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トニー・スコット監督『ドミノ』その1

2014-03-26 05:38:00 | ノンジャンル
 私の住む神奈川県厚木市では、一昨日に初ウグイスの声を聞き、昨日には初ツバメと初桜(ソメイヨシノ)の満開を迎えました。雑草もいたるところ花をで咲かせ、春本番がやって来つつあります。

 さて、トニー・スコット監督・共同製作の'05年作品『ドミノ』 をWOWOWシネマで見ました。
 “これはおおよそは真実の物語”の字幕。ドミノは賞金稼ぎの若い女性で、FBIの犯罪心理学者タリンに話をしています。36時間前に1000万ドルが強奪され、現金輸送車のドライバーだったローカスが家に金を隠していることが分かり、その現金の持ち主の弁護士のビショップから、盗んだ一味を捕まえ、金のありかを吐かせることを依頼されたドミノと彼女のボスのエド(ミッキー・ローク)と仲間のチョコとドライバーのアルクは、ローカスの家に向かいます。ドミノは幼い頃に俳優の父を亡くし、エドは伝説的な賞金稼ぎで、ドミノの先生であり親替わりでもあり、チョコはドミノに秘かに思いを寄せ、アルクはアフガニスタン人です。ローカスの母のエドナは家に篭城し、ローカスを人質に取っていたエドは、その証拠にエドナの金庫の暗証番号が刺青で彫ってあるローカスの腕を投げます。その番号を使って金庫を開けようとするエドナ。
 “ロサンゼルス市の陸運局”の字幕。大学生のフランセスはラティーシャの窓口に行くと、ラティーシャの娘のキキから聞いたと言って、4人分の偽造免許証を今夜中に作るように言います。お前など簡単にクビにしてやるとフランセスが脅すと、ラティーシャは今夜の8時に取りに来てくれと言います。これが全ての始まりだったと言うドミノ。
 金の在り処を知らないと言うドミノに、タリンはこれがあなたを助けられる最後のチャンスだと言いますが、気をつけないと一瞬で全てを失うと父に教わったとドミノは答えます。“パパと英国 1993年”の字幕。父と遊ぶドミノ。父の葬儀。「ママ(ジャクリーン・ビセット)は金持ちの新しい夫と結婚し、自分は寄宿学校に入れられた」と語るドミノ。その1週間後、金魚のサミーが死に、“悲しみの元になるので、1つのものに愛情を注がぬこと”を学んだとも言います。モデル生活に退屈し、ママは『ビバリーヒルズ白書』の出演者の対談をテレビで見て、ビバリーヒルズに行き、資産家と再婚。ドミノはビバリーヒルズ高校の校風に合わず、大学では下級生いじめに会い上級生を殴り、1週間で退学。飛んできた新聞の広告に“保釈保証業入門セミナー”とあるのを見つけ、そこで伝説の保釈保証人クレアモントの講義を聞きます。クレモントは保釈人が出廷日に裁判所に出頭しないと賞金稼ぎの出番となり、保釈金額の1割が賞金になると言います。次は賞金稼ぎについてエドが説明するので休憩に入ると言ったクレモントは、その場を去り、エドも外に出ます。受付をやっていたチョコも生徒から集めた金を持ってトイレの窓から逃げ出すと、警報が鳴り、ドミノはその現場を偶然見ます。エドが運転する車にチョコが乗り込み、出発しようとすると、ドミノが正面に立ち塞がります。ドミノはナイフを投げて車のフロントガラスに刺し、仕事がほしいとエドらに言い、12歳からナイフや銃や手裏剣などを体得し、死も恐れないと言います。この仕事に就きたい理由を問われ、面白そうと答えたドミノは、エドらから車に乗るように言われます。
 “翌日”の字幕。ルイーズという女に2百ドル払って、彼女の彼氏のヘクターが酒場にいることを聞き出したエドらでしたが、チョコは女を仲間にしたことが不満です。エドはまだ仲間じゃないし、ブスでもない、彼女がいれば“クールな連中”と呼ばれるぞ、と言いますが、チョコは俺一人で十分クールだと言い返します。防弾チョッキとショットガンを与えられるドミノ。ルイーズが言っていたことは嘘で、ヘクターは家に居ました。酒場の男たちに、ヘクターの居所を教えてくれたら半裸で踊ると言うドミノは、申し出を受け入れられまて、踊ります。ヘクターの身柄を確保するエドら。そしてその後、次々に仕事が入り始めます。
 陸運局はこの国の要で、我々が追う人間のデータ全部があるが、その鍵を預けられているのは窓口のおばちゃん連中だと言うエドは、そのおばちゃんたち全員と寝たと言います。そして6ヶ月後、ドライバーとしてアルフが雇われます。(明日へ続きます‥‥)

