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誉田哲也『ジウ? 警視庁特殊急襲部隊[SAT]』

2008-08-30 16:07:25 | ノンジャンル
 誉田哲也さんが'06年3月に出した「ジウ 警視庁特殊急襲部隊[SAT]」を読みました。「ジウ 警視庁特殊犯罪捜査係[SIT]」の続編です。
 基子はマスコミに取り上げられたことで、昇進の代わりに上野署へ転属し、美咲は犯人の一人の元自衛官の竹内の取調べを行ないます。
 竹内は新しい世界の秩序について話し、自衛隊の同僚がヤクを売っていて、ジウも紹介してくれたと言いますが、竹内が逮捕された翌日に、その同僚は姿を消していました。基子は、基子の記事を書いたフリーライターの木原から、ジウが歌舞伎町の暴力団事務所から拳銃を強奪していると聞き、2人で歌舞伎町へ向かいます。
 竹内は新日本大学の宇田川教授を調べろと言い、翌朝に大事なことを教えると言いますが、その夜自殺してしまいます。そして翌日、竹内にジウを紹介して行方をくらましていた自衛官の平野が銀行強盗をし、人質を取って立てこもります。
 美咲と美咲の上司の東は宇田川教授に12才の娘がいることを知り、娘が最近誘拐され、レイプされた上、身代金を取られたことを娘の口から知らされます。基子は木原とともにジウがこれから襲うであろう暴力団事務所にマイクを仕掛け、現れたジウを基子は追いますが、ジウには全く歯が立たず気を失ってしまいます。
 基子の意識が戻ると、地下室にいて、両足は鎖に繋がれていました。次々に襲いくるプロレスラー崩れの男、宇田川の娘、木原を返り討ちにして殺した後、負った傷で失神し、次に目覚めた時には手当てをされて、マンションの一室にいて、これまで殺人と覚醒剤取引と不動産で財をなし、ジウの後ろ楯になっている宮地から、ジウが基子を殺すのをためらったこと、殺しも自由な新世界秩序を作ろうとしていること、基子の元上司も同志だったことを聞き、基子も仲間になることを決心します。
 美咲の携帯へ基子の携帯から電話があり、男の声で、基子の命に関わることなので一人で来いと呼び出され、行ってみると、負傷した基子が感情のない笑みを浮かべるのを見て、美咲は基子がジウの世界へ行ってしまったのを知ります。信金の籠城事件は、SATが突入し犯人を確保した時点で大爆発が起こり、現場にいた者はすべて吹き飛ばされます。
 基子がこの事件で壊滅的な打撃を受けたSAT第一小隊の班長になるところで、この本は終わります。

 いよいよジウが登場します。傷みを感じない特殊体質で、相手の攻撃をギリギリでかわす技術を持ち、基子も術中にはまって、戦いに負けます。ジウの後ろ楯になっている宮地は、ジウに負けないほどの非情な男で、これから大きな役割を果たすことを予感させます。美咲は早々と基子がジウ側に回ったことに感づきますが、この二人の対決はどのようになるのでしょうか? 完結編となる次作に期待です!