常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

駒ケ岳

2022年10月23日 | 登山
高畠町上和田地区は、上和田有機米の産地として名高い。この地区は福島地区と隣接していて、豪志峠は上和田と福島の恵庭を結ぶ古道があった。この地区の上に、豪志山、駒ケ岳の1000m級の山が県境となっている。登山口は右へ行けば駒ケ岳、左は豪志山に通じ、駒ケ岳と豪志山へ峰続きで、近年この山を結ぶ登山道ができ、登山口から2座を一周することができるようになった。昨日、このコースを登山仲間とともに歩いた。もとより、弱った足のリハビリの意味合いと、残り少なくなった紅葉をこの目で堪能する目的がある。だが、周遊で約12㌔、歩く時間が7時間ともなれば、リハビリの目的は越えてしまっている。

スマートウォッチでウォーキングの歩数を記録するようになって3年近い日が経過した。今日の駒ケ岳の歩きを含めて、1000万歩のメタルを獲得した。一歩一歩の積み重ねが1千万歩、その歩きの効果はここで書き尽くすことはできない。そのなかに、大朝日の縦走や奥穂高での長い歩きが含まれている。この年になるまで歩き続けることで得たものは大きい。同じ年の年代の人からかけられる言葉は、「お若いですね。」枕頭に置いた読みたい本が、最近はかどるようになった。朝の散歩がとにかく楽しい。朝の静かな時間に身をおいて、自然のなかから聞こえてくる風や川の音、また、小鳥のさえずり。この長い歩きのなかで手にできたしあわせである。
登山口から駒ケ岳への道は、草にたっぷりの露が降りている。しばらくは沢の渓流の脇を歩くが、露のために靴やパンツが雨のようにぬれる。渓流に沿って登ることは、高度を少しずつ上げることにつながる。しかしはっきりとした道の表示がなく、草木に隠れた道を見失う。手にしているGPSで登山道を歩いたつもりでも、道を外していることもある。衛星からの位置情報を確認しても、歩いている道が正解としながら、行先に道がなくなることも、何度も経験している。ヤマップに示されている道が、細くなると登山道から外れていることもままある。今回もそんな経験に行き会ったが、じっくりと地図を見たMさんが登山道を見つけてくれた。

ジクザクの道が頂上へと導いてくれる。歴史をみると、この地区は米沢藩とは別の地区になっている。上杉氏がが米沢に転封されるが、この地区は幕府の直轄となった。米沢藩と別のルートで福島とつながる、そんな歴史の道である。かくも急傾斜をジグザクに道を切りながら、生きるための物資を得るために、急坂をものともせずに通う。人が生きるというこtの厳しさをこの道が示して
いる。
松からブナへ。山の高度によって樹々の種類もことなる。松林では、マツタケが人々の生活の資となったが、高度が800mぐらいなると山中は一気にブナ林となる。駒ケ岳から豪志山への道に美しいブナの紅葉である。リーダーのTさんは、日本アルプスの山を多く歩いているが、地元の山のよさにブナ林をあげている。この地方でなければ味わえない樹々のなかでの癒され。僅か1000mほどで、これほど山の雰囲気を味わえることはない、と幾度も話した。季節が進めばブナ林特有のキノコや山ブドウなどの山の幸にも恵まれる。

弱った足に、12㌔の歩きはキツイが、最後の急坂でスピードダウンしたほかは、ほぼ以前の歩きができたように思う。80歳を越してからの山歩きは、この山が多くの示唆を与えてくれた。危険を避けながら、ゆっくり下りる。登りで体力の残していることも大事だ。何れにしても、若い元気なときの歩きは、取り戻すことはできない。ゆっくり登っても、低い山で、見晴らしのよい山の感動に変わることはない。


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AIのことども

2022年10月21日 | 日記
月山に雪が来て、秋晴れが続く。朝の散歩に好適の天気だ。菊の花が大きく開き、柿紅葉が見ごろになった。ヒヨドリの鳴き声に加えて、モズやムクドリも見かけるようになった。日、一日と秋は深まって行く。昨日、知人にいただいた柿の実を、焼酎につけて渋抜きをした。後、何年続けられるか分からない、夫婦の共同作業だ。山形出身のドイツ文学者の神保光太郎の昭和14年の句に

柿の実をひとり喰みつつ泪ながせり 光太郎

ブックオフから買ったAI関連の本が3冊ある。若宮正子『老いてこそデジタル』、小林雅一『AIの衝撃』、成毛眞『AI時代の人生戦略』。どの本も高齢者の知的興味を満足させてくれる面白い本だ。若宮はAIを搭載した炊飯器の調理の仕方を説明している。「AIが、過去の料理記録から、過去のレシピやその他のレシピや、そのレシピの食べ残し量を勘案したうえ、当日の肉の量はこの位が適当、野菜はこのくらいが妥当、さらに今日の気温は32度と暑いので、スパイスは10%増しにして調理」という具合に炊飯器が進めてくれる。

