本「教養主義!」の中で中条省平さんが推薦していた、開高健さんの'72年作品「夏の闇」を読みました。
東南アジアの学生下宿で無為をむさぼる主人公。現在は雨季で人々は休暇でどこかに行ってしまい、熱も輝きもない街は閑散としています。‥‥。
と最初の2ページを読んだ段階で、それから先を読むのを断念しました。ひらすら一人称と事物描写の文章が続き、ペラペラと先をかいま見ても同じような文章が続いていたからです。途中から女性が出て来て、会話文も現れるのですが、これがまた読む気をそぐ会話でした。中条さんは「小説において、人間の内面という怪物をあつかうことに飽き飽きした作家が開高健です。」と書いてらっしゃいますが、この小説はまさにその「人間の内面」を「飽き飽き」しながら書いた小説であるような気がします。私が開高さんに関して持っていた知識というのは、月刊プレイボーイに連載していた「オーパ!」のような、ワイルドでアウトドアな人というものだったので、ちょっと意外でした。暗い小説を読みたい方にはオススメかも。
東南アジアの学生下宿で無為をむさぼる主人公。現在は雨季で人々は休暇でどこかに行ってしまい、熱も輝きもない街は閑散としています。‥‥。
と最初の2ページを読んだ段階で、それから先を読むのを断念しました。ひらすら一人称と事物描写の文章が続き、ペラペラと先をかいま見ても同じような文章が続いていたからです。途中から女性が出て来て、会話文も現れるのですが、これがまた読む気をそぐ会話でした。中条さんは「小説において、人間の内面という怪物をあつかうことに飽き飽きした作家が開高健です。」と書いてらっしゃいますが、この小説はまさにその「人間の内面」を「飽き飽き」しながら書いた小説であるような気がします。私が開高さんに関して持っていた知識というのは、月刊プレイボーイに連載していた「オーパ!」のような、ワイルドでアウトドアな人というものだったので、ちょっと意外でした。暗い小説を読みたい方にはオススメかも。