春がたくさん

わたしの撮る写真は
技術がまったく伴ってなくって
写真に詳しい人がみたら、
なんじゃこりゃ？なものばかりだけれど
それでも写真を撮るのは、大好き。

カメラを通してみる日常は
小さな発見に満ちていて、
ただただ、それが楽しくて。

普段見慣れたベランダのお花も
ファインダーを通すと
こんな表情も見せてくれたりする。

ただのデイジーもこうして見ると、
繊細な砂糖細工みたい。
花びらのひとつひとつのふちを
丁寧に、紅でほんのり染め上げて、
それをひとつひとつ、そっと重ねて。



白い花びらの、
なんて、まっしろなことか。
まんなかにこんもりふくらむ
黄色の色の、なんて柔らかなことか。



わたし自身も、
わたしが作り出すものも、
こんなにアップにしたら、きっとアラだらけで
目を覆いたくなるに違いないけれど、
どうして自然の作るものは、
こんなに細部にわたるまで手抜きがなく、
しかも、美しいのでしょう。



こんな、繊細な芸術作品のようなお花たちに
わたしは毎朝、ホースのシャワーで
無神経に、ざーざー水をかけていたなんて。

それなのに、こんなにきれいに咲いてくれているお花に
せめて、いっぱいいっぱい感謝しよう。