生活の周辺に目をやると、AIが静かに浸透していることが実感できる。一人で掃除をする自動掃除機ルンバ、AIを搭載した自動車はセンサで障害物を察知してブレーキを自動でかけ停車する。知人の買った軽自動車に乗せてもらったが、ハンドルも放して進む自走の機能も付加されていた。スマホの進化も止まらない。その日の天気や予定、ニュースを知らせてくれるエモパー。語りかけも同じパターンではない。常に新しい話題を求めずとも知らせてくれる。将棋ソフトの進化も止まらない。既に人間のプロと対戦しても、確実に勝利を収める実力をつけた。いま売り出しの藤井竜王は、AIと競うのではなく、AIを研究してAIを自分の一部のしているように見える。いわばAIを使う棋士ということができる。

成毛眞が進めるAI時代に備えて読むべき本。コトラー『楽観主義者の未来予測』、稲見昌彦『スーパーヒューマン誕生!』、アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド』、林雅之『スマートマシン』。これらの本がブックオフで見つかるか分からない。見つかるならぜひ手にしてみたい本たちである。

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飯豊山の展望台

2022年10月20日 | 登山
2日前から、突然、パソコンが立ち上がらなくなった。少し、動作に不安定を感じなら、使っているサイトのアイコンをクリックしても、パソコンのモーター音が聞こえるが途中で消えて立ち上がらない。スイッチ周りや電源を点検しても一向に原因が分からない。パソコン屋さんに来てもらい、間もなくバッテリー辺りが原因であったらしい。電源を入れ直して、難なく起動。パソコンロスの淋しい2日間であった。この際にメンテナンスを依頼し、メモリーの4ギガ増設を依頼。ウィンドウズ10のサービス終了まで3年間、本機を大事にしながら使うことにする。

昨日、小国の倉手山(952m)に登った。この山に登るにあたって、二つの感慨があった。ひとつには弱った足の筋力の回復。この山の至近距離にある飯豊山への思いが二つ目だ。自分の登山の集大成として、飯豊連峰の登頂を計画してきたが、5月の事故でそれが叶わぬ目標になってしまったことだ。「どっしりとして、とてつもなく大きな深い山」と飯豊山を表現したのは、登山家重廣恒夫だ。登山から遠ざかている足に鞭うって、倉手山の頂上から見た秋の飯豊は期待にたがわぬものであった。

急坂の下りは、脚の筋肉に負担がかかる。下山して川入温泉の露天風呂で、ゆっくり筋肉を伸ばす。飯豊山への叶わぬ夢が心に残る。この日の参加者7名、内男性3名。自分以外は元気な人たちばかりである。少しずつ、山道に足を馴らしていくことが当面の目標になる。こう書いているなか、月山に初冠雪のニュース。あと紅葉を楽しめる時間はいよいよ少なくなってきた。紅葉に加えて雪化粧もおまけもつくかも知れない。山は、残りすくない人生に彩りを添えてくれるかけがいのない存在だ。
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ガウラの花

2022年10月17日 | 

菊や山茶花など冬の花が咲く中、6月から咲き続ける花がガウラだ。和名はハクチョウソウ。花は一日咲きだが、新しい花芽が次々に出てくる。これほど花期の長いのは、他にないのではないか。今朝も暖かい陽ざしのなか、ガウラが盛りの花を咲かせていた。花に負けず華麗な美しさを見せるのは、秋の季節に色づくリンゴである。

世の花の色に染めたる林檎かな 太祇

思えば今年ほどリンゴを食べた年はない。リンゴの花を見ながら、昨秋のリンゴを買うことができた。夏が過ぎ、リンゴの実が大きくなってもまだ店先にリンゴはあった。貯蔵の技術が進んで、ほぼ一年好きなリンゴを口にできた。島崎藤村の「初恋」が懐かしい。

 初恋

まだあげ初めし前髪の 
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
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睡眠管理

2022年10月16日 | 日記
今朝の陽ざしは暖かい。陽ざしをうけてサザンカが、散歩コースのお宅の庭に美しい花を咲かせた。朝の散歩が快適だ。それには理由がある。スマートウォッチで管理する睡眠が次第に改善しているからだ。深い睡眠が浅い睡眠より時間的に上回るようになり、夜間の目覚めの回数も減ってきた。何より、目覚めが快適で、朝散歩に気持ちよく出かけるようになっている。

なぜよい睡眠が必要か。精神科医の樺沢紫苑の『ストレスフリー』を開いてみる。睡眠は、疲労回復、免疫力アップ、新陳代謝、細胞修復、脳内の情報整理などの役割がある。人間に備わった自然治癒力は、睡眠中に働く。元気に過ごすためには、睡眠は基本となる。もうひとつ、驚くのは、よい睡眠には朝散歩などの運動がいいということだ。運動と睡眠、その両輪によって、人は元気な毎日をおくることができる。

座右に快眠セラピストの『睡眠メソッド100』を置いておきたい。そのメソッドに「眠れなければ眠らない」というのがある。明日のスケジュールに合わせて、今夜は眠らなければという焦りが禁物。そんな焦りが積もれば積るほど、眠れなくなる。眠らなくていいという究極のリラックス状態を手に入れることで、眼りは向うからやってくる。運動にお勧めととして、スロージョギング、階段登り、片足立ちなど隙間時間でできる手軽な運動が推奨されている。自分には、踏み台昇降が適しているように感じる。

山茶花や高まるのみの雲一片 渡辺水巴
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