17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。
この週末は幼なじみの友人たちと
何十年かぶりの再会を果たしました。
お互いに親も兄弟も知っている間柄。
社会人になってバラバラになってからは
1-2回くらいしか会えてなかったのに
会った瞬間から時間を飛び越えて、
何の屈託もない子供時代に戻れました。
会えなかった年月の空白を埋めるように
喋っても喋っても喋り足りない魔法の時間。
それぞれに色んなものを乗り越えて
今、また昔と同じ笑顔で笑い合えたことが
これ以上ないほど幸せでありがたいことだなあ。
私のところは実家じまいもしたから
「故郷に帰っても帰る場所がないだろうから
帰った時にはうちにいらっしゃい」と
母からの伝言預かってきたよ、と言う
友人の言葉には泣きそうになりながら、
再会を約束して、帰ってきたのでした。
以前テレビで紹介されていて
近くの図書館で予約待ちをしていた
西加奈子さんの「くもをさがす」を
やっと読むことが出来ました。
予約した時点では、確か50人待ちくらい。
コロナ禍、子連れでカナダのバンクーバー滞在中に
トリプルネガティブの浸潤性乳管癌が見つかり
両胸を切除したという体験談なんだけど
とにかくぶっ飛ぶような驚きの連続。
なのにユーモラスでパワフルで感動する。
だって、全身麻酔で両胸と
リンパも3つ切除したというのに
日帰り手術なんて、信じられる?
しかも手術当日の朝に別の病院で
リンパ節転移の有無を調べる
センチネルリンパ節生検を受けたのち、
自力で手術を受ける病院に移動し、
正午から手術して15時に退院予定だなんて。
しかも帰りに別の場所にある薬局に寄って
自力で薬を貰いに行かないとならないなんて。
そんな驚きの体験にもへこたれることなく
心の中で「無理に決まってるやろ」とか
「そんなん出来るかーい」などと
関西弁で絶えずツッコミを入れながらも
優しい友人たちに支えられながら
乗り越えていく作者の明るい力に
読んでいて大きく励まされました。
日本でも入院期間はどんどん短くなってるけど
それにしても両胸切除が日帰り手術とは。
術後麻酔から覚めたらすぐに歩かされて、
そのまま退院させられるなんて過酷すぎる。
でもそれを可能にしているのが、
数多くの友人たちの善意と愛だというのが
必ずしも「日本で良かった」と思えないところ。
日本だったら家族に病気が見つかったら
家族がすべて面倒をみなきゃいけないけれど
「他人様に迷惑をかけていけない」どころか
「困ったときはお互い様」とばかりに、
周囲の人々が当然のように支えてくれたという。
事実、手術に立ち会ったのも、送り迎えしたのも
作者の夫ではなく友人の一人だった。
「バンクーバーに数年いた私が感じたのは、
日本人には情があり、
カナダ人には愛がある、ということだった。」
そして作者は、この過酷な経験の中にも
たくさんの「美しい瞬間」があり、
それを「書くべきだ、皆に知ってもらうべきだ」と
思ったのがこの作品になったのだという。
「私は、私に起こった美しい瞬間を、
私だけのものにして、死にたい。」
もともとはそう思っていたにもかかわらず。
作者が彼女の「美しい瞬間」を
共有してくれたことに感謝しながら、
次に待っている人のために
図書館に返してこようと思います。
どうか彼女の「美しい瞬間」が
一人でも多くの人に届きますように。
このあたりは旧盆だけど
実家のあたりは今がお盆なので
お墓参りに行ってきました。
暑くなるだろうから早朝に出て。
さすがにお盆だけあって、
お花もいっぱいお供えしてあって、
いい供養になるといいなあ。
持ってきたお供えを並べ、
スマホでお坊さんのお経をかけながら
感謝を伝えながらいつものようにお参り。
最後に「良かったらどんな暮らしをしているか、
私たちと一緒に帰って見に来ない?」と誘ったけど
本当に来てくれたんだったらうれしいな。
何のおもてなしも出来なかったけれど。
でも安心して帰ってくれたのでありますようにと
祈った今年のお盆でした。
毎日溶けてしまいそうな猛暑の中、
帰省ラッシュでごった返す名古屋へ行き、
大学時代のサークルのOBの集まりに
お声をかけてもらって参加してきました。
数年前に海外赴任中にコロナで亡くなった
一人の先輩を偲ぶ会だったから。
卒業後ずっと関西にいた私は、
先輩の訃報を知らなかったどころか、
ほとんどの方と音信不通だったのに
今回お声をかけて頂いて、
卒業以来の懐かしい方々との
約40年ぶりの再会を果たしました。
先輩の訃報には本当に胸が痛むし、
元気な先輩の姿しか思い出せないけど
これはきっと、亡くなった先輩が
繋いで下さったご縁だと思って。
外国人女性と結婚し、欧州に居を構え、
アフリカ赴任中に亡くなったその先輩は
今は関東のご実家近くの墓地に
お眠りになっているとのこと。
それなのに仲の良かった先輩ら数人は
わざわざお墓参りに行かれたのだとか。
親族でもなかなかお墓参りに行かない時代に
遠くの友人のお墓にお参りする先輩方の
絆の強さや優しさに胸を打たれると同時に、
年月をかけてそんな友情を築かれていたことが
とてもうらやましくも感じられたのでした。
週末は直前に夕立に見舞われ、
ギリギリまで危ぶまれたものの
無事に花火大会が開催されました。
うちの部屋からは真正面に見えるから、
遠くから親族も集まって大賑わい。
残念ながら写真が下手すぎて
迫力がまったく伝わらないけど
近距離の正面で花火が炸裂するから
花火も大迫力だけど、爆音もすごい。
小さな幼児と乳児も来ていたから
泣き出すんじゃないかと心配したけど
以外にも平然としていて安心しました。
総勢9人もの慣れないおもてなしに
ずいぶん前から右往左往したけれど、
楽しんでもらえたみたいで、ほっ。
翌日は電池が切れて何もできず
まだぐったりをひきずっていますが、
それでも楽しい花火大会でした。