10月8日~14日まで開催される「ミモロの世界 写真展ー大好きなクラフト作家さんといっしょー」。連日、その準備に奮闘しているミモロ…。さて、今回、ご一緒に作品を展示してくださる5人のクラフト作家さんのおひとりが、陶芸家、大井寛史さんです。今日は、大井さんの作品をご紹介します。
ミモロが、大井さんと出会ったのは、今年の陶器市のこと。ひとめでその作品が好きになったミモロです。

でも、よく見ると、それは半磁器製のもの。

ミモロは、ある日、大井さんの工房を訪れました。

陶芸家の大井寛史さんは、大学卒業後、京都府立陶工高等技術専門校へ進み、研究科修了し、現在、太秦に窯をもち、作品づくりをなさっています。そして本格的に陶芸家として活動を開始したのは、4年ほど前のこと。「まだキャリアは浅いんですよー」と言いながらも、すでに京都の高島屋などで、個展を開催。今、注目の陶芸家のひとりです。

「陶器だから、落としたら、割れちゃうんだ…」とミモロ。「でも電子レンジに入れられますよ」と大井さん。「あ、そうかーなるほどねぇーホーロー製じゃ、電子レンジは無理だものねぇー」と納得。わざわざホーロー製に見えるように作られた器…大井さんのユーモアを感じさせます。
「なんでホーロー製みたいな器作り始めたんですか?」とミモロ。「うーん、初めは試しに作ってみたら、知り合いが、面白い!というので、本格的に作り始めたんです」と…。このシリーズは、「パールシリーズ」というライン。器の縁の部分は、以前、青などでしたこともあるそう…。「でもやはりこの色が、落ち着きます」と。鉄さび色が、ホーローらしさを醸し出します。

大井さんの工房は、京都の西エリアの太秦にあります。

電動の轆轤や窯が、そこに…。


さて、このホーローのような作品のほかに、「蛍手」というシリーズも大井さんの代表的な作品。


「あれーレースみたいに透けてる…」

「どうやって作るの?」と、その器に興味を抱いたミモロ。
そこで、形を轆轤でつくり、乾かした器に模様を付けるところを、ちょっと見せていただきました。
ほどよく乾いた器を、回転盤の上に置き、模様をつける目安になる線を付けます。

その線を基に、キリのような道具で穴をあけます。

大井さんが描く模様は、「瓔珞」と呼ばれる文様を基にしたもの。この文様のルーツは、古代インドの貴婦人の装身具で、仏教に取り入れられた聖なる文様のひとつです。「仏像の首飾りで見たことあるかも…」とミモロ。そう、仏像や仏壇の飾りにも用いられるもの。
「おめでたい吉祥紋のひとつなんですよ」と大井さん。「でも、レースみたいでおしゃれな感じもするねぇー」とミモロ。確かにエレガントな感じも漂います。
「穴をあけるのは、単純作業…根気がいる地味な仕事ですよ」と。

「あのーやってみたいなー」と、大胆なお願いをするミモロ。「じゃー」

「うーどこに穴を開けたらいいのかわかんない…」目安になるラインの間に、次々に穴をあけるのは、なかなかむずかしい、経験がものを言いう作業です。

「これが穴をあけ終わったもの?」と、覗きこみます。

穴をあけた器をさらに乾し、表面に透明な釉薬を塗り、窯に入れて焼き上げます。
完成した器にお茶を注ぐと、外側にうっすら中のお茶の色が見えます。

「オレンジジュースやトマトジュースを入れると、器がオレンジや赤っぽくなりますよ」と。
大井さんの器の基本の色は、白。ホーローのような「パールライン」は温もりのある白と「蛍手」は洗練された凛とした感じの白と、それぞれ異なる雰囲気の白で作られています。
「ミモロちゃんの写真展には、この2つのラインをもってゆきますね」と大井さん。「わー楽しみ!」とミモロ。

すでにお家で大井さんの器を愛用しているミモロ。

ぜひ、実際に手に取って、その良さを確かめてください…。
「ミモロの世界 写真展ー大好きなクラフト作家さんといっしょ」は、10月8日~14日 11:00~17:00 平安神宮の鳥居のそばの西側のマンションの1階「きねや岡崎店」で開催します。
「来てねー!」と、ミモロ。

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