スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」で、アルフレッド・ヒッチコック監督の'41年作品「スミス夫妻」を見ました。
髭も剃らずトランプをして妻(キャロル・ロンバート)が起きるのを待つ夫(ロバート・モンゴメリー)。結婚3年目にもなるのに何日も寝室から出ないことがままある二人に召使いたちもあきれ顔です。久しぶりに出社した夫は役人の訪問を受け、結婚した土地と法律が一致していないので、結婚届を再提出するように言われると、すぐ妻に電話し思い出の店で今晩食べようと言います。役人は幼馴染みの妻の家も訪問し、その事情を伝えますが、妻は今晩またプロポーズされるのだと確信します。しかし店は店主が替わり落ちぶれていて、夫は愛人との逢い引きというシチュエーションを楽しむのに夢中でプロポーズしません。帰宅して寝室に入ったところで妻の怒りは爆発し、夫を部屋から追い出します。翌日家に戻った夫は表札が妻の旧姓に戻っているのを発見し、召使いも中に入れてくれません。翌朝妻の乗る車に無理矢理乗り込みますが、ケンカになり、妻はデパートの通用口に消えます。妻を売り場で見つけた夫は騒ぎを起こし、支配人を変態ジジイ呼ばわりしたことで二人ともたたき出され、路上でも口論を続けて人だかりができ、警官に追い払われます。夫の同僚が見かねて偶然に二人が会う機会をもうけますが、夫が行ってみると同僚は妻の弁護士になってしまっていました。夫の同宿の男が馴染みの女をレストランで紹介してくれますが、そこには同僚と妻も来ていて、下品な女と一緒にいられるのを見られたくない夫は隣の見知らぬ美人に話しかけるふりをします。やがていたたまれなくなってわざと鼻血を出しますが、逆に大騒動になって恥じ入ります。そんな夫の様子を見た妻は気分直しに夫の同僚と夜の遊園地に行きますが、機械の故障で高所に椅子で吊り下げられたままになり、降ってきた雨でずぶ濡れになります。着替えるために同僚の家に行きますが、終始紳士的な態度を崩さない同僚に好感を持ちます。翌日夫がタクシーで妻を尾行していると、自分の会社のビルに入って行き、そこには同僚とその両親も来ていて二人の新婚旅行の話が進んでいました。夫は必死に話を妨害し、妻と3年間同棲していたことをばらしますが、同僚は両親に訳を説明します。同僚と妻が雪山に旅行に出かけると、夫が先回りしていて、二人の目の前で意識を失うふりをします。夫はうわ言で一週間ここに一人でいて、妻を愛していると言い続けますが、妻は窓から夫が元気に食事をしているのを見つけると烈火のごとく怒り、夫はそれなら同僚と結婚してしまえと言って小屋を出ます。妻は元気を失くし夫のことを心配し始め、自分のことを夫にあきらめさせるために、夫の隣の部屋で同僚との濡れ場を一人で演じますが、駆けつけた夫に見破られ、ヘッドロックをかまされます。助けを求めた妻の声で同僚が急行しますが、夫を殴らないので妻は激昂して出て行き、そこへやってきた同僚の両親はあっけに取られます。スキーもできないのに一人でスキーを滑って帰るという妻のスキー板を床に夫に突き刺されて身動きの取れなくなった妻は、ネクタイを外す夫の体に手を回して「愛してる」と言うのでした。
ギャグ満載のロマンティック・コメディですが、ヒッチコックらしさは遊園地の場面ぐらいで物足りなさが残りました。特に同僚と妻の話になる後半は冗長で、ロバート・モンゴメリーが登場する場面が生き生きしていたのとは対照的でした。しかし鉄火肌にもかかわらずソフィスティケートされた美人であるキャロル・ロンバートの魅力が味わえたりもするので、見て損はない映画だと思います。ロマンティック・コメディが好きな方にはオススメです。
髭も剃らずトランプをして妻(キャロル・ロンバート)が起きるのを待つ夫(ロバート・モンゴメリー)。結婚3年目にもなるのに何日も寝室から出ないことがままある二人に召使いたちもあきれ顔です。久しぶりに出社した夫は役人の訪問を受け、結婚した土地と法律が一致していないので、結婚届を再提出するように言われると、すぐ妻に電話し思い出の店で今晩食べようと言います。役人は幼馴染みの妻の家も訪問し、その事情を伝えますが、妻は今晩またプロポーズされるのだと確信します。しかし店は店主が替わり落ちぶれていて、夫は愛人との逢い引きというシチュエーションを楽しむのに夢中でプロポーズしません。帰宅して寝室に入ったところで妻の怒りは爆発し、夫を部屋から追い出します。翌日家に戻った夫は表札が妻の旧姓に戻っているのを発見し、召使いも中に入れてくれません。翌朝妻の乗る車に無理矢理乗り込みますが、ケンカになり、妻はデパートの通用口に消えます。妻を売り場で見つけた夫は騒ぎを起こし、支配人を変態ジジイ呼ばわりしたことで二人ともたたき出され、路上でも口論を続けて人だかりができ、警官に追い払われます。夫の同僚が見かねて偶然に二人が会う機会をもうけますが、夫が行ってみると同僚は妻の弁護士になってしまっていました。夫の同宿の男が馴染みの女をレストランで紹介してくれますが、そこには同僚と妻も来ていて、下品な女と一緒にいられるのを見られたくない夫は隣の見知らぬ美人に話しかけるふりをします。やがていたたまれなくなってわざと鼻血を出しますが、逆に大騒動になって恥じ入ります。そんな夫の様子を見た妻は気分直しに夫の同僚と夜の遊園地に行きますが、機械の故障で高所に椅子で吊り下げられたままになり、降ってきた雨でずぶ濡れになります。着替えるために同僚の家に行きますが、終始紳士的な態度を崩さない同僚に好感を持ちます。翌日夫がタクシーで妻を尾行していると、自分の会社のビルに入って行き、そこには同僚とその両親も来ていて二人の新婚旅行の話が進んでいました。夫は必死に話を妨害し、妻と3年間同棲していたことをばらしますが、同僚は両親に訳を説明します。同僚と妻が雪山に旅行に出かけると、夫が先回りしていて、二人の目の前で意識を失うふりをします。夫はうわ言で一週間ここに一人でいて、妻を愛していると言い続けますが、妻は窓から夫が元気に食事をしているのを見つけると烈火のごとく怒り、夫はそれなら同僚と結婚してしまえと言って小屋を出ます。妻は元気を失くし夫のことを心配し始め、自分のことを夫にあきらめさせるために、夫の隣の部屋で同僚との濡れ場を一人で演じますが、駆けつけた夫に見破られ、ヘッドロックをかまされます。助けを求めた妻の声で同僚が急行しますが、夫を殴らないので妻は激昂して出て行き、そこへやってきた同僚の両親はあっけに取られます。スキーもできないのに一人でスキーを滑って帰るという妻のスキー板を床に夫に突き刺されて身動きの取れなくなった妻は、ネクタイを外す夫の体に手を回して「愛してる」と言うのでした。
ギャグ満載のロマンティック・コメディですが、ヒッチコックらしさは遊園地の場面ぐらいで物足りなさが残りました。特に同僚と妻の話になる後半は冗長で、ロバート・モンゴメリーが登場する場面が生き生きしていたのとは対照的でした。しかし鉄火肌にもかかわらずソフィスティケートされた美人であるキャロル・ロンバートの魅力が味わえたりもするので、見て損はない映画だと思います。ロマンティック・コメディが好きな方にはオススメです。