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大佛次郎『パリ燃ゆ 1』

2014-03-25 07:08:00 | ノンジャンル
 遅ればせながら、今年のグラミー賞授賞式をWOWOWライブで見ました。(と言っても見たのは2度目のような気もするのですが‥‥。)収穫はシカゴの「Saturday in the Park」とポール・マッカートニーの新曲「Queenie Eye」とスティーヴィー・ワンダーの「Get Lucky」(これは今年の「レコード・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた曲)と「Another Star」が聞けたこと、それにクリス・クリストファーソンの元気な姿が見られたことでした。また、授賞式の最後に「アルバム・オブ・ザ・イヤー」の受賞者が、カップルのあらゆる形態が認められるべきだと、リベラル本流の発言をし、会場の喝采を浴びていたことも印象に残りました。他ではテイラー・スウィフトのセクシーさが印象的でした。
 また、ジェフリー・ディーヴァーの『シャドウ・ストーカー』(女性カントリー歌手のストーカーの物語)を読んでいて、単なる音楽つながりで、急に「ギル・エヴァンス」という名前を思い出し、「そう言えば、大学生時代に結構気に入っていたのに、それ以来聞いていないなあ」と思って、YouTubeで彼のオーケストラの演奏を久しぶりに聞きました。素晴らしいです! ポップなジャズを聞いてみたい方には是非お勧めです!
 また、ジャン・ルノアール監督・共同脚本・台詞の'56年作品『恋多き女』(原題は『エレナと男たち』)もWOWOWシネマで再見しました。国民に圧倒的人気がありながら、政府から独裁者になる懸念を抱かれている将軍(ジャン・マレー)、将軍に権力を握ることを勧める、破産寸前の未亡人貴族エレナ(イングリッド・バーグマン)、将軍の友人でエレナに横恋慕する伯爵(メル・ファーラー)、生活のためにエレナが結婚相手に選ぶ製靴業の金持ちミショー、政略結婚させられそうになりながら、エレナの小間使いにお熱のミショーの息子、エレナの小間使いにやはりお熱の兵士。これらが入り乱れて、ドタバタ喜劇が演じられるのですが(特に、ミショーの息子の発情ぶりは爆笑ものです)、最後に旅芸人の女性(ジュリエット・グレコ)が歌を歌うと、将軍に熱狂していた群衆も、政府に軟禁されていた将軍を逃がすためにキスの芝居をしていたエレナと伯爵も、皆本気でキスをし始め、「Fin」の字幕の後、将軍とエレナの小間使いが結婚し、その結婚式に登場人物が皆招待されたという字幕が示されて終わる映画でした。割に引きの画面が多く、終始バックに音楽が流れているのが印象的でした。

 さて、朝日新聞で紹介されていた、大佛次郎さんの'64年作品『パリ燃ゆ 1』を読みました。パリ・コミューンを描いたノンフィクション小説です。
 最初の章ではパリ・コミューンで活躍したドレクリュウズと彼の最期を描いた絵について、次の章では貴族の小間使いの私生児ながら、才能に恵まれ、ユゴーと文通をしていた、やはりパリ・コミューンで活躍した女性ルイズ・ミッシェルについて、3つ目の章ではパリ・コミューンを描いた小説家ドーデェについてと、金融資本と帝政とが築き上げた新しいパリと、その底辺で加速的に増えた労働者と無産階級と産業革命について、4つ目の章は共和主義の人々を大勢、裁判もなく虐殺したり投獄したりして、軍隊と警察の力でクウデタを成功させたルイ・フィリップ(ナポレオン3世)について、5つ目の章はクウデタの朝の様子について、6つ目の章は、クウデタの日にヴィクトル・ユゴーが取った行動について書かれています。
 ここまでで89ページ。章は全部で28あり、ページ数でいうと613ページです。文体はきわめて読みやすく、書いてある内容も具体的なものだったのですが、あまりの分量の多さにギブアップしてしまいました。ちなみに『パリ燃ゆ 2』は全編で576ページ、『パリ燃ゆ 3』は全編で506ページあります。読書の時間がたっぷりとれる時、あるいは1日1章ずつ、他の本を読みながら、読んでみたい作品でした。

 →「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/