今年は柿が豊作らしい。多くの知人から柿をたくさん頂いた。畑の隣人、詩吟の先生、日帰り温泉の友達などなど。これから、尾花沢の親戚にも行くので、さらに頂くかもしれない。焼酎につけて渋抜きをしたり、皮をむいて干し柿をつくったりと、保存食づくりも大わらわ。ベランダには柿の簾ができた。渋が抜かれた柿は甘くておいしい。小さく切って、上に手作りのヨーグルトをかけて食べるのが好きだ。
干柿の緞帳山に対しけり 百合山羽公
壺井栄の『柿の木のある家』は、古き日本の農村の親類の交流の物語である。秋になった柿の実が色づくと、決まってやってくるのは、三太郎叔父さんである。山羊をくれた叔父さんのところには双子の兄弟の一人がもらわれていく。食べ物だけでなく、家畜から、子のない家には子どもまでがもらわれていく。平成の今日では考えられない家同士の付き合いというのがあった。柿をベランダに干すと、かすかに昭和の匂いが漂ってくる。
日記・雑談 ブログランキングへ