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戦後は国会議員として紀元節の復活に奔走。天皇=神の国の皇国史観にどっぷりとつかり、日本が民主化の道にふみだすなかでも戦前回帰をもくろみました

2021-02-11 | 市民のくらしのなかで

しんぶん赤旗 きょうの潮流

 纐纈弥三(こうけつやぞう)。知る人ぞ知るその名は、この国の暗黒史に深く刻まれています。戦前の警視庁・特高課長として、日本共産党の弾圧を指揮した人物です

▼内務官僚として思想弾圧の先頭に立った弥三はその後、文部官僚に転身。青年を戦争へと駆り立てます。戦後は国会議員として紀元節の復活に奔走。天皇=神の国の皇国史観にどっぷりとつかり、日本が民主化の道にふみだすなかでも戦前回帰をもくろみました

▼彼の軌跡は同じ美濃地方を里とする政治学者の纐纈厚さんが記した『戦争と弾圧』に詳しい。著者は、苛烈な弾圧なくして侵略戦争も植民地支配も遂行できなかったと。さらに弥三の歩みを追うことで、現在の日本社会にある「新たな戦前」づくりにも言及しています

▼戦争と表裏一体になって進められた思想弾圧。それは学問の自由が攻撃された滝川事件でも。トルストイの刑法観を語ったにすぎない京大教授の講演をあえて無政府主義と問題にしたのは、当時の治安維持法体制と密接な関係をもった人たちでした

▼それは今も。菅政権による学術会議への介入問題でも特高の流れをくむ公安出身者が暗躍していました。官僚トップの杉田和博・官房副長官が任命拒否のリストをつくっていたのです

▼きょうは、弥三が旗振り役となった紀元節を復活させた日。神話によってつくり上げられた神の国をよみがえらせ、歴史を逆戻りさせようとたくらむ勢力。そのふたたびの台頭を許さず、思想や学問の自由を守るための戒めの日としたい。


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