[単独インタビュー]
米高官「韓米日協力、共同安保に利益…
日本との関係強化を支持」
「韓国・NATOの協力、強化されるだろう
中国の台湾問題の現状変更を非常に懸念
米中は北朝鮮の非核化については共通の利害関係
韓日関係の改善を支援、3カ国協力以外の案も模索」
米国務省のデレク・ショレ顧問は11日、本紙との単独インタビューで「グローバル主要国」である韓国の役割を強調した。韓国をはじめとするアジア諸国と北大西洋条約機構(NATO)の協力、韓米日3カ国の協力が、グローバルレベルの挑戦を解決する上で重要な役割を果たすことを望む米国の意図は明白なようだ。ショレ氏は、米中間で北朝鮮の核問題に対しては協力の余地があるとし、「中国が北朝鮮の挑発を防ぐ役割を果たさなければならない」と述べた。米国務省の先任政策諮問を担当しているショレ氏は、11~12日の訪韓期間中に政府関係者らと会い、北朝鮮・中国・ミャンマー問題などに対する韓米協力、韓米同盟強化、「インド太平洋経済枠組み」(IPEF)など様々な懸案について話し合った。
-先月のNATO首脳会議には、韓国などアジアのパートナー4カ国が初めて参加した。今後NATOと韓国などの協力は具体的にどのように進むか。
「歴史的な今回のNATO首脳会議に尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が出席したことは、大きな意味があった。NATOとのパートナーシップは始まったばかりだ。韓国がNATO本部のあるベルギーのブリュッセルに代表部を開き、共同の挑戦に共に立ち向かい、軍隊間で向上した相互運用性(interoperability)を作っていくことが重要だと考える。欧州諸国はすでに(アジアで行われている)リムパックのような軍事演習に参加している。考えを共有するパートナー間の連結を強化しなければならない。多くの挑戦が実際にグローバルレベルで繰り広げられているためだ。例えば、ウクライナ危機は真のグローバルイシューだ。主権を尊重しなければならず、大国が隣りの小さな国に侵攻したり、自国の意志を強要してはならず、国家は自らを防衛する権利があるという共有されてきた原則が危機に瀕しているからだ」
-ロシアのウクライナ侵攻後、台湾海峡の平和に対する懸念も大きくなった。
「米国とパートナーたちは、中国が台湾付近でますます荒々しく危険な行動をすることについて非常に懸念している。米国の台湾政策は変わっていない。米国は台湾独立を支持せず、一つの中国という原則と台湾関係法などに規定された義務を守っている。米国は現状変更を追求していない。私たちがみるに、中国の行動が現状を変更し、あるいは現象変更の試みをしており、非常に危険だと思う。私たち皆が持続的に協力しながら、憂慮される状況に明確なメッセージを出すこと、そして中国との関係でガードレールを作り、最大限この危険を減らせるよう努力することが必要だ」
-北朝鮮の核とミサイルが高度化する状況に対して、米中が全く協力せず、韓国の安全保障に対する不安は高まっている。
「中国は北朝鮮の挑発的な行為を止める役割を果たさなければならない。(米国と中国は)北朝鮮が核を持たないようにすることで共通の利害関係があり、この問題はアントニー・ブリンケン長官と王毅外相のバリ会談の内容の一部でもあった。私たちが北朝鮮の挑発を懸念するならば、紛争の危険を高めることは誰も望まないだろう」
-米国は韓米日3カ国協力を積極的に推進するが、どのような目的のためか。また、韓日間の歴史問題を解決するためにどのような役割を果たしているのか。
「韓米日協力は朝鮮半島だけでなく、世界の他の地域でも共同の安保利益を保障するだろう。軍事訓練を通じてでも、また別の協力を通じてでも、韓米日3カ国のメカニズムは非常に重要だ。米国は、韓国がグローバル舞台で積極的なプレーヤーになり、グローバル主要国(global pivot state)になることを支持すると強調したい。米国は韓日関係の強化を支持し、韓国と日本の溝を両国が解決しなければならないということを尊重する。米国は両国どちらにとっても親密な友人として、その溝が解消されるよう支援するため、できる限りのことをする。韓米日3カ国協力メカニズムも方案の一つであり、他の案も模索している」