17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。
最寄り駅の改札を出たコンコースには
誰でも自由に弾けるピアノがあって
子供らがよく弾いているのだけど
先日コンコースに響いていたのは
とてもアマチュアと思えぬ美しい調べ。
一体誰が弾いているのかと近寄ったら、
頭頂部の髪が薄く、上下とも作業着を着て、
足元には作業カバンのような物を置いた、
正直とてもピアノを弾くように見えない、
作業員風の中年の男性でした。
朝の通勤時間とあって、足を止める人もなく、
私も時間に追われて立ち止まることも出来ず
思い切り後ろ髪を引かれながら、
それでも必死に耳を澄ませて聴いたけど、
朝の光がきらきら光るしずくになって、
ピアノからこぼれ出るような美しく澄んだ音色。
その光り輝くしずくが流れとなって溢れ出し、
コンコース全体を満たすような美しい調べ。
こんな美しい音楽を奏でていたのが、
音楽には縁のなさそうな中年男性であったことに
うまく言えないけど、胸を打たれてしまって。
この男性の人生に何があったか分からないけれど
あれだけの演奏が出来るまでになるには
相当な時間をピアノに費やしてきたはず。
あの繊細な旋律を紡ぎ出す魂を胸に抱えたまま、
作業員姿で日々を送っておられることに
感動というか、人間の美しさを見た気がして。
またいつかあの男性が街角ピアノを弾く場面に
偶然、出くわすことが出来たなら、
今度は何があっても足を止めて最後まで聴きたい。
そして精一杯の拍手を送りたい。
そんな日がどうかどうか訪れますように。
今年は長引いた猛暑の影響か、
紅葉が今ひとつ色あせていたり
色づく前に枯れてしまっていたり
当たり年とは言えないんだけど
それでも虎渓山永保寺の紅葉は
なかなか見事な色づきでした。
夢窓疎石が開創したとされ、
2つのお堂は国宝に指定されており、
紅葉の名所としても有名とあって
週末には結構な数の観光客が訪れます。
臨済宗南禅寺派の専門道場も併設されていて、
今も雲水さんらが修行に励んでおられるとか。
そのせいなのか、入山料も取らないのに
庭もお堂も手入れが行き届き、清らかでした。
美しいお庭を見せて頂けることに感謝すると共に
次々と押し寄せる紅葉狩りの人々の賑やかさが
修行の妨げにならないことを願っています。
関西に比べれば少ないとはいえ、
それでもこちらでも日帰りできる範囲内に
神社仏閣はそこそこあります。
先日訪れたのは愛知県の津島神社。
ご祭神は素戔嗚尊とされていますが
京都の八坂神社と同じく、
牛頭天王がお祀りされているレアな神社。
厄除、災難除にご利益があるというので
夫婦して厄年のわたしたちは
念入りに厄除祈願をお願いしてきました。
本殿は、檜皮葺の屋根の曲線が
なんとも優美で美しく、壮麗です。
落ち着いた朱色の柱や梁の色も
青空に映えて、目に心地よい。
境内には見事に仕立てられた、
色とりどりの菊が展示されていました。
亡き父もこうした菊作りが趣味だったから
一緒に見られないのが、今更ながらに寂しい。
今年も残すところ、あと2か月。
大難を小難に、小難を無難にしていただいて
無事に過ごせることを願っています。
正直なところ、飛行機にも戦闘機にも
興味はあるとは言い難いんだけど
5年ぶりにブルーインパルスが来るというので
一度くらい見に行ってみようかと
各務原の岐阜基地に見に行ってきました。
戦闘機のことはまるで分らないんだけど
頭上を大気を切り裂く爆音を立てながら
編隊を組んで整然と飛ぶ様子は圧巻。
あいにくの曇天だったとは言え、
編隊が頭上や目の前を通るたびに
お腹にもものすごい轟音が響いてきて
耳ばかりでなく、お腹もちぎれそう。
そして大歓声の中、登場したのは
松島基地から来たブルーインパルス。
うわー、やっぱりかっこいいなあ。
あの高速であんなに接近して飛んで、
よくまあぶつからないものだなあ。
あまりのスピードに写真はブレブレ。
ただ高速で飛ぶだけでなく
曲芸のように背面飛行をしたり、
一機の周りをぐるぐる回ったりもして
ぶつからないかとひやひやドキドキ。
それにしてもウクライナやパレスチナで
戦闘機が実際にミサイル攻撃を繰り広げる中、
これをショーとして楽しめる平和のあることを
ただただ感謝するとともに
未来永劫、実戦で使われることがないよう、
そしてここにいる大勢の自衛隊員が
実戦に駆り出されるようなことがないよう、
心から祈ってやみません。
今は亡き愛猫みいみを家に迎えて数年後、
鼻づまりがひどくなって分かった、猫アレルギー。
花粉症は何もないのに、よりによって猫だけ。
動物アレルギーは突如劇症化する恐れがあるからと
やむなく、ずっと通年で薬を飲んできました。
こちらが2005年の血液検査の結果。
そのみいみがいなくなってしまったのに
相変わらず軽い鼻炎症状が続いているから
久しぶりに血液検査をしてもらいました。
・・・ん?主なアレルギーは、全くなし。
猫アレルギー、どこ行った?
うーん、みいみが持って行ってくれたのかな?
それならうれしいんだけど、
じゃあこの症状はいったいどういうこと?
「調べたアレルゲン以外のものもありますしね」
お茶を濁す先生の言葉に無理やり納得しつつ、
半分うれしく、半分謎な検査結果なのでした。