつ痛快で素敵です。魂胆とか悪意なんか全然なく、ただハッピーに楽しみたいだけってところが、陽性なラテン娘らしくて憧れちゃいます。
 真面目で優しいけど、据え膳は食わねば!なフェルナンドも、相当なエロ男です。4姉妹みんなに、愛してる!とか、最初から君だけ!とか、結婚しよう!と口にするフェルナンド。誰でもいいんかい!と呆れますが、いつも本気なところが憎めないし、母性本能をくすぐる系のキャラも可愛いです。さんざん振り回される彼ですが、ぜんぜん可哀想には見えません。フラれてションボリしても、すぐに次の相手に夢中になる前向きさと精力は、さすがラテン男です。あんなチャーミングな姉妹にチヤホヤされエッチもできて、まさに極楽ハーレム状態だしね。まさに花とミツバチな姉妹とフェルナンドです。エッチな展開以外での、姉妹がフェルナンドをペットのように可愛がるシーンが、微笑ましいです。
 冒頭とラスト、かなり悲惨なことが起きるのですが、起きてしまったことは仕方ない、悩んだり我慢したりするよりも、希望を持って楽しく生きようよ!みたいな飄々とした楽観主義が、この映画の魅力かもしれません。元気づけられます。
 フェルナンド役のホルヘ・サンスは、ラテンのマット・デーモンみたいな風貌で、なかなか可愛いです。
 四女役は、若き日のペネロペ・クルス。まだ少女っぽいです。アンネ・フランクに似て見えます。
 姉妹の老父や、マザコン男&その母など、周囲のキャラも珍妙で、いい味だしてます。
 
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La vie 悲しみが女王、愛が王

2008-04-06 | フランス、ベルギー映画
 春の連ドラが、そろそろ始まりますね♪
 主演男優女優&内容に、????なドラマ、今期もチョコチョコありますが...それはまあアウトオブサイトということで。いちおう初回は観ようかなと思ってるのは...
★「ROOKIES」
 佐藤隆太連ドラ初主演!「ガチボーイ」の大コケを挽回せよ!野球部員役に、市原隼人とか篤姫の亭主とか、途中降板も有り得るアブないメンツがいるのも楽しみ。
★「Around 40」
 筒井道隆民放の連ドラに出るの、久々?かつては月9の主演を張った彼も、今では味のある脇役に転落、じゃない、成熟。内容がなあ。大人の恋愛ドラマって感じじゃないのがネック。
★「ラスト・フレンズ」
 瑛太よく働くなあ。過労ストレスが心配!今期の本命ドラマながら、途中リタイアの危険性なきにしもあらず(原因:長澤まちゃみ)。
★「オトコマエ!」
 福士誠治連ドラ初主演作は、やっぱNHKの時代劇!でも、軽~い時代劇は、「篤姫」だけで十分なんだよなあ。
 皆様にも、楽しみにしてらっしゃるドラマ、おありでしょうか?
 
 「キングス&クイーン」
 パリで画廊を営むノラは、老父が余命いくばくもないと知り衝撃を受ける。一方、ノラの元恋人イスマエルは、家族のよって精神病院に強制入院させられ...
 すごく変わった感じの映画でした。登場人物のキャラや言動、台詞、展開や構成も、かなり独特です。ノラの悲劇的な家族の話と、イスマエルの滑稽な日々が錯綜する、というのが基本的な筋。現在と過去、現実と空想がポンポンポンッと目まぐるしく入り乱れて進むので、え?え?え?となり、気をつけないと置いていかれてちゃいます。
 台詞が知的というか深遠というか高尚というか、私のオツムでは理解できないものが多い。そーいうところは、いかにもフランス映画って感じです。でも、ワケワカメながらも、決して観る人を選ぶ高慢で退屈なゲージュツぶった映画ではないと思います。フランス映画にしてはカッタルい緩慢さがなく、え!と思わせたり唐突に意外な場面になったり、なかなか楽しませてもくれます。アルノー・デプレシャン監督の、ちょっと才気走りすぎたところが鼻につくけど。
 それと。この映画、長い!2時間半ぐらい?もうちょっと短かくしても良かったのでは。
          
