どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

今日は天気が悪いので本でも読もう

2004年05月23日 | 日記
今日は寒い。
こんな日は、冬眠したい気分だ。

本棚の前に行き、既読の本から1冊選んだ。
『死を前にした人間』(フィリップ・アリエス)
天気が悪いと選ぶ本までこうなる。

ヨーロッパの中世から現代までの「死」に関する考察をまとめた1冊。
「死」を5つの類型に整理し、歴史という時間軸の中でその変遷を捉える。

第1類型は、「飼いならされた死」と名づけられる。正者が日常的に死者と同居する社会である。
現在である第5類型。彼はこれを「倒立した死」と言う。
管理された死、タブー化された死、医療化された死。

彼の書は、将来への希望―死を排除するのではなく、人格化する、そして、死と幸福とを融合せようとする、こうした方向性に向かうということ―を示唆する言葉で締めくくられている。
「死はもっぱら、苦しみの和らいだ生者が、―略―社会から控えめに、しかし、気品を保って、おいとまする出口になってしかるべきなのだ。」
この最後の一文を読むと、なぜか感動して涙が出そうになる。

本を空いたところに返し、別の書を物色する。
『正しく生きるとはどういうことか』(池田清彦)
5年前に読んでいる。『昆虫のパンセ』で、彼のファンになった私が2冊目に読んだ本だと思う。
1章の前書きにこうある。
「善く生きるとは、あなたの欲望をもっとも上手に解放することだ。」
これだけで、この本を買った価値はある。

んーん。今日はこれまで。
もう、晩酌、じゃなかった夕食の時間です。
今度の週末は、晴れて欲しいな~。脳みそにカビがはえちゃいます。

コメント
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