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大佛次郎『パリ燃ゆ 1』

2014-03-25 07:08:00 | ノンジャンル
 遅ればせながら、今年のグラミー賞授賞式をWOWOWライブで見ました。(と言っても見たのは2度目のような気もするのですが‥‥。)収穫はシカゴの「Saturday in the Park」とポール・マッカートニーの新曲「Queenie Eye」とスティーヴィー・ワンダーの「Get Lucky」(これは今年の「レコード・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた曲)と「Another Star」が聞けたこと、それにクリス・クリストファーソンの元気な姿が見られたことでした。また、授賞式の最後に「アルバム・オブ・ザ・イヤー」の受賞者が、カップルのあらゆる形態が認められるべきだと、リベラル本流の発言をし、会場の喝采を浴びていたことも印象に残りました。他ではテイラー・スウィフトのセクシーさが印象的でした。
 また、ジェフリー・ディーヴァーの『シャドウ・ストーカー』(女性カントリー歌手のストーカーの物語)を読んでいて、単なる音楽つながりで、急に「ギル・エヴァンス」という名前を思い出し、「そう言えば、大学生時代に結構気に入っていたのに、それ以来聞いていないなあ」と思って、YouTubeで彼のオーケストラの演奏を久しぶりに聞きました。素晴らしいです! ポップなジャズを聞いてみたい方には是非お勧めです!
 また、ジャン・ルノアール監督・共同脚本・台詞の'56年作品『恋多き女』(原題は『エレナと男たち』)もWOWOWシネマで再見しました。国民に圧倒的人気がありながら、政府から独裁者になる懸念を抱かれている将軍(ジャン・マレー)、将軍に権力を握ることを勧める、破産寸前の未亡人貴族エレナ(イングリッド・バーグマン)、将軍の友人でエレナに横恋慕する伯爵(メル・ファーラー)、生活のためにエレナが結婚相手に選ぶ製靴業の金持ちミショー、政略結婚させられそうになりながら、エレナの小間使いにお熱のミショーの息子、エレナの小間使いにやはりお熱の兵士。これらが入り乱れて、ドタバタ喜劇が演じられるのですが(特に、ミショーの息子の発情ぶりは爆笑ものです)、最後に旅芸人の女性(ジュリエット・グレコ)が歌を歌うと、将軍に熱狂していた群衆も、政府に軟禁されていた将軍を逃がすためにキスの芝居をしていたエレナと伯爵も、皆本気でキスをし始め、「Fin」の字幕の後、将軍とエレナの小間使いが結婚し、その結婚式に登場人物が皆招待されたという字幕が示されて終わる映画でした。割に引きの画面が多く、終始バックに音楽が流れているのが印象的でした。

 さて、朝日新聞で紹介されていた、大佛次郎さんの'64年作品『パリ燃ゆ 1』を読みました。パリ・コミューンを描いたノンフィクション小説です。
 最初の章ではパリ・コミューンで活躍したドレクリュウズと彼の最期を描いた絵について、次の章では貴族の小間使いの私生児ながら、才能に恵まれ、ユゴーと文通をしていた、やはりパリ・コミューンで活躍した女性ルイズ・ミッシェルについて、3つ目の章ではパリ・コミューンを描いた小説家ドーデェについてと、金融資本と帝政とが築き上げた新しいパリと、その底辺で加速的に増えた労働者と無産階級と産業革命について、4つ目の章は共和主義の人々を大勢、裁判もなく虐殺したり投獄したりして、軍隊と警察の力でクウデタを成功させたルイ・フィリップ(ナポレオン3世)について、5つ目の章はクウデタの朝の様子について、6つ目の章は、クウデタの日にヴィクトル・ユゴーが取った行動について書かれています。
 ここまでで89ページ。章は全部で28あり、ページ数でいうと613ページです。文体はきわめて読みやすく、書いてある内容も具体的なものだったのですが、あまりの分量の多さにギブアップしてしまいました。ちなみに『パリ燃ゆ 2』は全編で576ページ、『パリ燃ゆ 3』は全編で506ページあります。読書の時間がたっぷりとれる時、あるいは1日1章ずつ、他の本を読みながら、読んでみたい作品でした。