 ヒロイン・ノラの人生が、ヘヴィ&シリアス!末期ガンで苦しむ老父との葛藤、グレて家出中?の妹、息子の父親はピストル自殺、二番目の恋人は変人、息子は今の恋人(金持ち&いい人なのに)に反抗的、と現在過去未来は苦悩・問題だらけ。でも、可哀想な悲劇のヒロインって感じではありません。彼女の無様に感情的にならない冷静さや、優しさを失わず毅然と前に進む姿は、とてもカッコいいです。でも、いかにも頑張ってる!な感じでもなく、激流に逆らわず身を委ねつつ、ヘンな方向へは流されないといった、しなやかな強さ。私が憧れる、大人のフランス女性の典型かも。絶対に失敗しない、スキのないガチガチ女ではなく、プチだめんず女なところも好感。父親、最初の恋人、息子、イスマエル。4人の男たちから与えられる、歓びや悲しみや苦しみ。たくさんの愛で、ノラの人生はとても豊かに見えます。
 もう一人の主人公、イスマエルのエキセントリックさが圧巻&笑えます。ほんとんど狂人ですが、ちゃっかりした理性が十分にあるところが可笑しい。一緒にいると超楽しいか超疲れるかのどっちかな男です。困った変人ですが、愛嬌があって憎めないキャラです。
 ノラ役のエマニュエル・ドゥヴォスの、ちょっとキツくゴツい顔とギャップのある、優しい可愛い声が印象的です。ファッションもナチュラルシックで素敵。ほんと、フランス女優ってセンスがいいですよね。
 マチュー・アマルリックが、イスマエルを珍演&熱演してセザール賞の主演男優賞を受賞。男前ではないけど、一度目にしたら忘れられない個性的な顔。よく見たら、割と可愛い?黒々とした大きな瞳が強烈です。2度目のセザール賞獲得となった「潜水服は蝶の夢を見る」が、世界的に高い評価を得たことも記憶に新しいですね。彼こそフランス映画界の新たな王といえるかも。
 精神科医役で、カトリーヌ・ドヌーヴが特別出演しています。
              
          マチュアマ、007の新作で悪役に抜擢!
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雷神の子テムジン

2008-04-04 | オセアニア、アフリカ、中東、その他のアジア映画
 先日、久々に試写会に行きました。
 時間があったので、ドトールでカフェタイム。店の男の子が、めっちゃイケメンでした~!コーヒーより彼を注文したかったです♪
 で、試写会の会場。何だか妙に年配男性が多かった。スポンサーがお酒の会社だったから?私の隣席のお爺さん、加齢臭が強烈で...前方席に座ってた爺さん、すごい大声(しかも、よく通る声!)で、ずっと独り言。隣の席にいた若い男性が、うんざりしたみたいで空席に逃げた。さすがに放ってはおけなかったのか、係員が丁重に注意してた。それでもクシャミや咳払い、上映中は大イビキ!何なの、あんた!何しに来たの?!誰かが送りこんだイヤガラセ工作員としか思えませんでした。こんなエチケットブレイカー、なかなかいないよなあと、ヘンな意味で感心した私です。
 次は「NEXT ネクスト」と「砂時計」の試写会、当たってほしいなあ。
 
 「モンゴル」
 今年のアカデミー賞外国語映画賞の候補になったカザフスタン映画。主演が浅野忠信だったこともあり、日本でも話題に。
 モンゴルの英雄チンギス・ハーンの、波乱万丈な闘いの半生を描いた叙事映画。いや~期待してたより、面白かったです!さすがオスカー候補になるだけあって。スケールの大きいスペクタクルだけど、シーンや映像の細部に独創的なところもあって、ハリウッドの大味なビッグバジェット映画とは、やっぱ違います。2時間で終わるのもgood!最近、やたら長い映画が多いもんね。
 主人公テムジン(後のチンギス・ハーン)の、精神的にも肉体的にも艱難辛苦に満ちた過酷な運命が、痛々しくもパワフルです。ほんと、よく生きてるなあ!と感心するばかり。そのサバイバル力、その生命力、人間離れしています。まさに生き神のごとし。神に選ばれし英雄は、天と人、時代に味方されているんですね。
    
 テムジンやサブキャラも、特に個性的ってわけではない。テムジンは典型的な“人格者のカリスマHERO”だし(もうちょっと破天荒な男にしても良かったのでは)、周囲の敵・味方も、日本の戦国武将ドラマに出てくるキャラっぽい。テムジンの奥さんは、なかなかユニークなキャラでしたが。愛する夫と子供を守るためには、ためらわず何でもやる、な潔い捨て身が悲壮かつ豪快。生き抜くこと、闘いに勝つこと優先なので、細かいことに拘泥しない野性の大らかさが、彼らの魅力ではあります。
 荒々しい戦闘シーンも、ド迫力。でも、この映画で最も素晴らしいのは、やっぱ壮大かつ神秘的な大自然と天候の描写でしょう。テムジンよりも主役っぽい。圧倒され、魅了されます。砂漠や高原の広大さ、暑さ寒さの苛烈さを擬似体験できる、みたいな。でもホント、真の美しさって、人間の手を加えることのできない神の領域のような厳しい場所にしかないんだなあって思った。小さく狭い便利な都会の街や、パラダイスちっくな楽園では、心揺さぶるような美を感じることはないですよね。
 テムジンの願いを聞き届ける神の化身として登場する、狼と雷が神話的でスピリチュアルな存在感。ラスト近くの最終決戦シーン、激しい雷鳴と雷光を背にする馬上のテムジンは、敵も味方も畏れおののき平伏するのも分かるほど、ほんと雷神そのもののようなカッコよさです。
 テムジンを熱演した浅野忠信、ほんと頑張ってます!感服した!全編モンゴル語ってのが、まずスゴい。風貌も、そりゃ仮病モンゴル人横綱とかに比べると、やっぱ日本人って感じですが、目が細いところとか、あまり違和感はなかった。超人的だけど、すごく優しくもある素敵な英雄を演じてました。
 浅野忠信の映画って観たことなかったので、ワタシ的には映画俳優というよりCMタレントって感じだった彼。いい役者じゃん!と感嘆したし、TVでインタビューされてた素の彼も、飾らない優しそうな男性で、いい感じ。なので、さっそく彼のフィルモグラフィを調べたのですが...うう~ん、いっぱいあるけど、観たい作品が全然ない。やっぱ基本的に、私は単館系の邦画が苦手みたいです。
 それにしても。同じチンギス・ハーン映画でも...反町隆史のほうは去年の邦画ワーストと嘲笑され、浅野忠信のほうはオスカー候補。差がつきすぎ。CHARAの高笑い、松嶋なな子のヒステリーが聞こえてきそうです。
 この映画、ちょうど日本でいうと鎌倉時代が始まった頃の話ってのも、興味深かったです。あと、屋外でちぎって食べる肉が、妙に美味そうだった。
         
