まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

おかっぱ悪魔が追ってくる

2008-04-08 | 北米映画 00~07
 世界各国で、妨害を受けているオリンピックの聖火ランナーが、ちょっと問題になっています。
 ホントなら、歓迎されるべきなのになあ。夢と希望の使者ではなく、不安とトラブルを運んでくる厄介者と化しているのが、何だか悲しいですね。殺伐とした世界情勢を象徴しているようです。もうじき日本にも来るけど、何も起きなければいいですね。このままでは、北京での本番への不安も拭えません。それにしても、ここまで不安&危険材料いっぱいで、待ち遠しいと思えないオリンピックも、前代未聞ですよねえ。

 「ノーカントリー」
 今年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞、助演男優賞の4部門を受賞した話題作を、やっと観ることができました。
 麻薬取引のもつれによる死体の山。偶然出くわした男は、そこから大金を持ち逃げする。彼を追って、不気味な謎の殺し屋が次々と屍を重ねていくが...
 うう~ん。これがアカデミー賞なのか。何で?って感じですねえ。キモい殺し屋が、ガンガン問答無用に人を殺しまくってるだけ、な内容だったような?何か深遠なメッセージとかあったのでしょうか?ただ単に、私がそれを解せずにいるだけ?とんでもない話が、淡々と荒涼としたムードの中で描かれているのは、確かに独特な味わいですが...ひでーなあ、とか、何なんだ、と思うだけで、感動とか感銘とかは、全然ないんですよねえ。タイトルは、善人が住める場所はない、という意味なのかな。そんなこと、わざわざ教えてくれるような映画よりも、現実逃避でもいいから愛と夢のある映画が観たいよなあ。
 映画通にしか、この映画の素晴らしさは伝わらないのかな。私はやっぱ、万人向けの分かりやすい面白さの映画が好きです。でもホント、最近のアカデミー賞作品賞って、どんどん方向性が???になっていってるような。冷たく小さくなってる時代を反映してるのでしょうか。壮大で美しき佳き往年の大作のほうが好きです。
 同じコーエン兄弟監督の作品でも、とんでもなさが笑える「ファーゴ」のほうが、話がよく出来ていて面白かったような。
     
 評判通り、ハビエル・バルデムが強烈!見た目だけで掴みはOK!おかっぱ頭、キモすぎます。あんなの向こうから歩いてきたら、速攻で逃げるけどなあ。彼と遭遇する人々、特に驚いたりビビったりしないのが不思議。今まで例のなかった殺しの武器も、変で怖いです。ジェイソン並に不死身で、どこまでも執拗に追ってくる姿も、鬼気迫るといった感じではなく、のっそり音もなく淡々と現れるのが、すんごく不気味です。
 スペイン人男優初のオスカー受賞となったハビエル・バルデム。演じる役が限定されそうな特濃顔なのに、いつもバラエティに富んだ役を見事に、それでいて彼にしか出せない濃い味わいで演じていて、ほんと素晴らしい俳優ですよね。来日した素の彼も、ノリがよく紳士的な男性だったので、好感度もアップ。老けて見えるけど、まだ30代ってのが驚き。織田ゆうぢより年下!
 追われる男役のジョシュ・ブローリンは、ニック・ノルティ似?保安官役は、BOSSの人ことトミー・リー・ジョーンズ。すっかり爺さんになったなあ。
   
 実物は温厚でダンディな紳士ハビちゃん。とってもグゥ~!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする