ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

日本人の魂を巡る週末旅

2013年03月31日 23時11分00秒 | 趣味
この週末は、熊野と伊勢にプチ旅行。
初めに訪れた奈良県十津川村周辺は
2011年に豪雨被害に見舞われたせいで
至るところに土砂崩れの傷跡が残るものの
54mの高さに297mの長さで架かっている
谷瀬の吊橋は高所恐怖症には絶叫スポット。
3度トライしたけれど、4分の1ほどで断念。
あの高さであの揺れっぷりでは、無理。



次に訪れたのは、初めての熊野本宮大社。
シンプルで美しい御社殿はおごそか。



でもそれ以上に心が惹かれたのは
むしろ120年前まで社殿のあった跡地の
大斎原(おおゆのはら)と呼ばれる場所。
桜に包まれた大鳥居から先の空間は
清浄な気に満ち心が洗われるようでした。



熊野古道も少しだけ歩いてみたけれど
これがまた半端ない険しい峠道で
すぐに息は上がって足はパンパン。
世界遺産の古代の息吹を感じる以前に
鍛え方が足りなさを思い知らされて。



2日目は伊勢神宮に足を伸ばして
熊野、伊勢の両詣りを無事に達成。
かつて2度ほど来たことがあるし、
20年に1度の遷宮の年とあって
多くの参詣客で賑わっていたけれど
それでも静謐さ、おごそかさは別格。
遷宮後の新しいお社も垣間見られて嬉しい。



今回は行く先々で満開の桜に迎えられ
ああ、日本人で良かったなー、としみじみ。
特に大斎原では、桜吹雪の風に包まれ
祝福されているような気持ちになりました。
今回こんな素敵な週末旅が出来たことが
わたしには何よりものご利益でした。
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やめない理由

2013年03月26日 21時37分00秒 | フランス語
近頃ふと思うことがある。
どうしてフランス語を続けるのかな、と
やめる理由なら幾らでもあるのに
やめないのはどうしてだろう、と。

「こうなったら」続けるしかない、
それが多分、一番素直な気持ち。
何がどうなったわけでもないんだけど
せっかくここまでやったのだから
どうせならもう少し操れるようになりたい。



それに結局は、なんだかんだ言って楽しい。
仕事と関係ないことに夢中になれること、
自分がまだ成長できるという実感を得ること、
日本とも米英とも違う文化や社会を知ること、
それらがストレス発散になると同時に
わたしの人生の彩りにもなっているのかも。

だから、役に立とうが立たまいが、
計算抜きで、もう少し続けたいな。
それにそんな人生の寄り道が出来ることは
贅沢なことだし、ありがたいことだから
つべこべ言わずにがんばらなくちゃ。
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ノートルダム・ド・パリ最高

2013年03月23日 18時13分00秒 | 音楽・アート
楽しいことばかりが続くけど
今週は待ちに待った梅田芸術劇場での
「ノートルダム・ド・パリ」公演。
こうなったらゆづの仇を討たねば(?)。

期待を裏切らない、素晴らしい舞台。
ロミジュリのような華やかさはないけれど
ヴィクトル・ユーゴーの重厚な原作とあって
差別や不平等の問題にも向き合いながら
「愛」という普遍的なテーマを扱った、
数あるミュージカルの中でも屈指の傑作。
歌も、音楽も、ダンスも、演出も
どれも美しく、パワフルで、心揺さぶる。

そしてまた、最後のカジモドの絶唱には
涙がこらえきれず、顔中ぐちゃぐちゃ。
会場総立ちでスタンディングオベーションの中
そのままカーテンコールに突入し、
「写真撮影可」の表示が出たものだから
拍手はしたいし、写真は撮りたいし、
涙や鼻水は拭かなきゃいけないしで。
結局写真は全部ボケボケで使い物にならず。



残念だったのは、こんな素晴らしい舞台で
観客の拍手や反応も舞台の重要な一部なのに
どういうわけか、空席が目立ったこと。
日本ではあまり知られてない演目だからかなあ。
「愛」と「情欲」を正面から描いているから
子連れにはお勧めしない作品ではあるけれど。

それと日本語字幕はちょっと「あれれ?」が。
ジプシーの群集が口々に "Asylum!"と叫んで
寺院に押し寄せる、この重要な台詞が
「聖域を!」というのは、違和感を覚えて。
迫害され、家もない彼らが寺院に求めたのは
安心して寝泊りできる場所だと思うんだけど。

でもそんなことも気にならないくらいの
本当に素晴らしい、感動的な舞台で
またDVDを観てこの感動を反芻しなくては。
私の中では3本の指に入るミュージカルで
より多くの方に観て貰いたい作品です。
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アンナ・カレーニナ

2013年03月21日 20時40分00秒 | 趣味
先日、「アンナ・カレーニナ」を試写会で鑑賞。
言わずと知れたロシアの文豪、トルストイの名作を
パイレーツ・オブ・カリビアンのキーラ・ナイトレイで
現代風の演出を加えて、新たに映画化したもの。

物語はみなさんご存知のとおり、
政府高官の妻として息子にも恵まれ、、
社交界の花と言われた美しい女性が
若くハンサムな将校との恋におぼれ、
破滅していく悲劇のラブロマンス。



とにかく文句なしに素晴らしいのは
魅惑的で幻想的な舞踏会シーンを始めとする、
絢爛豪華な衣装、舞台設定、映像美、
物語を劇場化させたような凝った演出。
これまででも屈指の贅沢な2時間だったかも。

「レ・ミゼラブル」同様、この物語も
「愛」をテーマにしたものだけれど
ジャン・バルジャンの利他精神とは対極の
彼女の一途だけど利己的で身勝手な愛は
誰一人幸福にすることなく、悲劇の結末へ。
「愛」の残酷で、破滅的で、業の深い面を
限りなく美しい映像で描いた作品でした。
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つれづれの春

2013年03月17日 22時43分00秒 | 花・自然
わたしの住む地域は住宅地なのに
毎朝ベランダでお洗濯を干していると
ホーホケキョとうぐいすの音。
2-3日前まではホーホケッだったのが
昨日あたりからかなり完璧。
その音を聞くのが毎朝の春の楽しみ。

昨日はこれまでの仏語の最後の授業。
人数が少ないから来期閉鎖が決まって。
その少なさが気に入っていたんだけど
来期からは他のクラスを探さねばならず
仲良くなったクラスメイトの方々も散り散り。
こちらは名残惜しい、春の別れ。

その後は以前の同僚の帰国前の送別会。
別の元同僚も今月末で辞めるとかで
それぞれの門出を祝しながらも
これまた名残惜しいしばしのお別れ。
悲しみと喜びとが交差する、春の旅立ち。

(実家の近くの駅の梅が良い香りでした)

そして先週寝込んで行けなかったから
この週末は実家の母の元へも。
お彼岸だというので急遽お墓に行って
お参りがてら、草むしりと除草剤撒き。
久しぶりにお墓に来れたと喜ぶ母に
タクシーでまで行った甲斐があって
無事に済んでほっとした、春のお務め。

それでもって、フィギュアの世界選手権。
男子も女子も、残念な気持ちが残る。
ゆづは病み上がりの上に、膝と足首のケガ。
そんなコンディションの中でもフリーは
死力を尽くした渾身の演技で泣かされたけど
万全の体調での演技が見たかったから。
くすぶったままの閉幕が、春の心残り。

でもうぐいすの音を聞くのは楽しいし
新しい仏語クラスとの出会いも楽しみ。
元同僚のみんなの未来も楽しみだし、
母が歩ける距離が増える様子も楽しみ。
それにソチオリンピックでの活躍は
今から待ちきれないくらい楽しみで。
すべてを楽しみに変えることも出来るのが
春という季節の魔法なのかもしれない。
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