ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

いつか輝く日のために

2010年02月26日 21時35分00秒 | フィギュアスケート
フィギュアスケートのSPはランチタイムだったので
同僚のワンセグで、かぶりつくように観戦したけれど、
今日のフリーは仕事中で、サイト速報を追うしかなく、
帰宅後何度も何度も観た、フリーの演技。

わたしはどの選手も、メダルとかスコアとか関係なく、
ただ自分のベストの滑りをして、笑顔で終えてくれるよう
ただそれだけを、願っていたのだけれど。
明子ちゃんと美姫ちゃんはメダルには届かなかったものの
満足して幸せそうな笑顔を見せてくれたのに対し、
銀メダルの真央ちゃんは、あまりにも痛々しくて。

演技後すぐの、涙、涙で言葉が出てこない記者会見では、
その様子があまりにつらくて、わたしも何度ももらい泣き。
わんわん大声で泣きたい時に、インタビューなんかしないで
思い切り一人で、泣かせてあげてほしかった。
真央ちゃんが金メダルを取れなかったのは残念だけど、
誰よりも悔しくてつらいのは、真央ちゃん本人なのだから。

15歳の怖いもの知らずだった真央ちゃんが
もしトリノオリンピックに出場できていたら
何の苦もなく、金メダルを取れていたかもしれない。
でもわたしは、スランプも怖さも悔しさも辛さも味わってきた、
今の真央ちゃんの演技の方が、遥かに素敵に思えて。

(photo: Christian Science Monitor)

今季のグランプリシリーズのスランプの苦しみの先に
SPでの、あのこみ上げる喜びの笑顔があったように、
今日のフリーの、この涙を乗り越えた真央ちゃんには、
必ずいつか、感激の涙で笑顔が輝く日がきっとくる。
そのために必要だった、悔し涙に違いないんだから。

キム・ヨナの演技の、あっぱれなまでの完成度。
ジョアニー・ロシェットの、胸を打つ演技。
明子ちゃんのすべてを出し切った、はじけるような演技。
美姫ちゃんの、独創的でエキゾチックな大人の演技。
そして世界初2度のトリプルアクセルに成功した、
真央ちゃんの、ドラマチックで息をのむ演技。
それぞれが美しい大輪の花に、順位をつけるなんて。
楽しいけれど同時に残酷な、オリンピックも間もなく閉幕。
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歴史のめぐり合わせ

2010年02月23日 08時24分00秒 | 出会い
今わたしの職場に来てくれているインターンさんは、
旧東側出身の、穏やかな笑顔のほっそりしたドイツ人の女の子。
昨秋、ベルリンの壁崩壊から20年を迎えたけれど、
幼かった彼女は、その日を覚えていないのだという。
でも、ベルリンの壁があの日崩壊していなければ、
きっと、彼女とこうして出会うことはなかったはず。

そして彼女の前に来てくれていたのは、
中国系カナダ人の、チャーミングな女の子。
彼女のご両親は、天安門事件の後で
中国を脱出した、多くの知識人たちの一人。
彼女ともまた、おそらく天安門事件がなければ、
一緒に仕事をするなんて、ありえなかったはず。

(一気に春めいてきて、水仙も満開)

そしてそもそも、わたしの職場自体も
阪神大震災がなければ、神戸に出来なかったことを思うと、
ふだん、歴史とは無関係に暮らしているつもりでも、
こうして知らず知らずに、歴史に触れているんだなあ。
自由と希望の象徴のような事件だけでなく、
災いとしか言いようがないような事件ですら
こんな素敵な出会いを、もたらしてくれるんだなあ。
人生って、世の中って、不思議で、そこが素敵かも。

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仏検準1級、その後

2010年02月20日 16時53分00秒 | フランス語
仏検準1級の2次試験の結果が届きました。
52%以上で合格のところ、65%で何とか合格。
もちろん、うれしいのはうれしいけれど、
あんなので合格してしまって、良かったのかなあ。

半回転ジャンプと、たどたどしいステップだけの演技構成に
渾身の1回転ジャンプをして、転倒したような出来。
おそらく、何が言いたいのかはよく分からないけれど
とにかくよくしゃべる、という特技が評価され、
演技・表現点が、大幅に加算されたものと思われる。
(どこかで大ウケしてる声が聞こえるのは、気のせい?)

