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集合住宅に住んでいても、同じところに住む知人に会うのもいつも会えるわけではない。隣の人にさえも、一週間も顔を合わせないことは屡々だ。偶然、女性の知人に会った。言葉を交わすのは、ひと月ぶりかも知れない。数年間に、夫を亡くし、今は息子と同居している。久しぶりで、彼女は饒舌だった。「今、医者で骨密度を計ってもらったら改善したのよ」「カーブス続けているんですね」「もう一年になる。ところで、畑つくり止めたの」「そう、年で雑草取るのが辛くなってね」「あら、年だなんて。まだ若いでしょ。私は年のことは考えない」
考えて見れば、最近、年を気にすることが多くなった。辛い山登りでは、もう年だからという考えが先に立つ。ハーバード大学医学部の教授で、老化を研究しているデビット・シンクレアという科学者がいる。この人へのインタビューによれば、老化のホールマークを三つあげている。①ミトコンドリアの機能不全 ②分裂をやめる幹細胞 ③細胞の老化だ。ミトコンドリアとは、細胞のなかにある小器官で、有機物質からエネルギーを取り出す働きをを持っている。重要なのは、なぜこうしたことが起こるのか。シンクレアの30年におよぶ研究から出されて結論は、身体情報の喪失、つまり適切な遺伝子を適切なタイミングで読み取る能力の減退であるという。そして、この減退を止めたり遅らせることができるという希望を述べている。毎日行うエクササイズ、運動や健康的な食事で、老化を遅らせることができるというのだ。
「もう年だから」という諦めが一番の敵である。80歳になっても適度な運動を行い、新しい知識を学ぶことが、若さをキープする秘訣なのだ。