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最初の分配や再分配と比べ、3回目の分配は概念の中身、分配に関わる者、分配の価値の方向性などで明確な特徴がある。

2021-08-21 | 中国をしらなければ世界はわからない

中央財経委が「3回目の分配」を提起 

どんな重要なシグナルか?

人民網日本語版 2021年08月20日14:02
 

8月17日に開催された中央財経委員会会議で3回目の分配が提起され、広い注目を集めた。今回の会議で3回目の分配を提起したことにどのような重要な意義があるのか。どのような重要なシグナルを発しているのか。

3回目の分配とは何か?

会議では、「国民を中心にした発展思想を堅持し、質の高い発展の中で共同富裕を促進し、効率と公平性との関係を的確に処理し、最初の分配、再分配、3回目の分配が協調的に配置された基礎的制度を構築する」と指摘された。

中央財経委が3回目の分配を提起するのはこれが初めてではない。2019年、中国共産党第19期中央委員会第4回全体会議では、3回目の分配の役割を発揮し、慈善事業など社会公益事業を発展させることを重視する方針が打ち出された。20年には、同委員会第5回全体会議で再び、3回目の分配の役割を発揮し、慈善事業を発展させ、所得と富の分配の構造を改善することが打ち出された。

所得分配は経済社会の発展における重大問題であり、国民の切実な利益に関わり、改革発展の安定した大局に関わるものだ。最初の分配や再分配と比べ、3回目の分配は概念の中身、分配に関わる者、分配の価値の方向性などで明確な特徴がある。

1994年に、有名な経済学者である北京大学の厲以寧教授が著書「株式制度と現代市場経済」の中で3回目の分配に触れている。厲氏によれば、市場を通じて実現する所得分配は「1番目の分類」、政府調達によって行われる分配は「2番目の分類」、個人の意思により、習慣と道徳の影響の下で可処分所得の一部または大部分を寄贈するものを「3番目の分配」という。

「学習時報」が20年1月に掲載した「3回目の分配:中身、特徴、政策体系」は、「『3回目』は時間的に必ずしも最初の分配、再分配の後にくるとは限らず、実践の中では三者が交互に行われ、同時に行われてもぶつかり合うことがない。ボランティア的労働と最初の分配が同時に発生することもあれば、再分配よりも先に寄贈が発生し、税金が減免される場合もある」と指摘した。

どのような重要なシグナルを発しているか?

浙江大学の文系ベテラン教授で、北京師範大学所得分配研究院執行院長を務める李実氏は取材に対し、「3回目の分配はこれまでの政府文書の中でも言及されているが、今回の会議ではこれまでと違い、重要な位置に置かれ、分量もより多くなった」と述べた。

 中央財経委が「3回目の分配」を提起 どんな重要なシグナルか? (2)

人民網日本語版 2021年08月20日14:02
 

それでは今回の会議で3回目の分配に触れたことは、どのような重要なシグナルを発しているのか。中泰証券の李迅雷チーフエコノミストは取材に対して、「これは社会全体により明確なシグナルを発するもので、第14次五か年計画期間に中国は所得格差が縮小し、共同富裕を推進する上で必ず一定の進展を遂げることを意味する」と述べた。

会議で強調されたのは、私たちは二つ目の100年奮闘目標に向かって邁進しているところで、中国社会の主要な問題点の変化に対応し、国民のますます増大する素晴らしい生活のニーズによりよく応えるためには、国民全体の共同富裕の促進を国民の幸福追求のための注力ポイントにしなければならないということだ。

李氏の分析によると、中国共産党第19期中央委員会第4回全体会議では「3回目の分配の役割を発揮し、慈善事業など社会公益事業を発展させることを重視する方針」が打ち出され、3回目の分配が中国の所得分配改革を補完する新たな形式となることが明確に打ち出された。一方、同委員会第5回会議でも所得分配の問題が強調され、次の15年間、改革の重心は所得格差の縮小になると強調された。

3回目の分配は社会の公平性と正義を促進する「温かな手」にたとえられる。中国財政科学研究院の蘇京春副研究員はメディアの取材に対し、「財政を主な手段とする再分配のプロセスが、公平性に配慮した役割をすでにかなりはたしているが、まだ十分ではなく、企業と個人が主体的に関与する3回目の分配によって所得格差縮小の目標実現をサポートすることを必要としている」と指摘した。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年8月20日

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