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リチャード・フライシャー監督『アシャンティ』その2

2014-03-24 07:08:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 リンダビーらは族長を訪ねると、予防接種をしたセヌフォがいるのに気付き、族長に訪ねると、族長はスレイマンが3人の護衛とともに北の悪魔の谷へ向かったと教えてくれます。2人は砂漠を進み、遠くに奴隷商人の一団を見つけます。追跡し、一団が丘の下で野営するのを待って、朝の寝込みを襲おうとマリクは言います。翌朝、リンダビーが目覚めると、既にマリクの姿はなく、銃声が聞こえます。駆け付けると、マリクは一人で奴隷商人らを皆殺しにしていましたが、その一団はスレイマンのものではありませんでした。リンダビーは奴隷を解放し、彼らを戻してやろうとしますが、マリクは彼らがスーダンやマリから連れて来られていることを理由に、自分たちだけで星を頼りに帰させようと言い、リンダビーも結局それに同意して、すがってくる奴隷の子供たちを振り切って旅立ちます。一方、スレイマンは奴隷らを岩場に残し、日暮れ前には戻ると手下らに言って、1人カビールに会いに行きます。明日は肥育場に行くと言うスレイマン。スレイマンが去ると、呪術師の子は骨で作った呪いの人形を使い、手下の一人を呪い殺します。今度はあんたの番だとアナンサに言う呪術師の子。アナンサは目つきでジャミルを誘惑し、手錠と足枷を外させ、水筒でジャミルの頭を殴ると、水筒を持って逃げ出します。岩場を逃げるアナンサと追うジャミル。崖で逃げ場を失ったアナンサはジャミルに殺されそうになりますが、別の手下が止めに入ります。ジャミルはその手下を刺し殺し、もう一度アナンサを殺そうとしますが、帰ってきたスレイマンが止めます。アナンサが手下を殺し俺を誘惑したので、女を殺して俺も死ぬとジャミルが言うと、スレイマンはジャミルの両足を撃ち、その場に置き去りにします。
 リンダビーらはカビールの家に着くと、マリクはカビールを剣で脅して敷物をどけさせ、地下に監禁され、食事を与えられている奴隷がたくさんいるのを見つけます。カビールはスレイマンが昨日10人以上の奴隷を連れて来た後、女を1人連れてカビールのトラックで去ったと言います。行き先は港で、明日奴隷を売った後真珠市場に現れるだろうとも。カビールは脚の速いラクダなら間に合うだろうと言い、彼らに提供すると、リンダビーは、カビールが自分は預かってるだけだという奴隷たちを解放します。
 2人が町に入ると、子供の奴隷の競りがされていて、今週はこれが最後だと競売人は言います。スレイマンが女を出すと聞いたが、とマリクが言うと、競売人は彼は来てないと言います。一方、スレイマンは石油王のハッサン王子(オマー・シャリフ)にアナンサを処女として20万ドルで売ろうとしますが、アナンサに飲ませた薬の量を間違い、彼女が自分はボストン大学の出で医師であり既婚者であり国連で働いていると話してしまい、王子に2万ドルに買い叩かれてしまいます。アナンサを自分のヨットへ運び、午後出港すると言う王子。
 マリクはアナンサは個人交渉で売られたと考え、真珠市場でスレイマンを特定し、ホテルの彼の部屋へ押し込みます。スレイマンを殺そうとするマリクを押さえるリンダビー。スレイマンは、マリクが自分を殺さないと誓えば、アナンサの居場所を教えると言いますが、マリクは誓おうとしません。リンダビーは諦め、マリクの手を放します。が、マリクは考えた末、殺さないと誓い、スレイマンはリンダビーが乗っているヨットの名を言います。去ろうとする2人の後で、「手遅れでなければいいが」とスレイマンが笑うと、リンダビーはスレイマンを射殺し、自分は誓わなかったと言います。ヨットが目の前で出発してしまったのを知る2人。
 王子はヨットでアナンサに、心臓の悪い父の世話を頼みたいと言い、1年以内には解放し、ここのことを話さないように金も払うと言います。話しても誰も信じないだろうし、信じても、イギリスは軍艦を出さないし、アメリカも海兵隊を出さないだろうと言う王子。リンダビーらはモーターボートでヨットに追いつき、乗り込むと、王子の部下たちと格闘を演じます。アナンサを海に投げ込み、リンダビーも海に飛び込みますが、リンダビーをかばったマリクは射殺されます。海で抱き合うリンダビーとアナンサの周りをモーターボートがぐるぐる回り、映画は終わります。

 “ショット”の存在をあまり意識することなく、物語に入っていける映画でした。

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リチャード・フライシャー監督『アシャンティ』その1

2014-03-23 08:00:00 | ノンジャンル
 リチャード・フライシャー監督の'79年作品『アシャンティ』をスカパーのイマジカBSで見ました。
 “人身売買は今なお存在し、アフリカでは年に何千もの人々が姿を消す。これは実話である”の字幕。砂漠を進むラクダと人の列。“WHO 第11区”と書かれた車が村に到着しますが、住民は姿を見せません。医師のデヴィッド・リンダビー(マイケル・ケイン)と、彼の妻でやはり医師である、アフリカ系のアナンサが予防注射の準備をしていると、踊る何人かの男たちの後に、輿(こし)に乗った村長が現れ、医療処置を行なう許可を先祖と住民から得ます。住民への予防注射を済ませた後、デヴィッドが村人たちの踊りの写真を写している間、アナンサは近くの湖に泳ぎに行きますが、そこで奴隷商人のスレイマン(ピーター・ユスティノフ)に捕えられ、トラックに乗せられます。戻らないアナンサを求めて村人と湖に行ったリンダビーは、湖の岸辺から足跡を辿ると、足跡の途絶えたところに、タイヤ痕を発見します。
 政府の長官は空港を閉鎖し、国境警備も直接指示したとリンダビーに言う一方、人身売買などこの国ではあり得ないと言います。一方、スレイマンは息子のジャミルと2人の手下とともに呪術師の男の子を捕まえます。政府の大尉は隣接の国々に通知したとリンダビーに言い、草原が広がる国境を越えるのは実は簡単で、長官も承知しているのだと言います。東への道が“奴隷の道”で、死体が山となっているとも言い、関係国も見て見ぬふりをしているのだとも。その道はサハラ砂漠を突っ切って紅海に出る4800キロの道なのでした。サハラ砂漠に入られたら見つからないので、一刻も早く発つようにと大尉からリンダビーは言われ、バスに乗り込みすぐに出発します。一方、草原を進むトラック。休憩中、アナンサに教養があるのを知ったスレイマンは、お前には特別な市場を探さないと、と言います。少年を犯す手下。アナンサをニヤニヤ見るジャミル。
 バスは終点に着き、リンダビーは失踪や誘拐、人身売買の最新情報に詳しいというウォーカー(レックス・ハリスン)に声をかけられます。彼は自分は反奴隷協会に所属し、国連に報告書も提出していると言います。彼はアフリカで一番のヘリ操縦士で傭兵のサンデル大佐(ウィリアム・ホールデン)を紹介しますが、傭兵を嫌うリンダビーとの間で、話は物別れに終わります。明日の夜明け前に発とうと言うウォーカー。翌日、リンダビーとウォーカーが乗ったジープが立ち往生すると、大佐のヘリが降りてきます。ヘリに乗ったリンダビーに奥さんを救出してから値段交渉しようと言う大佐。国境の川を渡るいかだに妻の姿を発見したリンダビーはライフルを撃つように大佐に言われますが、撃ったことがないリンダビーが躊躇していると、地上からの銃弾で大佐が撃たれ、ヘリは墜落して爆発します。その前に川に飛び込み、助かるリンダビーとウォーカー。
 リンダビーは隣国に飛行機で入国し、スレイマンらはラクダで砂漠に入っていきます。リンダビーのホテルの部屋で待っていたウォーカーは、リンダビーが殺し屋に狙われていると言い、ロールスロイスが7万5千ドルするこの国で奥さんは5万ドルはするだろうとも言います。リンダビーがそんな大金を用意するには1ヶ月かかると言うと、それでは手遅れなので、唯一の方法、マリクの手を借りようとウォーカーは言います。マリクは1年前家族がさらわれ、奴隷を太らせる商売をしているカビールが持つ人間肥育場のそばで暴行されノドを切られた妻を見つけ、、それ以来仲間を離れ、子供たちを救うため、家族をさらったスレイマンを追っているのでした。ウォーカーは岩場にリンダビーを連れていき、保証はできないが、明日の夜明けまで彼が現れるのをここで待とうと言います。一方、スレイマンはオアシスで呪術師の男の子に骨つきの肉をあげます。
 翌朝、リンダビーとウォーカーの前にマリクが現れ、リンダビーがスレイマンの情報を持っていて、自分も妻を奪われたと言うと、マリクはスレイマンが動くのを1年待っていたと言います。リンダビーが千ドルをマリクに渡すと、マリクはこれで必要な装備が整うと言い、一人でスレイマンを追うと言いますが、リンダビーは人任せにはできないと主張します。ラクダにも乗れずライフルも扱えず砂漠にも詳しくないと言うリンダビーに呆れるマリク。翌日、ラクダに乗るのに悪戦苦闘するリンダビー。一方、スレイマンは族長の一団に会い、族長からアナンサがほしいと言われますが、この女には呪いがかかっていると言って断り、ライフルとセヌフォという処女の娘を族長に贈ります。(明日へ続きます‥‥)

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文化放送『いつか聴いた歌~スタンダードラブソングス』

2014-03-22 15:35:00 | ノンジャンル
 昨日の春分の日、文化放送で午前9時から11時にかけて放送された『いつか聴いた歌~スタンダードラブソングス』を聴きました。
 イラストレーターを始めとして多方面で活躍してらっしゃる和田誠さんをメインパーソナリティに、そしてプライベートでも和田さんと親しい、こちらもエッセイストを始めとして多方面で活躍していらっしゃる阿川佐和子さんを聞き手として放送された番組で、和田さんが選曲したスタンダードナンバーを、その曲にまつわる話を2人でしながら流していくというものでした。
 最初の20分はうっかりして聞き逃してしまいましたが、その後に流された曲を書いておきます。
 まず最初の曲は“スマイル”。チャップリンが1936年の映画『モダン・タイムス』で、主人公の放浪者チャップリンと、やはり家もない貧しい娘ポーレット・ゴダードが腕を組んで、希望に向かって道を歩いて行く姿を後ろから写したラストシーンのために作曲した曲で、映画公開時には曲しかなかったものに、戦後再公開された時に詞がつけられ、それをナット・キング・コールが歌ってヒットさせたという経緯があり、そういうことで、ナット・キング・コールの娘であるナタリー・コールの歌うバージョンが放送では流されました。
 その次は“You'd Be So Nice To Come Home To”。1942年に作られた曲ですが、1954年にヘレン・メリルがトランペッターのクリフォード・ブラウンとの共演で話題になったアルバムの最初に収められた曲としてヒットし、そのバージョンが放送でも流されました。編曲を当時まだ20代だったクインシー・ジョーンズが行なっていたこと、曲名に「戦争に行った自分が家に帰った時に、君がいてくれると嬉しい」といったことが含意されているということを私は今回の放送で初めて知りました。
 3曲目は“ミスティ”。エラ・フィッツジェラルドがピアノだけの伴奏で歌ったバージョンと、フランク・シナトラがフル・オーケストラをバックに歌ったバージョンが放送で流されました。
 ここでゲストコーナーとなり、森山良子さんの語りが流されました。彼女の父はジャズミュージシャンで、隣にはいとこの「かまやつひろし」さんが住んでいたので、幼い頃から洋楽を聴いて育ったそうで、ガーシュイン兄弟の作ったミュージカル『OK』の中の曲、“Someone To Watch Over Me”の森山さんバージョンが流されました。(これはウッディ・アレンの映画『マンハッタン』でも流されていたポピュラーな曲です。)
 後半は春にちなんだ曲ということで、最初の曲は、1945年にアメリカで公開されたミュージカル映画『ステイト・フェア(州の祭り)』の中で女優のジーン・クレインが吹き替えで歌った曲“It Might as Well Be Spring”。オスカー・ハマースタインの作詞、リチャード・ロジャーズ作曲の歌で、このコンビで書かれたミュージカルは『王様と私』『南大平洋』『オクラホマ』など、有名なものがたくさん残っているのは、皆さんご存じの通りです。
 次はやはりミュージカル映画『略奪された7人の花嫁』の中の曲で、山の中に住む7人の男兄弟が町に降りて皆嫁をめとり、山に帰り、雪に閉ざされた冬を過ごした後、雪が解け、春になり、外に出て、咲き誇る花々などのことを喜びにあふれて7組のカップルが歌うという“Spring, Spring, Spring”という曲。映画のサウンドトラックが放送では流されました。
 そして最後。“The Song Is Ended”をサリナ・ジョーンズのバージョンで流してくれました。「歌は終わっても、メロディーは残る」という歌詞で始まるこの歌は、そこに「恋は終わっても、その余韻は残る」という意味が含意されていて、アーヴィング・バーリンが作詞作曲した歌なのだそうです。和田さんは今までに「いつか聴いた歌」という題で本とCDを出されていて、そのどちらでも最後に取り上げた曲はこの曲であるとのことでした。
 アマゾンで調べてみましたが、この和田さんの「いつか聴いた歌」の本もCDも人気があるらしく、中古でも2000円以上の値を付けていました。阿川さんはまたこういう番組をやりたいと言い、和田さんも乗り気でしたので、この番組の第2弾、第3弾があることを期待して待ちたいと思います。

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