熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

技術立国

2008-04-10 15:45:46 | Weblog
NHKクローズアップ現代で、2回にわたり「グローバル競争時代 揺れる“技術立国」を放送していました。

1回目は、熾烈さを増す人材獲得競争の現場を見ながら、企業の形まで変えつつある日本の会社の動きを追ったものです。

これまで日本人の優秀な人材によって高い技術開発力を維持してきた大手メーカーの中に、今後の担い手を外国人にシフトする企業が相次いでいます。

私が勤務していた企業でも、中国人技術者を数多く採用していました。
当時、研究開発の現場から離れて知財部門で仕事をしていましたが、このままでは研究開発の空洞化になるのではと、心配していたことを思い出しました。

工場部門の海外移転に続いて、研究開発部門の海外移転となるわけですから、製造部門の空洞化に加えて研究会部門の空洞化が進行していることになります。

そうすると、日本に残るのは何でしょうか?
農業・漁業は崩壊状態、サービス業・金融業に活路を見出すのでしょうか。

技術立国の再現を願いながら、1回目の放送を見ていました。


2回目は、人材を輩出する側の大学に焦点をあてたものです。
世界の大企業が最も注目する大学のひとつが、中国の理系最高峰、北京の清華大学です。

訪れたものをまず驚かせるのが、充実した実験などの設備です。
企業から多額の寄付を引き出し、人材育成に欠かせない高度な機器の購入や施設の建設を次々行っています。
協力企業とは共同の開発センターを作り、実際の新製品開発も行っており、「清華方式」とも呼ばれています。

清華大学と比較して、日本の大学は大きく遅れをとっています。
独立行政法人化したあとも、資金不足は相変わらずで、企業との協力関係による研究・教育環境の整備は、中国に及ぶべくもありません。
東京工業大学などで始まった新たな取り組みなども追い、清華大学とも対比させながら、日本の課題を明らかにしていみます。

私も、「清華方式」には驚かされました。
この方式は、日本の大学にも参考になることが多いと思います。

東京工業大学の新たな取り組みが成果を挙げることを期待し、意欲的な番組を作成した番組スタッフに感謝しながら、番組のエンデイングを迎えました。

クローズアップ現代は、このような意欲的な特集が多い良い番組です。
これなら、受信料を払っていても文句はありません。



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