常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

料亭 千歳館

2014年02月08日 | 日記


大正4年に建てられた大正モダンの洋館。ここは山形市の老舗料亭千歳館である。日本料理が専門だが、洋風でモダンな感じの外観とのミスマッチがまた面白い。この建物は明治の末に山形大火により消失した料亭が、大正に入って復活した。2月7日午後5時30分、山大38会の有志が新年会をここで開いた。参加者7名、かつては多くの同窓生が集まったこの会も、年を追うごとに出席者は少なくなっている。古稀を過ぎて、寄る年なみに体調を崩すほか、酒を控える人も増えているようだ。ひとしきり回顧談が過ぎると、顔を見せない人の消息が話題となる。

探りあふ顔かなしきに河豚を食ふ 杉山 岳陽

料理のメインは河豚鍋であった。ストーブ2台の室内は、河豚鍋の熱気と合わさって上着をきていられないほどである。ほかに山形牛のステーキはボリュームもあり、古稀を過ぎた面々には、多少カロリーオーバーのような気もする。鍋の終わりの雑炊は絶品であった。

もう20年も前のことになるが、会社勤めをしたころ、正月広告のテーマに山形のお正月料理をテーマにしたことがあった。料理研究家の斉藤仁さんに料理の構成をお願いした。斉藤さんが選んだ料理は、塩鮭の料理だった。この千歳館の板前さんが包丁を握った。鮭の色合いきれいな郷土料理のいい写真が撮れた。この写真に斉藤さんの料理の知識を生かした文章がついた。いまでもこの企画はよかったと思っている。海から遠い山形には、新鮮な魚がなかった。正月の晴の料理にも塩魚を工夫して使ったのである。



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