 浅野さんも、“オスカーに関わったことがある日本人俳優”の看板で、一発屋の歌手が唯一の大ヒット曲でアチコチ営業してる、みたいな同じ事務所の後輩・菊池リン子みたいになるのでしょうか?リン子は「バベル」以降、女優として活躍してるの?外国から有名な映画スターや監督が来ると、必ず日本代表女優みたいな顔で現れ、一緒に仕事しましょう♪なんてオネダリしてるけど...
 
 
 
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盲目の目撃者&イケメン侵入者

2008-04-02 | 日本映画
 「暗いところで待ち合わせ」
 全盲のヒロインが独りで暮らす家に、殺人の容疑者である中国人青年が忍び込み、奇妙な共同生活が始まるが...
 オードリー・ヘプバーンの「暗くなるまで待って」みたいなサスペンス映画かと思ってたら、ぜんぜん違ってました。目の見えないヒロインと、辛く孤独な日本での生活を送っていた中国人青年が、お互いの存在によって暗闇の中で光を見出す姿が、淡々と優しく描かれています。静かで緩慢なムードが、ちょっと眠気を誘いますが。サスペンスを期待すると、肩透かしをくらいます。
 ヒロインは、しばらく中国人青年の存在に気づかず、普段通りの生活をするのですが...気づかないかなあ?!気配や臭いですぐ分かると思うけど...このヒロイン、すごい几帳面というか潔癖というか、毎日きれいな服を着て、丁寧に掃除して、独りぼっちなのにまったく気の抜けたところがないのがスゴい。青年の前でも、風呂上りに裸で歩いたり、オナラさえもしないのが、返って不自然かも。
 中国人青年が受ける、会社でのイヂメがひどい。でも、中国の人って、基本的に非を認めないし、下手に出ない頑なさがありますよね(偏見でしょうか?)。会社の同僚が歩みよっても、心を開こうとしない青年も、まさにそんな感じでイライラします。でも、イヂメていいはずもない。あんな日本人ばかりじゃないぞ!
    
 ヒロイン役の田中麗奈、CM以外で初めて演技するとことを見ました。ドラマにはでない映画女優らしいけど、彼女の出演作って観たことなかったので、私にとっては女優というよりCMタレントって感じなんですよね。やっと映画の中の彼女を見ることができましたが、うう~ん?彼女、いくつなの?子供みたいですね。近所の小学校に、彼女みたいな男の子いるよなあ。女性的な魅力はないですね。個性的だとは思うけど。赤ん坊少女タマミ顔?性格がキツそうなので、清らかな聖女みたいな役には、ちょっと違和感。
 中国人青年役、チェン・ボーリンが超かっこかわいい男のチェン坊の顔のほうが、女の田中麗奈よりキレイ!可愛いけど男らしいところが、チェン坊の魅力ですよね。ぽってりした唇がエロい。たどたどしい日本語もキュートあんな侵入者だったら、大歓迎!小学生の男の子みたいなヒロインなので、中国青年もヘンな気を起こさなかったのかな。でもヒロイン、あんな良い子が侵入者でラッキーだったよなあ。強姦されて殺されるのがフツーだもんね。エロい美女だったら、セクシーな内容になってたかな?それにしても。あんなイケメン中国人だったら、もっと楽しく日本で生活できると思うけどなあ。
 チェン坊をイヂメる上司で、事件の被害者となる男役は佐藤浩市。意外な役で登場する井川遥の、優しそうで清潔な色気が好きです。
          
 チェン坊の新作は、ジェイ・チョウ主演の「カンフー・ダンク」!很期待♪
 
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