熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

ノーベル賞

2024-10-05 17:52:57 | ノーベル賞
今年のノーベル賞受賞者が10月7日の生理学・医学賞を皮切りに発表され、日本人の受賞者が出るかどうかが注目されますね。

2000年以降、自然科学分野の3賞(生理学・医学、物理学、化学)での日本人の受賞が急に増えましたが、一昨年と昨年は受賞できませんでした。

ノーベル賞級の研究かどうかを知る一つの手掛かりが、他の論文に引用された回数(被引用数)です。

ノーベル賞予想で知られる英クラリベイト社によると被引用数が2000を超すのが予想対象者を選ぶ一つの基準というらしい。

その研究の論文が多く引用されるのは世界的に注目されているということだからだそうです。

文部科学省の調査では、被引用数が上位10%に入っている論文(TOP10%論文)数の国別ランキングで日本はこの20年間で4位から13位に順位を下げました。
一方、論分総数は世界5位で研究投資額も3位と上位クラス。
つまり注目論文を出す力、いわば基礎研究力が落ちたということですね。

国の科学研究費補助金(科研費)に採択された研究課題18万件を分析した結果、補助金額500万円以下の少額課題の方が、それ以上の高額課題よりもノーベル賞級キーワードを含む論文が投資額あたりで多く出ることが明らかになりました。
1000万円、1億円と補助額が大きくなるほど効率が悪くなる傾向も見られました。
研究費を薄く広く配る方がノーベル賞級の研究の芽が出やすいことを示す結果です。

「研究は土の中の種のようなもの。芽が出るまで良しあしは分からない。それまでは多くの種に広く水をまく方がいいということ」ですね。

さて、今年のノーベル賞で日本人の受賞者が出るのか、期待しましょう。

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9 コメント

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マルテンサイト変態千年 (鉄の道サムライリスペクト)
2024-10-05 20:56:49
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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自己潤滑性特殊鋼 (マルテンサイト変態)
2024-10-06 09:18:28
「材料物理数学再武装」といえばプロテリアル(旧日立金属)製高性能特殊鋼SLD-MAGICの発明者の方で久保田邦親博士(工学)という方のの大学の講義資料の名称ですね。番外編の経済学の国富論における、価格決定メカニズム(市場原理)の話面白かった。学校卒業して以来ようやく微積分のありがたさに気づくことができたのはこのあたりの情報収集によるものだ。ようはトレードオフ関係にある比例と反比例の曲線を関数接合論で繋げて、微分してゼロなところが最高峰なので全体最適だとする話だった。
何年か前にノーベル賞候補(化学賞)にも挙げられていたCCSCモデルという境界潤滑理論(摩擦理論)の提唱者でもありますね。摩擦プラズマにより発生するエキソエレクトロンが促進する摩耗のトライボ化学反応において社会実装上極めて重要な根源的エンジンフリクション理論として自動車業界等の潤滑機素設計において脚光を浴びつつありますね。人類というものは機械の摩擦や損傷という単純なことですら実はよく理解していないということを理解させられる理論です。
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信頼性工学的目線 (リスクマネジメント関係)
2024-10-06 14:11:56
私の場合「材料物理数学再武装」を読んだのが非正規分布系の確率密度関数に興味を持ったからだ。品質工学かんけいの怪しげなサイトで「ドミノ理論」なる政治的なにおいのぷんぷんする内容が大体的に語られていたころだった。破壊力学的な確率密度関数がそれにあたるが、ワイブル関数も一つの近似形態だという認識だったのは感動した。あと等確率の原理から微分方程式により正規分布を導出あたりも新鮮だった記憶があります。
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関数接合論いける (財務関係)
2024-10-08 00:49:45
「材料物理数学再武装」なつかしいな。番外編の経済学のアダムスミス国富論(神の見えざる手)における、市場原理による価格決定メカニズムの話面白かった。学校卒業して以来ようやく微積分のありがたさに気づくことができたのはこのあたりの情報収集によるものだ。ようはトレードオフ関係にある比例と反比例の曲線を関数接合論で繋げて、微分してゼロなところが上に凸のところの最高峰となり全体最適だとする話だった。

まあ簡単に言うとシナジーということで
 1+1=2  だけではなく
 1+1=3  という世界を
数理的に表現しようとしたもののように受け止められる。
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ことしの物理学賞もAIか (ベアリングエンジニア)
2024-10-15 03:43:50
ノーベル物理学賞が贈られるジョン・ホップフィールド氏とジェフリー・ヒントン氏のことがスウェーデンのノーベル財団のウェブサイトで発表されていましたね。機械学習(AIテクノロジー)に関わる、深層学習に関する業績ということです。囲碁の名人戦で威力を発揮しましたが、ブラックボックス問題は複雑なものはやはり解明が難しいようです。
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化学反応も負けてはいない (CCSCモデルファン)
2024-10-15 03:45:36
 スウェーデン王立科学アカデミーは9日、2024年のノーベル賞(化学賞)をジョン・ジャンパー氏ら3人に授与すると発表した。ベイカー氏は「計算によるたんぱく質の設計」、ハサビス氏とジャンパー氏は人工知能(AI)を利用した「たんぱく質の構造予測」の研究開発に貢献したと評価された。アカデミーは「3人の研究は生化学と生物学の研究に新しい時代を開いた」とたたえた。
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武士の魂、マルテンサイト (日本刀ファン)
2024-10-15 03:48:48
「材料物理数学再武装」かあ。特殊鋼の熱処理の焼入れにおけるマルテンサイト変態の際重要となるTTT曲線の均一核生成モデルでの方程式の解析をPTCのMathCADで行い、熱力学と速度論の関数接合論による結果と理論式と比べn=2~3あたりが精度的にもよいとしたところなんかがとても参考になりましたね。
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ブラックボックス問題 (CCSCモデルファン)
2024-10-25 13:07:34
日経クロステックの記事に今年のノーベル賞は「「AIの父」ヒントン氏にノーベル賞、深層学習(ディープラーニング)の基礎を築いた業績をまとめ読み」と題して紹介されていましたが、物理学賞、化学賞ともにAIがらみあったんですね。しかしながらブラックボックス問題の解明には至っていないようです。
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アフターマーケット (ダイカスト関係)
2024-11-04 03:26:49
SLD-MAGICってグローバルに流通している鉄鋼材料なんですね。自動車部品のマルチマテリアル化で摺動部品金型などにつかわれていそうな感じですね。
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