今日も涼しい朝にほっとする
冷房を切って窓を全開にしていても 風があるせいか どことなく気持ちが良い
誕生日の翌日とあって殊勝な気持ちになっていて 毎日こんな風に過ごせたらと思うけれど 長くは続かないだろう
あまりに心地良い自然の風に 本を読んでいたらついうとうと
そのせいで夜はなかなか寝付けず もう一度灯りををつけて 結局本(『禁忌』)を読み終えた今まで面白く読んできたシーラッハの『コリーニ事件』や『犯罪』『罪悪』とは少し違うテイストに 釈然としない読後感が残る
ひとつ印象に残ったのは 作者が弁護士でもあるせいだろうか 被疑者の取り調べについて 法廷で刑事と弁護士がやりあう場面
どんな理由があろうとも どんな人間のものであっても ひとの尊厳は守らねばならない
正義という目的のためであっても それを犯してはならないということか
言葉では理解していても現実を前にしてはそう簡単なことではなく 罪悪の前では踏みにじられて当然の尊厳があると無意識に認めてしまっている そんな自分の心の隅を突かれたような気がして ますます寝付けなくなった