(寒風の中で咲く、あたたかな色の梅の花)

でもこれは、まだほんの仏検準1級で、
オリンピックどころか、郡大会くらいのレベル。
ハイチがフランス語圏のため、仕事でもかなり使う機会が増え、
おかげで読解力はついてきた実感はあるものの、
聴解、書きとり、作文に口頭表現など、課題は山積。

しかも近頃、コンピュータばかり使っているせいもあって
英語と仏語のつづりや単語が、ごちゃまぜになってきてしまって。
脳のシナプスが完全に混線し、英語も仏語も共倒れ寸前。
大雑把にやりすごしてきたことが、ボロを出し始めたようで、
もっと細かいところを、きちんと押さえていかないとだめみたい。

ここは手の平をそっと握るくらいの、小さなガッツポーズに留めて
まずは頭の中の、混線したシナプスの整理をしていかなければ。
この春のDELFのB1を、次の目標にして。

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ごちゃまぜ気分払拭

2010年02月19日 23時25分00秒 | ねこ
仕事中も気になって仕方なかった男子フィギュアを見終わり、
わたしもため息をついたり、手をたたいて喜んだり、感激したり、
最後は、もらい涙でぐちょぐちょに。

人間の腕って、足って、背中って、体って、
こんなに美しいものなのか、
こんなに美しく動くものなのかと、今更のように感嘆しつつ。

それでも競技となると、どうしても結果が気になり
よろこびや悔しさや、無念さや感激が、ごちゃまぜになって
気持ちの収拾がつかなくなってしまったけれど、
何の脈絡もなくこの画像を見たら、ひとまず落ち着きました。


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肉球全開で、気分もすっかりとろけて・・・
ああ、人間って(わたしだけ?)単純というか、何と言うか。

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オリンピックの光と影

2010年02月17日 19時57分00秒 | フィギュアスケート
オリンピックも、すでに5日目。
日本も男子スピードスケート500mでメダルを獲得し、
男子フィギュアースケートもSPで好位置につけ、
ますます目が離せないところ。

でもわたしの胸をうったのは、むしろオリンピックの影の部分。
世界記録保持者で、ワールドカップで7度の優勝経験を持つ、
カナダのウォザースプーンが、不本意な9位に終わり、
試合後目に涙を浮かべ、いつまでも一人たたずむ印象的な姿。
過去2回のオリンピックでも大本命と目されながら
金メダルを手にすることが出来ずに臨んだ、最後のオリンピック。
彼の胸に去来したのは、どんな思いだったことか。

(Photo: John Mahoney, Canwest News Service, Vancouver Sun)

そして、男子フィギュアースケートのSPでは、
3年間の引退のブランクの後、復帰していきなり優勝し、
「3年間頑張ってきた選手たちに勝てて嬉しい」などと
挑発的なコメントをしたプルシェンコが、あっさりと首位。
そのコメントに触発され、更なる努力を重ねてきたジュベールが
あり得ないミスで18位に沈んだ演技の後の、つらく悲しい表情。
NHKの「ミラクルボディー」という番組で
彼がどれほどの努力をしてきたかを観ただけに、
非情な結果に、わたしまで胸が締め付けられる思いがして。

オリンピックに出てくる選手たちは、
たぶん私のような凡人の、1万倍くらいの努力をし、
1万倍くらいの挫折と、苦悩と、プレッシャーを乗り越え、
ここ、バンクーバーに来ているのでしょう。
だから1万倍の喜びの笑顔と、一万倍の非情な涙が交錯する。
それを思うと、国がどうの、メダルがどうの、と
そんなことは、もうどうでもいい気になってきて。
語りつくせぬものを乗り越えて、この場に立っている、
ただそのことに、心からの拍手を贈りたくて。
そして今回、挫折に泣いた選手もいつか
あの日の挫折があって良かったと、思える日が来ますように。
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