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奥田英朗『用もないのに』

2009-07-09 16:15:00 | ノンジャンル
 奥田英朗さんの'09年作品「用もないのに」を読みました。色んな場所を訪ねた体験記です。
 全体が「野球篇」と「遠足篇」に分かれ、「野球篇」では、野球日本代表チーム観戦を中心とした北京オリンピック観戦、ヤンキース戦観戦を中心としたニューヨーク観光、仙台での楽天イーグルスデビュー戦観戦が、「遠足篇」では、フジロックフェスティバル、愛知万博、富士急ハイランドでのジェットコースター「ええじゃないか」体験、四国お遍路と讃岐うどん食べ歩きが書かれていました。この中で初めて知ったことは、福原愛選手が中国で人気者なのは、愛らしいルックスもあるが、実は愛ちゃんの話す中国語が中国におけるズーズー弁だからということ、ニューヨークのジャズクラブは総じて内装が質素であること、フジロックフェスティバルというのは1回目は富士山の天神平で開催されたが、台風の直撃を受け、日程の半分は中止になるという荒れっぷりで、その後3回目からは苗場で行われるようになったこと、またそれは3日間にわたって7ステージを使って行われること、などでした。
 またこの本を読んで不思議に思ったのは奥田さんと私との縁で、同じ1959年生まれであること(以前にも気付いていて忘れてしまっていたのかもしれません。音楽の話の中でザ・ナックが熱く語られたりするのに共鳴してしまいました)、ニューヨークで訪れたところが似ているところ(エンパイアステートビル、エリー島、カーネギーホール、ヤンキース・スタジアムなどはまあ当たり前としても、ブルックリン・ブリッジ、ストロベリー・ロード、ジャズクラブとなるとちょっと偶然とは思えない)、愛知万博や富士急ハイランドのコースターに乗りにわざわざ出かけていること、四国お遍路について最近北尾トロさんの本で読んで行ってみたいと私が考えていること、そして野球場での野球観戦が好きであることなど、不思議な縁を感じます。文章自体は上から目線で、同じ紀行文なら宮田珠己さんの文章の方がずっと魅力的ですが、それでも結構楽しめました。気晴らしをお求めの方にはオススメです。