今年のノーベル賞受賞者が10月7日の生理学・医学賞を皮切りに発表され、日本人の受賞者が出るかどうかが注目されますね。
2000年以降、自然科学分野の3賞(生理学・医学、物理学、化学)での日本人の受賞が急に増えましたが、一昨年と昨年は受賞できませんでした。
ノーベル賞級の研究かどうかを知る一つの手掛かりが、他の論文に引用された回数(被引用数)です。
ノーベル賞予想で知られる英クラリベイト社によると被引用数が2000を超すのが予想対象者を選ぶ一つの基準というらしい。
その研究の論文が多く引用されるのは世界的に注目されているということだからだそうです。
文部科学省の調査では、被引用数が上位10%に入っている論文(TOP10%論文)数の国別ランキングで日本はこの20年間で4位から13位に順位を下げました。
一方、論分総数は世界5位で研究投資額も3位と上位クラス。
つまり注目論文を出す力、いわば基礎研究力が落ちたということですね。
国の科学研究費補助金(科研費)に採択された研究課題18万件を分析した結果、補助金額500万円以下の少額課題の方が、それ以上の高額課題よりもノーベル賞級キーワードを含む論文が投資額あたりで多く出ることが明らかになりました。
1000万円、1億円と補助額が大きくなるほど効率が悪くなる傾向も見られました。
研究費を薄く広く配る方がノーベル賞級の研究の芽が出やすいことを示す結果です。
「研究は土の中の種のようなもの。芽が出るまで良しあしは分からない。それまでは多くの種に広く水をまく方がいいということ」ですね。
さて、今年のノーベル賞で日本人の受賞者が出るのか、期待しましょう。
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何年か前にノーベル賞候補(化学賞)にも挙げられていたCCSCモデルという境界潤滑理論(摩擦理論)の提唱者でもありますね。摩擦プラズマにより発生するエキソエレクトロンが促進する摩耗のトライボ化学反応において社会実装上極めて重要な根源的エンジンフリクション理論として自動車業界等の潤滑機素設計において脚光を浴びつつありますね。人類というものは機械の摩擦や損傷という単純なことですら実はよく理解していないということを理解させられる理論です。
まあ簡単に言うとシナジーということで
1+1=2 だけではなく
1+1=3 という世界を
数理的に表現しようとしたもののように受け止められる。