グーグルフォトが面白い。テーマに沿ったショットを時系列に集めてくれる。「のどかな風景」と題して、棚田や稲の成長している風景が並べられている。田圃の風景はやはりいつ見ても懐かしい。それが山並みに囲まれた棚田であればなおさらだ。見れば稲が伸びはじめてから、穂がたれ、黄金色に広がる秋の光景までがある。あの良寛が見ていた光景がそこにある。
秋さめの日に日に降るに
あしびきの山田の爺は晩稲刈るらむ 良寛
風景はのどかではあるが、それを支える働く人の苦労がその風景のかげに見えている。春の田植えからほぼ100日ほどの経過だが、田を見守り、稲の成長を支えることは並大抵の苦労ではない。何よりも、多雨、日照り、台風、病虫害。日々起きる自然の現象は、人の手に負えないものもしばしばである。それを乗り越えたところにのどかな風景がある。