常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

春雨

2022年04月04日 | 日記
春雨にぬれて桜の蕾がふくらんで来た。気温があがる明日あたり、一輪、二輪の花をみることができるかも知れない。東京では、今日は花を散らす雨になっている。今朝のお天気クイズは、きょうまで桜が一番長く咲いているのは何処?で三択は東京、岡山、鹿児島であった。鹿児島が12日で一番、次は東京の7日、そして岡山は3日ということであった。東京はもう散り始めているから、桜は一週間ほどで花が見えなくなる運命にある。漱石の句に

春雨の夜すがら物を思はする 漱石

漱石にしては少し艶っぽい句だが、物を思う対象は、上野の山の桜であったかも知れない。散って行く花を見て、心ふせぐならば、蕾のふくらみをみながら、明日か、次の日かと期待している方が楽しいのかも知れない。散る桜の下で悲しむ詩人、萩原朔太郎の「桜」と題する詩の一編。

桜の木の下にあまたつどひ居ぬ
なにをして遊ぶならむ。
われも桜の木の下に立ちてみたれども
わが心はつめたくて
花びらの散りておつるにも涙こぼるるのみ
いとほしや
いま春の日のまひるどき
あながちに悲しきものをみつめたる我にしもあらぬを。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする