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三池祟史監督『風に立つライオン』その1

2017-07-16 05:37:00 | ノンジャンル
 おとといの東京新聞の一面に「首都圏の公立中学での給食提供、神奈川県は27%、他の1都5県は100%近く」という記事が載っていました。「給食は食育や子どもの貧困対策の面から近年再評価されて、全国的に実施が主流となっている」とのこと。神奈川県の市町村は、予算の中で給食費の支給を最優先課題として話し合ってほしいと思いました。

 さて、三池祟史監督の’15年作品『風に立つライオン』をWOWOWシネマで見ました。
 破壊しつくされた街に立つ黒人。“2011年3月25日 石巻”の字幕。黒人は袋から種を掌に出す。「がんばれ」。
 タイトル。
 “東日本大震災の24年前”の字幕。「先生!」「すぐ行く」。“ケニア・ナクル長崎大学熱帯医学研究所”の字幕。子どもに聴診器を当てる所長(石橋蓮司)。所員「地元患者の受け入れはもう限界です」所長「かわいい女医がまもなく2人来る」。
 青木(萩原聖人)「村上先生、新任の青木です」村上所長「もう一人は?」「島田ですが」「まだ来ていない」。
 島田(大沢たかお)「遅れてどうもすみませんでした」所長「君は3日前に来ているはずだぞ」「長崎の始発の飛行機に乗ろうと思っていて寝坊しました」。
 島田「痛みます? すぐ終わるよ。よく頑張ったね。もう大丈夫」。その様子を見ていた所長「意外と使えるな」青木「手術の腕も確かです」。(中略)
 青木「島田は大学の同期です。(中略)頼まれたら何でも引き受ける。ヤクルでは“大丈夫”先生と呼ばれていました」所長「半年間、ロクシキョーの赤十字病院への派遣の話が来ている」。
 列をなして歩く子供。地雷が爆発。内戦での銃撃戦。少年兵。
 凸凹の道を進むトラックが停車する。砂埃。鞄を降ろす島田。所長「ここの所長のロビーだ。ここロクシキョーでは、スーダンの内戦での負傷者を受け入れている。その子の腕はガス壊疽を起こしている。肘から先を切断しよう」子ども「助けて! 先生」島田「大丈夫だ」。
 腕を切断する島田。「その日は少年兵を含め4人の切断手術をした」とのナレーション。
 医師、島田に「ロクシキョーにようこそ。少年兵は多い。家族を皆殺しにされ、麻薬を打たれて人を殺す恐怖を消される」「腕をなくした人にどう言えば?」「分からない」。
 目覚める少年。雷。「先生! 助けて!」。顔を布で隠してやる島田。
 青木「あの子はもう助からなかった」島田「ここは俺みたにに半端者が来る場所じゃない」青木「新しい“客”だぞ。あとひと月の辛抱だ」。
 ロビー「任務終了だ」島田「長く感じました」「感謝している」「力になれたのなら光栄です」。抱き合う2人。所長「気をつけて」。
 「ロクシキョーからナクルに戻ったら、島田の顔から笑顔が消えていた」と青木のナレーション。「見かねた所長がマサイランドへ遊びに誘った」。
 夕食。肉に食らいつく所長と島田。踊りで歓迎する地元民。島田は泣き、やがて笑顔を取り戻し、踊りに加わる。所長も踊りに加わると、皆笑う。
 眠る村上。目覚めると、「がんばれー!」と荒野に向かって大声で何度も叫ぶ島田を見つける。島田「もうすぐ日の出です。一緒に見ませんか? 俺、ライオンが好きなんです」「ライオンなんて、メスに狩りをやらせるヒモじゃないのか?」「群れから離れたライオンは厳しい」「自分をそんなものに例えるなんて厚かましいな」「もう一度ロクシキョーへ行かせてください」。
 凸凹道をトラックで島田、ロクシキョーへ。すぐに治療に。
 片足を切断。「痛みは?」。ロビー、島田に「航一郎、貴子だ。インドのマザーテレサ終末病院から来た新任の看護婦だ」。貴子(石原さとみ)「よろしくお願いします」。
 手術。
 スタッフ「もう慣れた?」貴子「皆さんのおかげで」。洗濯物を干す貴子。
 貴子「皆、おはよう。よくなった?」。
 所長「航一郎、終わったら別の手術を」島田「貴子、縫合をしといてくれ」貴子「看護婦の縫合は法律違反です」島田「ここでは法律で人を守れない」。
 島田「お疲れ」ワカコ「先生」「?」「お疲れ様です」。
 島田、ロビーに「看護婦にもっと権限を。一人でも多く助けたい。注射でも縫合でも貴子ならできる」。
 足を切断された男「傷治ってもどう歩く?」島田「松葉杖がある。良い義足も。望みはある。頑張れ」。
 担ぎ込まれる子供。「地雷だ。連中は子供を使う。あとの子は皆死んでた。この子は銃を持ってた」島田「この子は足を撃たれて貫通している。切らなくてすむ」。その子は島田の手を噛む。「私は味方だ!」。敵意を見せる子。
 夜。「頑張れー」の声。島田を見つめる貴子。
 島田、手を噛んだ子に「痛むか? 気分は? 英語が分かるってことは、ちゃんとした家庭の子だ」。
 「麻酔の離脱症状だ」と子を抑え込むスタッフたちと島田。(明日へ続きます……)