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オカヂマカオリ『裁判トリセツ』

2008-08-27 16:19:56 | ノンジャンル
 オカヂマカオリさんが'04年に出した「裁判トリセツ」を読みました。トリセツとは、取り扱い説明書のことで、裁判、特に裁判傍聴の初心者に対する説明書です。
 最初は傍聴に関する説明。東京地裁内の案内図が掲載され、金属探知機を通り、庁舎案内カウンターで今日の裁判について調べ、傍聴券の抽選に参加し、傍聴メールマガジンの編集者に傍聴に関する細かいことをインタビューしています。その後、ボディチェックをされ、扉の小窓で混み具合をチェックし、法廷内に持ち込み禁止のものが列挙されます。また、地下の食堂・喫茶店・商店街の紹介がされます。
 その後、元裁判官、元検察官、元弁護士へのインタビュー、傍聴マニアの阿曽山大噴火氏へのインタビュー(ドレスコードへの言及あり)、東京地裁地下の第二食堂では午後5時から1500円で時間無制限飲み放題の情報などのミニ知識、本人訴訟について三浦和義氏へのインタビュー(この後、ロス疑惑での殺人罪で起訴されました)、著者本人による傍聴記、傍聴に使える記録用紙、最後におまけで法科大学院、裁判員制度の説明がなされています。
 総花的な内容になっていますが、今まで読んできた裁判傍聴に関する本と比べると、特に新味はなく、あっと言う間に読めてしまいました。三浦和義氏へのインタビューに期待していましたが、本人訴訟に関する事務的な説明に終始し、期待外れでした。著者による傍聴記もあっさりしたもので、北尾トロ氏のものと比べてもかなり見劣りするものでした。ただ、索引が作ってあったりして、傍聴をしてもらいたい気持ちは伝わってきました。裁判傍聴に興味のある方にはオススメです。