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広川泰士『STILL CRAZY』

2009-07-18 18:16:00 | ノンジャンル
 広川泰士さんの'94年作品「STILL CRAZY nuclear power plants as seen in Japanese landscapes」を見ました。広川さんが'91年から'93年にかけて日本全国で写した原子力発電所の写真を集めたものです。
 のっけから海水浴場で遊ぶ人々の背後に原発の姿が見えます。次の写真では、人がいなくなった海水浴場とその背後の原発。その後、海辺の原発建設予定地、建設中の原発、完成した原発、民家のすぐ後ろにある原発、民家が密集する村のすぐ後ろにある原発などが写されています。全部で39枚、1枚の大きさはB3という大きさです。そして巻末には、「原子炉は建設後、約40年で解体撤去することを原則としている。」という原子力白書の言葉と、「高レベル放射性廃棄物に最も多く含まれるネプツニウム237の半減期は214万年である。」という原子力中央研究所の発表が掲載されています。
 写真を見て感じたのは、原発の小ささ。もっと巨大なものを想像していましたが、ちょっと大きめの工場といった感じでした。このぐらいの大きさならどこにでも作りたくなる気持ちも分かるような気がしました。今後ソーラーパネルが普及して、この写真集にある風景が過去の遺物になる時代がくればいいのですが‥‥。原発の現物を見たことがない方にはオススメです。